日本の核廃絶決議案、賛成増 採択も禁止条約言及なし―国連委

2021.10.28
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by 時事通信


日本の核兵器廃絶決議案を採決する国連総会第1委員会=2019年11月、米ニューヨークの国連本部

日本の核兵器廃絶決議案を採決する国連総会第1委員会=2019年11月、米ニューヨークの国連本部

 【ニューヨーク時事】国連総会第1委員会(軍縮)は27日、日本が毎年提出している核兵器廃絶決議案を賛成152、反対4、棄権30の賛成多数で採択した。昨年に比べ核保有国のフランスが棄権から賛成に回るなど、賛成が13カ国増えた。採択は28年連続。
 外務省幹部は、賛成国が増えた理由について「文言を調整するなど、核保有国と非核保有国の間の『共通基盤』構築に地道に取り組んできた結果ではないか」と分析した。
 核保有国では米英が共同提案国となった。中国とロシアは反対。1月に発効した核兵器の保有や使用を全面的に禁ずるを主導したオーストリアやメキシコなどは棄権した。決議案は12月上旬に国連総会本会議で採択される見通し。
 決議案では、について直接言及せず、これまでと同様に「核兵器のない世界の実現に向けたさまざまなアプローチが存在することに留意」との表現にとどめた。岸田文雄首相は同条約について「現実を変えるためには核兵器国の協力が必要だ」として、加盟に慎重な考えを示している。(2021/10/28-08:06)

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