しんコロメールマガジン |
「しゃべるねこを飼う男」サンプル号 |
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●言葉をしゃべるねこが本当に存在する?
ねこが言葉をしゃべる?!そんなこと、果たしてあり得るのでしょうか。
映画やアニメなどの架空の話なのか、それとも化けねこの話なのか。
たとえ、ねこがしゃべるなんていう古い伝説があったとしても、現代社会でねこが言葉をしゃべっている場面に遭遇することなどまずないでしょう。
ところが、どうやらこの時代に、実際に「しゃべるねこ」がいるらしいのです。
しかも、超常現象などを信じず、サイエンティストとして医学を生業としている男が、「飼いねこがしゃべります」と寝ぼけたようなことを堂々と言っているのです。
その、しゃべるねこの正体とはいかに?
そのねこは、「しゃべるねこ、しおちゃん」という黒ねこ。
実際にその「おしゃべり」が、Youtubeに動画として収められ、世界中で何百万回も再生されています。
さらにテレビのニュースにも仰天映像として度々取りあげられたり、大阪駅の構内に巨大看板として現れたりする、超有名なねこなのです。
このねこは、飼い主が帰宅して「ただいま」と言うと、「おかえり」と返したり、「どこいくの?」と聞くと「おかいもの」と答えたり、飼い主の帰宅が遅くなると腹を立てて「ばかやろう」などと言うのです。
信じられない?まずは、動画を見てみて下さい。
そしてそのボキャブラリーは数十にのぼり、今現在も増えているそうです。
さて、この黒ねこの「しおちゃん」は、なかなか数奇な運命をたどって現在の飼い主と巡り会いました。
しおちゃんが生まれたのは、かつてイチローがいたアメリカのシアトルという街。
1歳たらずの時に迷い猫になり、野良としてシアトルの街をさまよっていました。
空腹に耐えながら泥水を飲み、おなかの中が寄生虫感染してやせ細ってもなお、食べ物と寝床を探してさまよっていました。
けれどもある日、幸運なことにアニマルシェルターに保護され、エサと寝床に困ることはなくなりました。
ところが、黒ねこということで「不吉」と忌み嫌われ、シェルターに保護されたものの、なかなか引き取ってくれる里親に恵まれず、小さな檻の中で何日も過ごしました。
一ヶ月あまりが経ったある日、日本人の男がしおちゃんの前に現れました。
この男は、他のねこには目もくれず、震える手でしおちゃんを抱き上げ、引き取っていったのです。
そうしてしおちゃんとこの日本人男性の生活が始まり、平和な日々が過ぎて行きました。
そしてある日、しおちゃんは突然言葉をしゃべりはじめました。
これをきっかけに、しおちゃんは「しゃべるねこ」として一躍有名になってゆきます。
過去には迷い猫で、不吉といって避けられていたねこが、温かい家に恵まれ、何千何万もの人に「かわいい」「いやされる」といわれ、愛される存在になってゆくのです。
これは、そんな小さな黒ねこのサクセスストーリーであり、ねこと一男性が心を通わせてゆくエピソードでもあります。
そしてこの飼い主、ちょっと変わった人のようです。
●「しゃべるねこを飼う男」メルマガ
みなさんこんにちは。
「しゃべるねこ、しおちゃん」飼い主のしんコロです。
これまで僕は、飼いねこの「しおちゃん」のおしゃべり映像をYoutubeやブログで公開して来ました。
おかげさまで、「かわいい」「愛らしい」など、沢山の方々にしおちゃんの映像を楽しんでいただいて、温かい応援をいただき、大変感謝しています。
そしてこのたび、まぐまぐの代表の方々の後押しをいただいて、有料メールマガジンを発行することになりました。
メルマガでは、ブログの読者の皆様にも楽しんでいただける内容にするために、ブログで取り上げなかった内容を書いていこうと思います。
しおちゃんとティアちゃん(しおちゃんを引き取った数年後に我が家に加わったねこ。
「ティア」の呼び名の他に「ティーちゃん」「ティっ子」「ティーすこ」などの呼び方がある)のエピソードをはじめ、ペットの健康を維持するためのフード選びやサプリメントについての最新情報も、医学の知識を生かして解説してみたいと思います。
アメリカ生活や、自分のプライベート、そして趣味である料理のレシピやレストランなどについても時折触れたいです。
読者の皆さんとの交流もはかり、つっこんだ疑問にもどんどん答えていきたいと思いますし、将来的に読者イベントなどもやってみたいです。
また、有料メールマガジンなので、購読いただいた収益からシェルターに継続的に寄付をすることができるようになればいいなと考えています。
ブログの外の現実の世界でも、しおちゃんやねこに関連した活動の幅が広がることも楽しみにしています。
メルマガにはいくつか利点があります。
ブログでは書きにくい突っ込んだ内容にも触れられるし、しおちゃんやティーちゃんに対する自分の心情などにも深く触れられると思います。
また、自分が本業としてきた免疫学の知識なども分かりやすく説明し、読者の皆さんのペットの健康維持に役立てていただきたいとも願っています。
このような内容は、写真ブログではなかなか難しく、またブログ記事を書いた数日後には過去の記事に埋もれてしまい、情報が見過ごされてしまうという問題がありました。
一方、メルマガの場合、まとまった文章として配信しバックナンバーとして残すことが可能です。
このようにメルマガを執筆することに意味を感じ、そんなことから、よし、やってみよう(Okay, why not?)という決断に至りました。
●しゃべるねこ、しおちゃんの秘密?
