「愛国」ではなく「愛アベ」が増えすぎた結果、日本の保守が変わってしまった

 

実は、私は産経新聞の正論メンバーの一人で、保守論壇の一員に数えられるはずだ。

私が保守論壇に入ったころは、韓国や台湾に中学生の数学力で負け、ゆとり教育をやめろというのが保守論壇のコンセンサスだった。

保守の人のもつ危機感に共鳴するところも大きかった。実は私が同志と思っているその編集者と知り合ったのはその頃だ。このままだと台湾や韓国にIT産業で負けるという危機感も共有していた。

そして、実際、その通りになったわけだが、この編集者は変質してしまった。

愛国から愛アベに変わってしまった。

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ゆとり教育と少子化による入試の易化によって一般国民の学力は落ちたが、中学受験などを通じて、エリート層の学力は保たれていた。

しかし、下村博文とか萩生田という統一教会の言いなりの人たちを文科大臣にすえ、東大入試もペーパーテストから面接とか内申書重視にしろという入試改革を打ち出した。幸か不幸か、文科省の役人の子供の東京医大への不正入試がばれて、それがいったん治まっているがアベ内閣の基本路線は、エリート層もバカにすることだ。そして東大卒の役人が忖度してヘコヘコしている様を国民に見せて、東大受験熱もさました。

でも、今の保守論壇でそれを批判する人はいない。

世襲で受験経験のないバカ殿をかばうためにペーパーテスト学力を否定するのが今の保守論壇だ。どうしてこんなに変質してしまったのだろうか?韓国に負ける国に日本を変えろという旧統一教会の影響なのだろうか?

少なくとも変質したその編集者は今は同志とは思えないし、昔のように話の分かる人と思って無駄にレスポンスするのもやめることにした。

※本記事は有料メルマガ『和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」』2022年12月17日号の一部抜粋です。

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