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日本随一の格闘技トークイベント「格闘秘宝館」がメルマガになって登場!高橋ターヤン、橋本宗洋、高崎計三のMC陣によるコラム、座談会、インタビューなど盛りだくさんの内容でお届けします。格闘技の旬な話題から、あの試合の秘話まで!最新格闘技情報、特別企画も随時投入!これで格闘技の“今”が分かる!

サンプル号
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格闘秘宝館メルマガ Vol.3


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今週もお届けします「格闘秘宝館メルマガ」!
今回はいよいよ近づいてきたDREAMさいたま大会ワンマッチの見どころを座談会で語り尽くすほか、海外&国内の濃い情報を満載でお届けします!



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【目次】
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【格闘秘宝館イベントご案内】
【MC座談会】
第3回 5・29DREAM、見どころ&勝敗予想(ワンマッチ編)
(出席=高橋ターヤン、橋本宗洋、高崎計三)
【スペシャルレポート】
まだまだ呼べる!?強豪海外選手ご紹介!
(高橋ターヤン)
【週替わりコラム】
「SRCは今どうなっているのか?」(高崎計三)
【今週のワンポイント・ニュース解説】
☆6・19ストライクフォースがスカパー!生中継
☆女子総合対抗戦はヴァルキリー勝ち越しでスタート!
☆9・24イッツ・ショータイムで70kgトーナメント
【最近の主な試合結果】
【今週・来週の主なイベント予定】
【秘宝館Q&A】
【執筆者プロフィル】
【編集後記】



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【格闘秘宝館イベントご案内】
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格闘秘宝館、次回のイベントに関してはただいま日程調整中です。決定まで、今しばらくお待ちください。
またUSTREAMでお送りしている「格闘秘宝館 出張版」は毎月第2水曜日に放送中!(過去放送分のアーカイブもご覧いただけます)。下記アドレスよりご覧ください。
http://www.ustream.tv/channel/cafeasan

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【MC座談会】
第3回 5・29DREAM、見どころ&勝敗予想(ワンマッチ編)
(出席=高橋ターヤン、橋本宗洋、高崎計三)
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【前置き?~青木VSマッキー】
高崎 これを話しているのは5月16日(月)なんですが、DREAM5・29さいたまスーパーアリーナ大会が約2週間後に迫ってきまして、昨日(15日)には青木真也選手の対戦相手も発表、全カードが出揃いましたね。
橋本 何から話せばいいんですかね。まずはターヤンさんに、町山智浩さんについて語っていただきましょうか(笑)。
ターヤン いきなり何ですか(笑)。
橋本 まあ時事ネタで。もう目が離せないじゃないっすか。
高崎 日垣隆とのツイッターでのやり取りがすごいことになってるのは知ってますけどね。
橋本 でもアレですね、このメルマガも毎週出すわけですから、僕らも「年に著書を52冊発行」ってことになるんですかね?
ターヤン すごいですよね(笑)。頭おかしいとしか思えない。
橋本 メディアに顔と名前を出してる人がねえ。町山さんも大変でしょうね。
高崎 昔は「有名作家同士が文壇で論争」とかよくあったらしいけど、それのエクストリーム版って感じだよね。
橋本 ツイッターでそれが行われる時代という。「1日に締め切り26本」とかいう話も出てましたけど、実際、最高で何本の締切を抱えたことがあります?
高崎 「1本」の解釈の仕方にもよるよね。俺は先週の金曜日、あるムック本で400字~1200字の原稿を16本書かないといけなかったけど。
橋本 まあ26本つうとキャプションとか(笑)。
ターヤン 俺は8本ぐらいかなあ。
橋本 まあ我々も、これからは年間52冊出すということで。でも実際、ムックを出したら「共著」でプロフィールに入れちゃった人とかいますからね。マスゴミって怖いですよ(笑)。
高崎 ……まあマクラはこれぐらいにして、今回から2週に分けてDREAMについて話していきましょうと。今回がワンマッチ5試合、直前になる次回がバンタム級GPについてということで。まずは、対戦相手が発表されてようやく青木真也の機嫌が直ったわけですが。
橋本 対戦相手のアントニオ・マッキーというのはどういう選手なんですか?
