バーテンダー「北米一」漆戸さん 渡航から13年で栄冠―NY

2022.07.04
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by 時事通信


カクテルを差し出す漆戸正浩さん(ハナ・リー・コミュニケーションズ提供・時事)

カクテルを差し出す漆戸正浩さん(ハナ・リー・コミュニケーションズ提供・時事)

  • 自身が共同オーナーを務める店舗で、取材に応じる漆戸正浩さん=6月29日、米ニューヨーク

 【ニューヨーク時事】米ニューヨークのバーの共同オーナー、漆戸正浩さん(39)が6月、北米トップ50のバーが選ぶ「北米一」のバーテンダー賞を勝ち取った。受賞後も「仕事に満足はない。賞を良いプレッシャーに変えたい」と表情を引き締め、さらなる高みを目指している。
 50のバーを世界や地域別に番付で毎年発表する英ウィリアム・リード社の「50ベストバーズ」。北米版が今年創設され、50店が選ばれたほか、漆戸さんが個人賞「アルトス・バーテンダーズ・バーテンダー」に選出された。「カクテル作りでこれ以上ない栄誉」(同社)だ。
 長野県箕輪町で生まれ育った漆戸さんは、高校卒業後に上京。19歳でバーテンダーの一歩を踏み出し、飲食の接客業を天職と見定めた。26歳で英語などを学ぼうと渡米し、公立短大に通学。29歳で卒業後、米国にとどまってバーテンダーの道に復帰し、日本のカクテルに関する共著の本を英語で出版するまでになった。
 「お客さまの反応がすぐ分かるのが仕事の魅力」と漆戸さん。将来は鋭敏な感覚を育んでくれた故郷に恩返しをしたいとの思いもあるが、今は米国で飲食店展開などの夢を追い続けている。(2022/07/04-13:32)

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