東証の取引時間、30分延長へ 24年度中、午後3時半まで―国際競争力向上にらみ

2021.10.27
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by 時事通信


東京証券取引所の「東証アローズ」=27日午後、東京都中央区

東京証券取引所の「東証アローズ」=27日午後、東京都中央区

  • 東京証券取引所が入っているビル=27日午後、東京都中央区
  • 記者会見する日本取引所グループ(JPX)の清田瞭最高経営責任者(CEO)=27日午後、東京都中央区

 東京証券取引所は27日、株式の取引時間を30分延長する方針を決めた。売買システムの更新を予定する2024年度後半に、終了時刻を午後3時半に延ばす。終了時刻延長は1954年以来70年ぶりだ。システム障害に備えて発生当日に取引時間を確保するとともに、国際競争力を高める狙いがある。
 東証を傘下に収める日本取引所グループ(JPX)の清田瞭最高経営責任者(CEO)は記者会見し、「取引時間延長はレジリエンス(障害からの回復力)向上だけではなく、投資家の取引機会拡大や国際競争力の観点からも意義がある」と強調した。
 昨年10月に起きたシステム障害では取引が終日停止し、東証トップの引責辞任に発展した。再発防止策を模索する中、障害発生当日に取引機会を確保する可能性を高める方法として売買時間延長の検討を開始。東証は5月以降、市場関係者らと議論を重ねてきた。
 東証の取引時間は、現在1時間の昼休みを挟んで午前9時から午後3時までの5時間。6時間半のニューヨークや8時間半のロンドンなど海外主要取引所に比べ短く、市場の利便性が劣るとの指摘も出ていた。(2021/10/27-17:36)

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