ターヤン 41歳と、年はけっこういってますね。いろんな団体を渡り歩いてまして、「HERO'S」にも出たことがありますよね。
高崎 そうなんですね。誰とやったんですか?
ターヤン オープニングファイトで國奥麒樹真と対戦してます。その後、アメリカの中堅団体であるMFCのライト級王者になってますね。MFCは、以前にエディ・アルバレスがウェルター級王者だった団体です。そのベルトを持ったままUFCと契約して、判定負けして1試合でリリース。その後、MFCに復帰しようとしたんだけど、ケガでタイトルを返上して今回の来日と。
高崎 なるほど。タイプとしては?
ターヤン ベテランで、いわゆる「固い試合」をする選手ですね。UFCでも1試合だけでリリースってなかなかないケースなんですけど、まあダナ・ホワイトが好むタイプではないですよね。
高崎 今、戦績も見てますが、やっぱりたくさん試合してますね。
橋本 「この選手に勝ってる」っていうのは?
高崎 デビュー戦からすごいですよ。12年前、シャノン・ザ・キャノン・リッチに勝ち。
橋本 いいねえ~(笑)。
高崎 あと日本で知られたところでは、トビー・イマダ、ヒース・シムズ、マーカス・アウレリオ、ロナルド・ジューンというあたりに勝ってますね。それからルシアノ・アゼベド。
ターヤン マッハとPRIDE武士道で闘った相手ですね。
高崎 勝った相手を見るとまあまあですよね。
ターヤン 中堅の上といっても十分OKなぐらいですね。UFCでは判定負けといってもスプリットだったので、勝っていれば当然残っていたでしょうし。
高崎 青木真也とは、噛み合うか…というか、どんな試合になりそうですかね。
ターヤン 噛み合うんじゃないですかね。
橋本 青木の場合、噛み合う、噛み合わないってないですよね。誰とやってもどうなるか分からないというか。
ターヤン やりやすいか、やりづらいかで言えば、けっこうやりやすいんじゃないかと思うんですよ。打撃でガンガン攻めてくるわけでもないし。
橋本 まあ青木はどんな相手でも、ある程度以上のクォリティの試合はすると思うんですよね。よっぽど変なことにならなければ。そういう中で考えたいのは「青木はこれからどうしていけばいいのか」じゃないかなと。今回もジェイミー・バーナーとの対戦が会見直前でダメになって、そういうのは前にもあったし、これからも続くと思うんですよ。青木の相手を見つけるのはどうしたって大変ですから。
ターヤン 釣り合いが取れて、ファンがオッと思って……
橋本 そして一番は、青木のキャリアにとってプラスになる相手。そう考えると本当にいないですよね。日本でやってくれるのは本当にありがたいし、青木自身もある程度怒って愚痴ってたけど、最終的には「俺が選んだ道だから、これでやっていくしかない」って書いてましたけどね。
高崎 青木ってMMAの本道を邁進することを自分にすごく課してるし、周りからも期待されてるんだけど、実はジャパニーズMMAのダメな部分に翻弄され続けてる選手でもあるんですよね。本人も分かっていながらやってるんだろうけど、それでも見ててもどかしい部分もありますよね。
橋本 そうですね。分かっていても愚痴は出ますしね。そりゃ会見5分前に試合がなくなったら、誰でも怒りますよ(笑)。
ターヤン ただ、今アメリカに行くっていうのはちょっともったいないかなあという気が、個人的にはちょっとしてて。日本でもう少しやって、海外から「青木が見たい」ってもっと言われるようになって……前回のメレンデス戦の時みたいな感じですね……そうなってから行った方がいいのかなという気はしますね。
