「主体的学び」さらに推進 全てにQRコード掲載―小学校教科書検定・文科省

2023.03.28
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by 時事通信


プログラミングに関する記述がある教科書

プログラミングに関する記述がある教科書

 文部科学省は28日、小学校で2024年度から使用される教科書の検定結果を公表した。新しい指導要領になってから2回目の検定で、各教科書会社は前回に続き「主体的・対話的で深い学び」(アクティブ・ラーニング=AL)を重視。児童生徒に1人1台の情報端末を配備する「GIGAスクール構想」がほぼ完了した中、申請のあった全11教科の教科書でQRコードが掲載された。
 検定では、16社が149点を申請し、すべて合格した。各教科の平均ページ数(申請段階、A5判換算)の合計は前回から2%増えた。
 多くの教科書が冒頭で「(問題を)つかむ」「調べる」といった学習手法や手順を示し、情報端末を使った意見交換や発表の紹介などと合わせてALを促した。
 スマートフォンなどのカメラで読み取ると、映像などが視聴できるQRコードは大幅に増加。自宅で端末を使うことも想定し、前回の1カ所から単元や学習内容に応じて計40カ所に増やした教科書もあった。プログラミングについても国語で取り入れた社があったほか、算数や理科で扱う学年も広がった。
 竹島(島根県)や北方領土、尖閣諸島(沖縄県)については、前回同様、学習指導要領を踏まえて「日本固有の領土」と明記された。
 一方、フェイクニュースやファクトチェック(真偽検証)といった情報モラルに関する記述も増えた。検索履歴から望む情報が優先的に表示されることで考え方が孤立したり、興味や関心が似たもの同士でつながったりすることで、自分の意見だけが正しいと強く信じるようになる危険性を紹介する内容もあった。
 高校の主に高学年で使われる教科書の検定も行われ、不合格と申請取り下げの各1点を除き76点が合格した。(2023/03/28-16:41)

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