ワイン情報が分かりやすい。ソムリエ目指す人必読の「地図帳」とは

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新型コロナの影響で自宅に滞在する時間が長くなったいま、資格試験の勉強を始めたいとご検討中の方へ、ソムリエ資格試験の勉強をメルマガで始めてみてはいかがでしょうか? 日本ソムリエ協会の呼称資格認定試験対策の資料集を毎週配信しているメルマガ『キムラセンパイの「受験対策地図帳」』は、国別概略/産地地図/白地図ソムリエ教本の情報を独学でも勉強しやすくまとめています。ソムリエの資格試験だけでなく、ワインに興味を持ち始めた人にもぴったりです。※『キムラセンパイの「受験対策地図帳」』は、初月無料で登録することができます。

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キムラセンパイの「受験対策地図帳」とは

はじめまして、キムラです。私は2011年から資料として産地の地図を作成してまいりました。毎年内容を更新し続けていましたが、この度メルマガという形で配信させていただくことになりました。
ワインスクールに通う方々の参考資料として、また、スクールのない地域の方々の独習用資料として役立てればと思っています。

一次試験までの限られた時間でソムリエ教本の膨大なテキストを読み込み、必要な情報を抽出して知識として暗記する。
その一助となれるよう、各単元の情報を出来る限りまとめたものがこの資料です。
テキスト代わりにパッドなどに保存して持ち歩かれることをお勧めします。

また、ご自身で記入しながら勉強するための白地図を配信いたしますので併せてお使いください。

※本メルマガを購読すると、ご自身で記入しながら勉強するための白地図がダウンロードできます。

※数値および内容は2019年教本に準じております。2020年教本発行後に改訂し、再配信いたします。

はじめに~フランス概論

フランス_アウトライン

・フランスの産地:概略、気候区分、10の産地
・フランスワインの歴史:期限1~4世紀ブドウの伝播から現代までのトピックス
・ワイン法と品質区分:フランスワインの等級、ラベルの読み方など
・フランスの主要品種:フランスで生産量の多いブドウ品種

France Outline フランス概論_ 概略・気候

地方概略

■栽培面積 約 75 万 ha (2016年)
■年間生産量 約4,430万hl (2016年)
■気候タイプ 約 75 万 ha (2016年)
■栽培面積 約 75 万 ha (2016年)

フランスワインの産地

フランスのワイン産地は10地方に分類。

Champagne シャンパーニュ地方
Bordeaux ボルドー地方
Bourgogne ブルゴーニュ地方
Val de Loire ロワール渓谷(ロワール)地方
Cotes du Rhone コート・ド・ローヌ地方
Alsase-Lorraine アルザス- ロレーヌ地方
Jura-Savoie ジュラーサヴォワ地方
Sud-Ouest 南西地方(シュド・ウエスト)
Provence-Corse プロヴァンス地方- コルス島
Languedoc-Roussillon ラングドックールーション地方

気候区分

フランスは北緯42~51度と北に位置する。地中海や北大西洋海流(暖流)の影響により、気候が全体的に温暖かつ多様。

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Outline_Hystory フランス概論_ 歴史

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滋賀県資料 病害虫発生予報第 5 号より抜粋

フランスワインの歴史

紀元前
メソポタミアからエジプト人、フェニキア人、ギリシア人、古代ローマ人を経て、かつてのガリア(現在の南仏マルセイユ)にブドウ栽培を伝えた。

紀元1 ~ 4 世紀 ワイン産地の拡大(左上図参照)
1 世紀 :ローヌ地方にブドウ栽培が伝わる
2 世紀 : ブルゴーニュ 地方、 ボルドー 地方にブドウ栽培が伝わる
3 世紀 :ロワール地方にブドウ栽培が伝わる
4 世紀 : シャンパーニュ地方にブドウ栽培が伝わる
8 ~ 9 世紀 : フランク王国のシャルルマーニュ(カール大帝)によるワイン造り奨励
キリスト教と共に、協会・修道院を中心にワイン生産が発展

12 世紀 :イギリス、北欧、ドイツにワインが輸出されるようになる
1152年 :アンリ・ブランタジュネ(英国王ヘンリー2 世)とアリエノール・ダキテーヌの結婚によりボルドーが英国領に。

