岸田・高市氏、核燃サイクル推進主張 河野・野田氏は夫婦別姓訴え―自民総裁選

2021.09.19
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by 時事通信


(左上から時計回りに)自民党総裁選に立候補した河野太郎規制改革担当相、岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、野田聖子幹事長代行

(左上から時計回りに)自民党総裁選に立候補した河野太郎規制改革担当相、岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、野田聖子幹事長代行

 自民党総裁選の4候補は19日、NHKの討論番組にそろって出演した。争点の原発政策をめぐり、前政調会長(64)と前総務相(60)は核燃料サイクルの推進を主張。選択的夫婦別姓制度については、規制改革担当相(58)と幹事長代行(61)が導入を訴えた。
 岸田氏は「サイクルを止めると高レベル廃棄物の処理が問題になる。維持すべきだ」と述べ、高市氏は「原発を使い続ける限りサイクルを止めてしまうわけにはいかない」と指摘。両氏は小型炉や核融合炉に触れ、新増設にも前向きな考えを示した。野田氏は「電力の安定供給がマストだ」と同調した。
 河野氏は、サイクルの是非には直接答えず、既に核のごみが積み上がっているとして、「使用済み核燃料をどこで処分するか場所を選定しなければいけない」と語った。その上で、再生可能エネルギーの拡大に向け「政府が積極的に投資する必要がある」と強調した。
 夫婦別姓に関し、河野氏は賛成だと表明し「社会的な問題で意見がまとまらないものは党議拘束を外して採決する必要がある」などと述べた。野田氏は「選択的夫婦別姓を進めてきた」とアピールし、LGBTなど性的少数者に対する理解増進法案についても「認めるという話ではない。存在していることが大事だ」と賛同した。
 岸田氏は「実際に困っている人がいる」との認識を示す一方、「複数の子どもがいた場合、いつ誰が姓を決めるのか私自身の整理が付いていない。議論したい」と現時点では消極的な姿勢を示した。高市氏は、「通称(旧姓)の使用を拡大してきた。不便は随分解消されている」と語った。(2021/09/19-22:13)

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