3回目接種、地域間調整が課題 五輪経費、組織委と協議―堀内担当相インタビュー
堀内詔子ワクチン・五輪担当相は15日、時事通信などのインタビューに応じ、早ければ12月にも始まる新型コロナウイルスワクチンの3回目接種について、地域間の配分調整が課題になるとの認識を強調した。東京五輪・パラリンピックの大会経費をめぐっては、大会組織委員会と協議する考えを示した。主なやりとりは次の通り。
―2回目接種までの課題を、3回目接種にどう生かすのか。
対象人口の9割を超えるワクチンの配布は済んでいるが、地域によって予約の取りにくいところがある。一方、会場を設置しても、かなり空き状況があるところもある。全体的な地域調整が、まだまだ必要と感じている。
―3回目接種に向け、予約方法の改善点は。
新しいデジタル社会の中で、高齢者など苦しい思いをした人もいると聞いている。3回目接種をお願いしていく中で、各自治体が地域の事情に応じて工夫をしていくと思う。
―最終的な2回目接種の完了率見込みは。
それぞれの体質や心情があるので、具体的な数字を示す状況ではない。ただ、若年層への普及啓発にしっかり取り組み、接種が進んでいない層にも働き掛けていきたい。
―ワクチン接種と経済活動再開の関連は。
サッカーや野球の観戦で、(入場制限緩和の)実証も着実に進んでいる。経済活動再開の前提になるのがワクチン接種であり、2回目接種の完了に向けて全力で取り組んでいる。
―東京五輪・パラリンピックの大会経費についての対応は。
組織委の精査の進展状況を見守っている。政府としては、組織委が必要であれば協議に応じていくつもりだ。大会経費の収支に関する議論は、年末年始にかけて詰まっていくと思っている。精査結果が出る前に私が述べる状況ではない。(2021/10/16-07:07)