大手銀、「人への投資」強化 賃上げ3~4%、教育も充実―22年度

2022.05.18
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by 時事通信


三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行の看板=東京都江東区

三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行の看板=東京都江東区

 大手銀行が「人への投資」を強化している。三菱UFJ銀行など3メガバンクは2022年度に賃金を前年度比3~4%程度引き上げるほか、教育関連投資も充実させる。企業間の人材獲得競争が激化する中、物価上昇にも配慮して人的資本への投資を増やし、企業価値向上につなげたい考えだ。
 岸田文雄首相は22年春闘を前に、業績がコロナ禍前の水準を回復した企業に3%超の賃上げを期待すると表明。「人への投資」強化を目指しており、3メガバンクとも3%超の賃上げに踏み切る。
 三井住友銀行は、継続雇用者に対する総支払賃金を前年度比4%弱増やす方針。デジタルなど多様な人材が求められる中、教育投資は約3倍の20億円程度にする考えで、人的投資全体で実質5%弱の増加を見込む。三井住友フィナンシャルグループの太田純社長は人的資本を「金融グループの経営で最も大切な経営資源」と位置付け、継続的に投資強化に取り組む考えだ。
 みずほ銀行は給与などの支給額が3%台半ばの増加となる見通し。三菱UFJ銀行は既に3.5%を超える実質賃上げを決定している。三菱UFJフィナンシャル・グループの亀沢宏規社長は「かつてないスピードで事業環境が変化する中、その時々のニーズに合わせて社員への投資を実践していく」と話している。(2022/05/18-14:57)

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