東電管内の注意報解除 火力再開、電力需給が緩和―経産省

2022.06.30
0
by 時事通信


トラブルにより9号機の運転が一時停止した常磐共同火力の勿来発電所=30日午後、福島県いわき市

トラブルにより9号機の運転が一時停止した常磐共同火力の勿来発電所=30日午後、福島県いわき市

  • 電力需給の逼迫(ひっぱく)回避のため、5号機の運転を再開した姉崎火力発電所=5月15日、千葉県市原市(JERA提供)

 経済産業省は30日、東京電力管内に発令していた「電力需給逼迫(ひっぱく)注意報」を午後6時で解除した。トラブルで一時停止した福島県内の火力発電所が復旧したほか、別の発電所も定期的な補修・点検を終えて運転を再開し、供給力が改善に向かった。7月1日も猛暑が予想されるが、「電力需給は緩和される見通し」という。
 経産省は6月26日に発令して以降、需給が厳しい夕方を中心に「できる限りの節電」を呼び掛けてきた。注意報に基づく節電要請はいったん終了した。経産省は「節電に協力いただいたことに感謝したい」(電力基盤整備課)としている。
 7月1日からは、政府が夏の節電を7年ぶりに全国規模で呼び掛ける期間が始まる。経産省は、引き続き無理のない範囲で協力を求めている。
 30日の東電管内は、電力需要が6月下旬としては東日本大震災以降で最高の水準で推移。同日午前3時に常磐共同火力(東京)勿来発電所9号機(福島県いわき市、出力60万キロワット)がトラブルで停止した。同日午前に運転を再開した発電会社JERA(ジェラ、東京)の姉崎火力発電所5号機(千葉県市原市、出力60万キロワット)も出力の引き上げが遅れた。
 勿来9号機は30日午後0時半に本来の出力の半分程度となる25万キロワットで発電を再開。JERAの富津火力発電所1号機(千葉県富津市)や東電グループの葛野川発電所1号機(山梨県大月市)も予定通り運転を再開し、供給力の確保にめどが立った。(2022/06/30-20:24)

print

人気のオススメ記事