1137 ~ 1453 年 :
100 年戦争、フランスの勝利。ボルドーは再びフランス領に。

18 世紀 :
ガラス瓶とコルクの利用法発見→保存・運搬の便が良くなり、ワイン流通が拡大

18 世紀後半 :
ボルドーやブルゴーニュで貴族や豪商、教会などによる、高品質なワインの生産が盛んになる。

1789 年 :フランス革命により一時ワイン生産の勢いが停滞。
19 世紀後半 :産業革命による経済発展、ワイン生産が再び隆盛。
1855 年 : ボルドー地方で格付け実施 (メドック地区とソーテルヌ・バルサック地区で格付け)
1855 ~ 56 年 ウドンコ病 (Oidium)による被害。
1863 ~ 19 世紀末 フィロキセラ (Phylloxera)による被害。
1878 ~ 1880 年 ベト病 (Mildou)による被害。
1930 年代 :悪天候と世界不況が原因で虚偽ワインが横行。
1935 年 : 原産地統制呼称法(A.O.C. 法)制定 (産地を保護する法律)
1953 年 :グラーヴ地区、最初の格付け
1954 年 :サンテミリオン地区、最初の格付け
1959 年 :グラーヴ地区の格付け、修正・補完
1967 年 :ヴァン・ド・プリムールの規定の確立
1973 年 :シャトー・ムートン・ロッチルトがメドック格付け一級に昇格
1979 年 :ONIVINS の設立(V.d.P とV.d.T が管轄下へ)
1989 年 :シャトー・ダルマイヤック、シャトー・ムートン・バローヌ・フィリップから名称変更
2005 年 :ONIVINS とONIFLHOR が統合されViniflor へ
2006 年 :EU 内でオークチップの使用認められるも、フランスのA.O.C. ワインでは禁止
2008 年 :EU 新ワイン法制定
2011 年 :A.O.V.D.Q.S. 廃止 I.N.A.O. ヴァン・ド・ペイからI.G.P. へ移行を完了
2012 年 :サンテミリオン地区、最新の格付け

Outline フランス概論 _ ワイン法と品質分類

フランスワインの新品質等級(2009ヴィンテージから) フランスワインの旧品質等級(2008 収穫年まで)

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●地理的表示の無いワインでは、これまで「品種」「収穫年」のラベル表示が不可能だったが、新制度下では任意で可能。

リースリング、ゲヴェルツトラミネール、アリゴテ、シルヴァネールなどは表記不可。

■A.O.C.(A.O.P.)

・1935年に制定されたA.O.C.法によって規制される最上位の分類で、I.N.A.O.が管理している。2008年のEU新ワイン法で、A.O.P.として登録された。

・従来のA.O.C.がA.O.P.の条件を十分に満たしているため、フランスでは今もA.O.C.表記も認められている。

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■I.G.P.(Indication Geograhique Protegee)

・I.N.A.O.が管轄することとなった。
・I.G.P.は75(旧Vin de Paysは153)
・Indication Geographique Protegee、もしくはI.G.P. のロゴを記載。
・Vin de Pays表記も認められている。
・最大の産地:ラングドック・ルーションのペイ・ドックI.G.P.(旧ヴァン・ド・ペイ・ドック)

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I.N.A.O.=Institut National de l’Originr et de la Qualite

フランスワインのラベルの読み方

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2006年10月より妊娠中の女性はアルコールを摂取しないよう注意を促す表記が義務化された。文章もしくはグラスを手にした妊娠中の女性の絵に禁止の意味を表す赤線を入れたもののいずれかを表記。

オークチップの使用について

2006年EU域内のワイン生産において『オークチップの使用』が認められた。しかしフランスのA.O.C.ワインに関しては、オークチップの使用を禁止する法案が可決。一般にオーク樽を使用した場合は、右の様なラベル表記が出来るが、少しでもオークチップを使用した場合は右記の表記はできない。

fermente en barrique、eleve en barrique、vieilli en barrique、
fermente en de chene、eleve en fut de chene。vieilli en fut de chene、
fermente en fut、eleve en fut、vieilli en fut

France Outline フランス概論_ 主要品種

主要品種・栽培面積順(2014/15 年)

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フランス全土_白地図

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ソムリエの資格試験だけでなく、ワインに興味を持ち始めた人にもぴったりの『キムラセンパイの「受験対策地図帳」』は初月無料で登録可能です。

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