日系人強制収容で慰霊帳設置 12万人超の名刻む―米ロサンゼルス

2022.09.25
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by 時事通信


第2次世界大戦時に強制収容された日系米国人12万5000人超の名前が記された「慰霊帳」を設置する式典=24日、米カリフォルニア州ロサンゼルス

第2次世界大戦時に強制収容された日系米国人12万5000人超の名前が記された「慰霊帳」を設置する式典=24日、米カリフォルニア州ロサンゼルス

 【ロサンゼルス時事】全米日系人博物館は24日、カリフォルニア州ロサンゼルスにある同館に、第2次世界大戦中に米国の75カ所で強制収容された12万5000人を超える日系人の氏名を記した慰霊帳を設置した。25日から1年間、一般公開する。
 慰霊帳は、強制収容に思いをはせた来館者が、特製のはんこを押せる。企画した南カリフォルニア大学のダンカン・ウィリアムズ教授は「人々が交流し、記念碑自体も生き生きしたものになる」と説明した。収容者の氏名を閲覧できるインターネット上のアーカイブも用意した。
 24日に開いた式典には、強制収容を経験した日系人や家族、聖職者ら約200人が参加。同日午後2時すぎに向かいの旧西本願寺の建物を出て、収容所の名前が書かれた木の札を掲げ、20分ほど行進した。その後、慰霊帳は館内の台座に置かれた。
 大戦下の米国で日系人は、集団で強制収容された。日系3世のラバーン・ササキさん(92)は「慰霊帳は素晴らしい。米国民ですら知らない強制収容所の経験を知ってもらえる」と喜んだ。(2022/09/25-20:32)

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