サハリン2、ロシアが「接収」 プーチン氏が大統領令―日本商社出資のLNG事業

2022.07.01
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by 時事通信


ロシアのプーチン大統領=6月30日、モスクワ(AFP時事)

ロシアのプーチン大統領=6月30日、モスクワ(AFP時事)

  • 【図解】サハリン2鉱区
  • 液化天然ガス(LNG)基地(上)からLNG運搬船「グランド・アニワ」号に延びる積み出しのパイプ=2009年2月、ロシア極東サハリン州のプリゴロドノエ

 ロシアのプーチン大統領は6月30日、日本の商社が参加する極東サハリン沖の石油・天然ガス開発事業「」に関し、ロシアが新設する会社に移管し、現在の事業会社の資産を無償譲渡するよう命じる大統領令に署名した。事実上、ロシア政府が接収するもので、ウクライナ侵攻を受けた対ロ制裁への報復とみられる。日本企業が事業を継続できるか不透明だ。
 の事業会社サハリンエナジーには、ロシア国営天然ガス独占企業ガスプロムが約50%、三井物産が12.5%、三菱商事が10%それぞれ出資。液化天然ガス(LNG)生産量の約6割が日本向けとなっている。大統領令は今回の対応を「幾つかの国などによる非友好的行為に関する特別経済措置」としており、事業会社が新会社に移管されることで、日本の調達に影響が出る恐れがある。(2022/07/01-18:16)

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