「過酷な時間、許されない」 横田めぐみさん、58歳に―家族ら、救出訴える

2022.10.05
0
by 時事通信


横田めぐみさんの思い出を振り返る母早紀江さん=1日、川崎市

横田めぐみさんの思い出を振り返る母早紀江さん=1日、川崎市

  • 拉致問題に関する集会を終え、報道陣の取材に応じる(左から)拉致被害者家族会代表の横田拓也さん、横田早紀江さん、飯塚耕一郎さん=1日、川崎市

 北朝鮮に拉致された横田めぐみさん=拉致当時(13)=は5日、58歳の誕生日を迎えた。母の早紀江さん(86)と弟で被害者家族会代表の拓也さん(54)は誕生日を前に取材に応じ、「過酷な時間を北朝鮮で強いられていることは絶対に許せない」と語った。
 めぐみさんは、13歳の誕生日から約1カ月後の1977年11月15日、新潟市内の中学校から帰宅する途中に拉致された。家族にとって、めぐみさんの姿は13歳の頃で止まったままだ。拓也さんは「明るく楽しい家族だんらんがあった時代を思うと、58歳というのはどうしても信じられない」と打ち明けた。
 めぐみさんの誕生日には友達が自宅に集まり、ケーキやちらしずしを食べるなどしてお祝いをしたという。早紀江さんは「ハッピーバースデーと歌いながら楽しく過ごした。友達が多かったし、いつもにぎやかに遊んでいた」と振り返った。
 早紀江さんと拓也さんは今月1日、川崎市が主催する集会に参加。拉致被害者の田口八重子さん=同(22)=の長男、飯塚耕一郎さん(45)と共に拉致問題の早期解決を求めた。
 15日には、蓮池薫さん(65)ら拉致被害者5人が日本に帰国してから20年となる。めぐみさんを含む他の被害者の帰国はいまだに実現できていない。
 早紀江さんは集会で、「元気なめぐみちゃんが『帰ってきたよお母さん』と、お父さんのお墓の前でみんなで喜び合える日が一日も早く来てほしい」と訴えた。(2022/10/05-07:06)

print

人気のオススメ記事