サンマ漁獲枠25%削減 資源管理強化で国際合意

2023.03.25
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by 時事通信


北太平洋漁業委員会の会合後に記者会見する水産庁の高瀬美和子審議官=25日未明、札幌市

北太平洋漁業委員会の会合後に記者会見する水産庁の高瀬美和子審議官=25日未明、札幌市

 日本や中国、台湾など9カ国・地域がサンマの資源管理について話し合うは24日、海域全体で2023~24年の年間漁獲量を22年に比べて約25%削減することで合意した。漁獲枠の削減は、近年の歴史的な不漁に危機感を強める日本が提案。北太平洋海域の公海で漁獲量が多い中国や台湾も賛成した。
 年間の漁獲量は「25万トン以内」に抑制する。北太平洋海域のうち、公海での漁獲枠は現行の19万8000トンから15万トンへ、同じく25%程度削減する。日本政府の代表は会合後の記者会見で、「削減は十分ではないが、資源管理の強化に向けて進んだ」と一定の評価を示した。
 日本で秋の味覚として親しまれるサンマの漁獲量は、減少が深刻だ。全国さんま棒受網漁業協同組合(東京)によると、22年の水揚げ量は前年比2%減の1万7910トンと、4年連続で過去最低を記録。価格も高騰している。(2023/03/25-05:23)

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