「こども庁」は時期尚早 高市早苗氏インタビュー―自民総裁選

2021.09.19
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by 時事通信


報道各社のインタビューに応じる高市早苗前総務相=19日午後、東京・永田町の衆院議員会館(代表撮影)

報道各社のインタビューに応じる高市早苗前総務相=19日午後、東京・永田町の衆院議員会館(代表撮影)

  • 報道各社のインタビューに応じる高市早苗前総務相=19日午後、東京・永田町の衆院議員会館(代表撮影)

 自民党総裁選に出馬した前総務相は19日、報道各社のインタビューに応じ、政府で検討が始まった「こども庁」創設について時期尚早との認識を示した。また、北朝鮮による拉致問題解決に向け、金正恩朝鮮労働党総書記との会談に意欲を見せた。要旨は次の通り。
 ―拉致問題解決の具体策は。
 具体的な方法論で有効なものがあれば、とっくに拉致被害者を取り返している。ただあらゆるチャンスを逃さずに、金正恩氏と直接面談を行うことが第一歩だ。
 ―首相になったら初外遊する国は。
 まずワシントンDCだ。「チャイナリスク」にいかに備えるか、国防問題の協力を深く話し合う必要がある。(中国による)サイバー攻撃は大きな問題なので同じ方向を向かないといけない。
 ―北方領土問題について考えは。
 ロシアが多くの国に(北方領土での)経済活動を呼び掛けたことで、以前よりも相当厳しい状況になっている。日本固有の領土だから本来は取り返すべきものだが、フォークランド紛争のようなことはできない。粘り強い外交交渉に頼るしかない。
 ―核兵器禁止条約を批准する考えは。
 核保有国が入っていなければ、全く実効性がない。ただ世界の機運が高まっていることは歓迎する。むしろ国連総会に核兵器廃止の決議を提出するとか、広島や長崎で起きたことをどれだけ発信できるかではないか。
 ―核燃料サイクルは継続するか。
 規制改革担当相はやめると言っているが、安全性が確認された原子力発電所を再稼働するなら、核燃サイクルをやめると大変なことになる。継続せざるを得ない。
 ―エネルギー基本計画改定案については。
 太陽光と風力発電に頼るエネルギー基本計画の素案にはかなり無理があるので、今後の電力需要増加に備え、「小型モジュール炉(SMR)」と核融合炉を提案している。
 ―「こども庁」設置の是非について。
 一体的な権限を持ち、法律を新たに提出できる組織の存在は必要だ。ただ、こども庁をつくるなら「高齢者庁」もつくってほしいという声もある。与野党でしっかり議論しないといけない。次の通常国会に法律案を出すのはかなり難しい。
 ―同性婚についての意見は。
 同性婚を認めるかについては、国民的な議論が必要だから時間がかかる。問題点やメリットに関して、深く議論しないといけない。(2021/09/19-20:17)

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