米当局、新たに3000万台調査 タカタ製エアバッグ搭載車
【ニューヨーク時事】米運輸省道路交通安全局(NHTSA)は21日、タカタ製エアバッグを搭載した自動車約3000万台を対象に新たな調査を開始したことを公表した。エアバッグを膨らませるガス発生装置(インフレーター)に乾燥剤を使ったものが対象で、日本の大手を含む約20社に及ぶ。
NHTSAは「現時点で安全上のリスクは確認されていない」としつつ、長期的な乾燥剤の劣化に伴うリスクを評価するため、さらなる調査が必要との見方を示した。
調査は2001~19年型の1384モデルが対象。米ゼネラル・モーターズ(GM)や独BMWなどの欧米メーカーのほか、日系大手ではホンダ、トヨタ自動車、日産自動車、マツダ、SUBARU(スバル)、三菱自動車が含まれる。
乾燥剤はインフレーター内の火薬の劣化を防ぐためのもので、不使用のエアバッグについては、異常破裂を引き起こす恐れがあるとして、既にリコール(回収・無償修理)の対象となっていた。
タカタ製エアバッグは、高温多湿の環境に長期間置かれると、インフレーター内の火薬が劣化し、衝突事故の際に金属片が飛び出す異常破裂を引き起こすとされる。異常破裂によって世界で少なくとも28人が死亡。米国では約6700万個がリコール対象となっている。(2021/09/22-10:21)