台風4号、長崎上陸後低気圧に 西日本と東海、大雨警戒―高知で未明に「線状降水帯」
台風4号は5日午前6時前、長崎県佐世保市付近に上陸し、同9時に温帯低気圧に変わった。低気圧は西日本をゆっくりと東へ進み、6日午後には関東南方沖に達する見込み。九州や四国では猛烈な雨が降った所があり、気象庁は西日本と東海では大雨による土砂災害や河川の増水、低地の浸水に警戒するよう呼び掛けた。強風や高波にも注意が必要。
高知県西部では5日未明、雨雲が帯状に連なる「線状降水帯」が発生。同庁は顕著な大雨に関する情報を発表し、安全確保を呼び掛けた。同県須崎市では午前1時10分までの3時間雨量が208ミリに上り、この地点の最多記録を更新した。
高知県によると、中土佐町では床下浸水が8棟発生し、高知市では住宅の一部損壊や床上浸水の被害が出た。中土佐町を走る国道では、のり面が崩壊して土砂が道路をふさぎ、復旧のめどが立っていない。
長崎、熊本、福岡各県では5日朝、1時間雨量が110~120ミリ以上との記録的短時間大雨情報が相次いで出された。
北・東日本でも暖かく湿った空気が太平洋高気圧の縁を回って流れ込む一方、上空に寒気が入り、大気の不安定な状態が続く見込み。
6日正午までの24時間予想雨量は多い所で、四国と東海200ミリ、近畿と関東甲信150ミリ、九州南部100ミリ、東北と北海道80ミリ。
その後、7日正午までの同雨量は東海と関東甲信50~100ミリの見込み。(2022/07/05-11:55)