橋本 確かに「UFCライト級にはどうしても青木が必要だ!」と思われるくらいになってから行くのが一番いいですけど、そう思わせられるマッチメイクができるのかなという問題があるんですよね。
高崎 そうそう。
橋本 だから今回みたいに、「こいつ、実はちょっと強いんじゃないの?」みたいな相手が続く感じになっていくでしょうね。
ターヤン そうするとやっぱり、UFCリリース組との闘いが基本になってくるんでしょうけど、昔みたいな“非UFC”を選ぶアウトロー的な選手っていうのが、ストライクフォースが吸収されちゃった今、ほとんどいなくなっちゃったんですよね。だからリリース組ってやっぱり中堅より下になってしまう。ジェイミー・バーナーは元WEC王者という肩書きもあってよかったと思うんですけど、そういう選手を今後も青木の相手として供給し続けられるかといったら、難しい状況ではあると思うんですよね。
高崎 鵜の目鷹の目で探して、向こうにも「今の日本で闘う」ことにメリットがないとダメだろうし。そうなると難しそうですよね。
橋本 そのジレンマはありますよね。青木は「俺がそれを選んだんだ!」って言うとしても、ファンはどうなんだ、とかね。「何があっても応援します!」ってファンばかりでもないでしょうから。
高崎 例えば去年10月のDEEP記念興行でのヨックタイ戦が発表された時、やっぱり反応はよくなかったじゃないですか。9月のDREAMにも出ていて、10月も連戦なんだから顔見せでしょうがないだろうと。その中で元ボクシング王者のヨックタイというのは、趣向としてはアリなんじゃないかと思ったんだけど、ファンからすれば「顔見せかよ!」と。何があっても厳しい試合を続けないと許さないファンが多いんだなあと、あの時思ったんですけどね。
橋本 ファンはチケットを買う以上、どうしても豪華なものを見たいという気持ちは分かるんですけどね。でもこれからはDREAMという「本場所」がこうなっている以上、ファンがシンプルに燃えられるカードは難しい。その中で青木は何がしたいのか。何をしていくといいのかというのはありますよね。
高崎 今回にしても、実際キャリアの「足し」になるのか、というね。
橋本 別のルートで何かがあるならいいんですけどね。今やトップ10ファイターのほとんどはUFCなわけで。
ターヤン UFCじゃないのって、それこそ青木とアルバレス、川尻ぐらいですからね。
高崎 それこそ、発表中止になった時、「日本人で誰か立候補してくれれば」って言ってたじゃないですか。そこで「おっ!」と思うような日本人選手の手が上がるならまだしも、と思ったんですけど。
橋本 まあ“世界のMMA最前線”みたいなカードは難しいわけじゃないですか。そうすると、日本のファンの熱を高めるということで考えれば、日本人対決路線というのはいいのかなと思いますけどね。ある程度ミスマッチにはなるとしても。
ターヤン 対戦相手としてはミスマッチの選手しか残っていないというのが、ちょっとキツいところではありますけどね。
橋本 MMA最前線か、話題性を煽りやすいカードかでいったら、現状は後者を取るしかないかなっていう。前者はちょっと厳しい。アントニオ・マッキーとやるんだったら、それと同じぐらい強いと思われる日本人とやる方が、お客さんにとってはいいんじゃないかという感じはしますね。いまライト級だと弘中、あと川尻が復活してくればとか。いずれ北岡戦も見たいですしねぇ。
高崎 SRC勢とかね。光岡、廣田、真騎士……。
ターヤン 真騎士はアメリカという話も出てますけどね。
高崎 そうみたいですね。いずれにしても今回、大会当日までにマッキーという選手の情報がどれだけファンに提供されるかといったら、多分ほとんどされないですよね。コアなファンは調べるでしょうけど、それ以外の層に煽る手段って、今ほとんどないわけですよ。
