JR只見線、11年ぶり全線再開 豪雨で被災「地域の宝」―記念列車運行、一時トラブルも

2022.10.01
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by 時事通信


橋の上を走る記念列車「再会、只見線号」=1日午後、福島県金山町

橋の上を走る記念列車「再会、只見線号」=1日午後、福島県金山町

  • 【図解】JR只見線全線運転再開

 福島、新潟両県を結ぶJR只見線は、豪雨災害で不通となっていた福島県内の一部区間の復旧が完了し1日、11年ぶりに全線運転を再開した。車両故障で上下線ともに一時運転を見合わせるトラブルも起きたが、沿線各駅や線路沿いでは地元有志らが横断幕を掲げたり、手を振ったりして「地域の宝」復活を祝った。
 只見線は会津若松(福島県会津若松市)―小出(新潟県魚沼市)間の135.2キロを結び、山間部の絶景を楽しめる「秘境路線」として知られ、鉄道ファンの人気も高い。しかし、2011年7月の新潟・福島豪雨で線路への土砂流入や橋梁(きょうりょう)の流失などの甚大な被害を受け、福島県内の会津川口(金山町)―只見(只見町)間の27.6キロが不通となり、代行バスが運行されていた。
 1日は、始発列車からダイヤが大幅に乱れた。ディーゼル機関車が旧型客車をけん引した記念列車「再会、只見線号」も予定から約2時間半遅れて会津若松駅を出発。午後2時半ごろ、多くの人に見守られ只見駅に到着した。
 只見町では記念式典が開かれ、内堀雅雄知事やJR東日本の幹部らが出席した。内堀知事は「日本一の地方創生路線となるよう、利活用の促進や魅力発信に全力で取り組む」と話した。(2022/10/01-16:55)

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