トンネル崩落「肌落ち」発生か リニア新幹線、工事中断―JR東海
作業員2人が死傷したリニア中央新幹線の瀬戸トンネル(岐阜県中津川市)工事現場の崩落事故で、JR東海は28日、発破作業に伴う「肌落ち」と呼ばれる岩石の崩落に作業員が巻き込まれたことを明らかにした。山岳トンネルの工事を中断し、作業手順の徹底など安全対策を進めるという。
リニア中央新幹線の工事で死者が出たのは初めて。名古屋市内で記者会見した新美憲一執行役員は「亡くなられた方にお悔やみ申し上げる。事故を起こして申し訳ございませんでした」と謝罪した。
同社によると、事故は27日午後7時20分ごろ、作業員が出入りするための非常口用トンネルを約70メートル掘り進めた所で発生。爆薬を使った発破作業の後、岩石がはがれ落ちる「肌落ち」が起き、死亡した作業員(44)の足が巻き込まれた。別の作業員(52)が救出に向かったところ、周囲で再び崩落が起きたという。(2021/10/28-20:04)