橋本 そうですね。このメルマガなんかでもそういうことはやっていきたいですけど、全体としてはなかなか難しいですよね。
高崎 まあだから今回でいうと、DREAM再出発の大会じゃないですか。そこに青木真也はいてくれないと困るという。そこですかね。
橋本 そうですね。出るのは必須ですよね。だから今回に関していえば、簡単に言うなと怒られるかもしれないけど、圧勝してほしいですよね。「やっぱ強いな」っていう。「怖いな」でもいいですけど。それしかないですよね。
ターヤン ただ、青木が勝つとは思いますけど、難敵は難敵ですよね。フィジカルがすごく強い黒人選手で。
高崎 なるほど。あと、今微妙なのは、マッキーがもしも今回けっこう頑張りました、いい選手でした、となっても、また見られるかどうか分からないじゃないですか。今の状況では。
橋本 かつてのヴァンダレイみたいに、外国人選手を「「日本で育てる」っていうやり方がほしいと。
高崎 そのためにはコンスタントに大会が開催されるという大前提が必要になるわけで。
橋本 その意味ではさっき高崎さんが「再出発」って言いましたけど、実はそれ以前なわけじゃないですか。ナンバーシリーズですらないわけで、「仕切り直し」あるいは「つなぎ」ですよね。だから青木真也は、今が一番難しいでしょうね。日本にいてくれるのはありがたいし、すごく重要なんだけど、果たして日本にいていいのか、日本でやることは何なのか。
ターヤン 日本でやるためには何が必要なのかとか。
橋本 それは今後、川尻もそうだと思うんですけどね。まあとにかく今回は圧勝してもらって、日本に青木真也がいるっていうのをみせてもらうというね。
高崎 あとは……マッキーがちゃんと来日してくれることを祈りたいものですけどね。
橋本 今は外国人選手が日本に来てくれるってだけでありがたいことですからね。大丈夫かなぁ……。

【菊野克紀VS中村大介】
高崎 続いては同じくライト級で、菊野克紀VS中村大介。これは単純に好カードですよね。
ターヤン 確かに。
高崎 ある意味、今回の大会らしいカードというか。逆に通常のナンバーシリーズだったら、「菊野の相手には外国人を」とかってなっていたかもしれないし。
橋本 まあ、ナンバーシリーズでやったとしてもいいような気すらするというか。それは、どっちにも幻想があるからですよね。単純に最近のキャリアでいうと、菊野の方が上に行ってるとは思うんですけど、中村はそれこそスタンドでもグラウンドでも一発があるんで。特にグラウンドはどうなるか分からないですからね。菊野の持ってるグラウンドのスタイルとは全然違うものを持ってる選手ですから。それこそどこを極めてるのかも分からないというような。予想としてはどうですか?
高崎 まあ順当と言われるかもしれないけど、菊野のKO勝ちで。難しいと言われるのをあえて乗り越えて、KOしてほしいですね。
橋本 俺も菊野のKO……KOしかないと思いますね。いい試合になった上で、菊野がしっかりステップアップしないと。
ターヤン 僕は中村の一本勝ちがいいなあと。
橋本 ほお。これで中村がまた浮上してくると。まあだから、どっちが勝つと予想するにしても「今後のことを考えてどうなると面白いか」という予想ですよね。
ターヤン まだ、1位・2位・3位・4位・5位……と決まるのがもったいない感じがするんですよね。青木・川尻もまだ混沌の中に入っていけるような感じになればいいなあと。
高崎 そこにいずれは北岡悟というカードも入ってくるわけですしね。
橋本 入ってくるんですか?
