G7、オミクロン株で緊急会合 カナダで北米初の感染確認―新型コロナ

2021.11.29
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by 時事通信


28日、ロンドン市内でマスクを着用する地下鉄の乗客(AFP時事)

28日、ロンドン市内でマスクを着用する地下鉄の乗客(AFP時事)

 英政府は28日、新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の感染が各国に広がっていることを受け、先進7カ国(G7)による緊急の保健相会合を29日に開くと発表した。英国はG7の議長を務めている。28日には新たにカナダでも感染者が発表された。北米での感染確認は初めてで、これで感染が明らかになったのは、欧州を中心に13カ国・地域に拡大した。
 世界保健機関(WHO)が先週、最も警戒レベルが高い「懸念される変異株(VOC)」に指定したオミクロン株は、これまでにアフリカ南部のほか、英国、オランダを含む欧州各国や香港、オーストラリアなどで感染者が判明。カナダで感染が確認されたのは2人で、東部オンタリオ州政府によると、ナイジェリアからの渡航者だった。
 このほか、フランス保健省は28日、感染が疑われる例が8件見つかったと発表した。いずれも南アフリカへの渡航歴があり、確認を急いでいる。
 一方、バイデン米大統領の首席医療顧問を務めるファウチ米国立アレルギー感染症研究所長は28日、ABCテレビに出演し、米国内でのオミクロン株の感染は確認されていないが、「(流入は)避けられない」との認識を示した。その上で、ワクチン接種者を増やすことなどデルタ株対策で行っている準備の強化が必要だと訴えた。
 ファウチ氏は「最悪に備える必要がある」と強調しつつ、ロックダウン(都市封鎖)が必要かどうかの判断は「時期尚早だ」と述べた。
 バイデン氏は同日、ファウチ氏やコロナ対策チームからオミクロン株に関する最新情報の報告を受けた。ホワイトハウスによると、ファウチ氏は感染力や深刻さに関して確実な情報を得るには約2週間かかるとの見方を示した。バイデン氏は29日に米国の対応について発表する予定。(2021/11/29-09:05)

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