G7、インフラ投資で新枠組み 中国に対抗、5年で81兆円投入

2022.06.27
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by 時事通信

 【エルマウ時事】バイデン米大統領は26日、先進7カ国首脳会議(G7サミット)の開催地・ドイツ南部エルマウで演説し、途上国のインフラ投資支援に向け、G7を中心とする新たな枠組みの発足を宣言した。G7全体で、2027年までに官民合わせて6000億ドル(約81兆円)の投入を目指す。
 このうち米国は、民間資金を含め約2000億ドル(約27兆円)を関連プロジェクトに投じる。過剰融資による「債務のわな」で対象国への支配力を強める中国に対抗し、質の高いインフラ投資を通じて途上国の発展を後押しする。
 バイデン氏は演説で、新枠組みの狙いについて「G7だけでなく、すべての人々の生活を改善する重要なインフラに投資するための、より良い選択肢を与える」と強調。中国を念頭に「民主主義国が与えるべきことをすべて実現できると証明したとき、常に競争に打ち勝つことができるだろう」と対抗意識を鮮明にした。
 新枠組みでは、気候変動、健康、デジタル技術、ジェンダー平等といった分野に、透明性が高く持続可能な手段で投資する方針。価値観を共有する友好国、国際機関などと協調し、投資規模の拡大を目指す。(2022/06/27-01:06)

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