しおちゃんは、どのようにしてしゃべるようになったのかと聞かれることがよくあります。
しおちゃんは言葉を学んだのか、それとも始めから知っていたのか、はたまた、我々のただの空耳なのか?
しおちゃんとはシアトルのアニマルシェルターで出会いました。
アニマルシェルターとは、身寄りの無い動物を一時的に保護している施設のことです。
保護されている動物は野良ねこ、捨てねこ、迷いねこだけでなく、犬やウサギやヘビやイグアナまで、多岐にわたります。
そしてこの動物たちは、引き取り手が見つかるまで保護されています。
シェルターはこうして動物の命を救うと同時に、地域の衛生や動物による人間やペットへの危害などを未然に防ぐ役割も担っています。
さて、僕はねこが欲しくて、そのアニマルシェルターに何度か訪れ、しおちゃんに巡り会いました。
出会った時の様子はまた別の機会に書きますが、しおちゃんは初めて会ったときから言葉にならない言葉を発していたように思います。
ケージの中から一生懸命手を伸ばして、僕にむかって「ぷるり?ぷるるるり?」としゃべりかけていたのを覚えています。
引き取ってからも、常に「ぷるるる」「ぷるるる」と言っていました。
顔を見れば「ぷるるる?」、ごはんをあげれば「ぷるるる!」、高いところから飛び降りて着地する時も「ぷるるっ」。
本当に良く声を出す子で、僕にはそれが大変可愛く見えました。
でもこの「ぷるるる」に次第に変化が生じました。
「ぷるる…きゃ!」「ぷるきゃ!」「ぷるーきゃん!」「ぷる…きゃりー!」と音にバリエーションが増えていったのです。
まるで、新たな言葉を学んでいるのか、これまで発することができなかった音を獲得していくかのように。
そしてしおちゃんを飼い始めてから半年ほどたった12月のことでした。
当時、妹がシアトルに留学してきていて、一緒に暮らしていました。
僕の仕事が終わって帰宅した時のことです。
(創刊号につづく)
●しおちゃんの飼い主、しんコロ
僕は今、本業の免疫学の研究者としてシアトルで研究生活をしつつ、趣味の延長でダンスのインストラクターをし、地元の新聞のレシピ執筆などを行っています。
元々、動物がすごく好きで、 食べることや踊ることも好きで、医学にも興味がありました。
なので、現在研究者兼ダンスインストラクターをし、料理をしながらねこを飼うという、好きな人生を送ることができていることに本当に感謝しています。
ただ、そもそもアメリカに来た最大の目的は、免疫学の博士号(Ph.D)を取得するためでした。
世界中から優秀な人たちが集まるアメリカの大学院で、徹底的にしごかれて免疫学の知識と経験を自分に叩き込みたいと思ったからなのです。
けれども、その過程は非常に大変なものでした。
言葉と文化のギャップだけでなく、サイエンティストとして生きて行くのに沢山の乗り越えなければならない試練と苦労がありました。
そんな僕にしおちゃんはずっと寄り添ってくれていました。
僕はしおちゃんに癒され、精神的に大きく支えてもらい、アメリカで博士号を取得するという目標に到達することができました。
また、しおちゃんの癒し効果で、僕の健康も保たれていたのかもしれません。
一方僕は、飼い主としてはもちろんですが、医学研究者として、しおちゃんの健康に注意を払って、しおの命を守ってあげることを自分の義務に感じています。
しおちゃんをシェルターから引き取って安らかな生活を与えることは達成できました。
でもこれからは、いかにしおちゃんを健康で元気に保ってあげるかが要(かなめ)だと思っています。
しおちゃんが一時期、原因不明の病気になったことがあり、そんなことから僕の中で猫の栄養学や免疫学への関心が非常に高まりました。
ねこの栄養や病気に関して論文を読みあさったこともありました。
そんな経験から、これまで自分の研究や医学論文のデータから得られた知識をみなさんに紹介して、少しでも役立てていただけたらと思っています。
(創刊号につづく)
●質問大募集
皆さんからのご質問を大募集しております。
ご質問は、メールマガジンを購読されている方からのみ受付致します。
すべての質問に答えられるとは限りませんが、読者の方から送られて来たメールにはすべて目を通し、可能なかぎり回答したいと思います。
基本的にどのような質問内容でも構いませんが、人やペットの病気の治療法などに関するご相談は、症状や状況によって判断しかねますので、かかりつけの医師や獣医にご相談下さいますようよろしくお願い致します。
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