商業施設攻撃「純粋なテロ」 年内の対ロ戦闘終結を予想―駐日ウクライナ大使単独会見

2022.06.29
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by 時事通信


インタビューに答えるウクライナのコルスンスキー駐日大使=28日、東京都港区の同大使館

インタビューに答えるウクライナのコルスンスキー駐日大使=28日、東京都港区の同大使館

 ウクライナのコルスンスキー駐日大使は28日、ロシア軍による中部ポルタワ州クレメンチュクの大型商業施設へのミサイル攻撃に関し、「民間施設に対する残虐な攻撃で、単なる純粋なテロだ」と批判した。都内で時事通信の単独インタビューに応じた。
 コルスンスキー氏は、ロシア軍がこの攻撃で旧ソ連製の長射程空対艦ミサイル「Kh22」を使用したと指摘。旧型の同ミサイルは精度が低いとして、「はなから精密攻撃が必要となる軍事施設ではなく、民間施設を攻撃するつもりだったのだろう」と分析した。
 商業施設への攻撃では、少なくとも18人が死亡、60人近い負傷者が出た。26日には首都キーウ(キエフ)の集合住宅を狙ったミサイル攻撃も発生。ウクライナ全土で一般市民を標的とした攻撃が相次いでいることについては「市民をパニックに陥らせることを狙っている」と非難した。
 5カ月目に突入した戦闘は、ロシア、ウクライナ両軍にとって消耗戦の様相を呈している。コルスンスキー氏は、先進7カ国(G7)がドイツで開いた首脳会議で「必要な限りウクライナ支援を継続する」と表明したことを歓迎。「先進国の後ろ盾を得て、最後まで戦闘を継続できる」と強調した。
 一方、ロシアについては「国際的に孤立し、経済的に疲弊すれば戦闘を続けられる時間も限られてくる。それは数年単位ではなく、数カ月単位だろう」と述べ、年内に大規模な戦闘は終結するとの見通しを示した。(2022/06/29-07:09)

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