高崎 そう思いますけどね。もともとこの大会って4月に予定されていて、その時点では4月のDEEPとの間でいろいろと調整があったような話も聞くし。まあ今までのいきさつとかから、関係者の感情とかもいろいろあると思うけど、やっぱり新しいものを見せていかないといけないわけで、そこに北岡悟という存在は不可欠でしょう。
橋本 そうですね。やってくれないと困りますよね。「ひとり戦極軍」として出てほしいなあ。
ターヤン SRCではなくて(笑)。
橋本 そこは気をつけないと(笑)。まあそれを考えても、この菊野と中村の勝敗だって、今後にすごくつながりますよね。菊野はここで勝てば次に川尻戦をやってもいいのかもしれないし。あるいは北岡の初戦が菊野でもいいでしょうし。

【宇野薫VS西浦ウィッキー聡生】
高崎 次はフェザー級ですか。まずは宇野薫VS西浦ウィッキー聡生。
橋本 この前のUSTでも言いましたけど、フェザー級全体が「逃げない」いいカードばっかりですよ。
ターヤン ホントに逃げないですよね。宇野はUFCに行ってドロー、負け、負けで日本に戻ってきて、宮田和幸に負け。ホントに後がない状態で。
橋本 そこで上り調子のウィッキーとやるっていう。ここで宇野が勝てば、ビッグカムバックでしょうし、ウィッキーにとっても宇野の首っていうのは相当な勲章ですからね。
高崎 ウィッキーにすれば、「若手急上昇株」から抜け出してトップどころに定着したいところじゃないですか。
橋本 そうですよね。所くんには勝った、石田くんには負けた、そしてなぜかK-1ルールで大和哲也とドローと(笑)。さらに大和の出世のきっかけとなった山本真弘とは高校の同級生という変な因縁もあるんですけど(笑)、ちょっと上がってきてるね、ってとこからトップどころに食い込めるかどうか。どうなりますかね。これはホントにいい勝負ですよね。
高崎 DREAMとしても地上波放送に戻して、一般層にもアピールするようにまたならなきゃいけないじゃないですか。その時にウィッキーって、すごくいいキャラクターですよね。それを考えると、すでに知名度のある宇野に一発かましてほしいっていうのもありますしね。
橋本 予想的にはどうなりますか?
高崎 俺はウィッキーで。
ターヤン 僕は宇野ですね。
橋本 僕も宇野ですね。こういう時の宇野ってホントに強いんですよね。
ターヤン 目に浮かぶようですよね(笑)。
橋本 石田戦とか、ドローだったけど修斗での川尻戦とか。今回はホントに気合い入ってると思いますよ。
高崎 去年の宮田戦、1Rは「さすが宇野、強いな!」っていう印象だったけど、その後どんどん宮田のペースになっていったじゃないですか。あれが、単純に宮田が強かったからなのか、それとも……っていうのが、この試合で分かると思うんですよね。
橋本 宇野の年齢的なものもありますからね。もう36ですから。
高崎 もうクンづけの年でもなくなってるからね。
橋本 「宇野さん」ですよ(笑)。もう一花咲かせるにはここ1、2年が勝負でしょうから、「さすがだな」ってところを出すような気がしますね。
高崎 しかし、今回からフェザーとバンタムが正式に分かれるわけじゃないですか。でもどちらも、それで層が薄くなったような感じはしないですね。
橋本 そうですね。バンタムもフェザーもホントに面白いですね。ただ逆にいうと、まだ青木真也みたいなレベルの存在がいないから、というのもありますけど。
ターヤン 切磋琢磨している感じがまた熱いですよね。
橋本 笹原さんも言ってたんですけど、チャンピオンの高谷への挑戦者第一候補が宮田だと。そして今回のフェザー級3試合はその次の挑戦者を決めるための、ある種トーナメント状態ですよね。

【石田光洋VSヨアキム・ハンセン】
高崎 続いて石田光洋VSヨアキム・ハンセン。
橋本 石田くんはフェザーに落として2連勝。ヨアキムもやっぱり落として、ビビアーノと高谷に連敗したけど所くんに勝って、復活傾向と。これもシビアですよね。ヨアキムは勝たないと後に続かないし、石田くんはここで負けると連勝が帳消しになっちゃうしで。他の外国人に負けてもポカで済むかもしれないけど、ヨアキムはまさにDREAMの選手、ほとんど日本人選手みたいなもんですからね。
ターヤン 実質、日本人対決みたいなもんですよね。
橋本 戦績から言ったら、次の次の挑戦者に一番近いのは石田くんのはずなんだけど、ヨアキムと、それからもう一つ二つ勝たないと、高谷VS宮田の勝者には挑戦できないだろうというところですね。展開としてはやっぱり打撃対タックルですよね。
高崎 そうなるのが一番想像しやすいですよね。では予想は?
橋本 僕の予想は石田くんの判定勝ちですね。「漬けるねぇ~!」っていう(笑)。
高崎 俺はまだ、ハンセンのハンセンらしい試合が見たいんだよなあ。
ターヤン ハンセンらしい試合というのは?
高崎 宇野薫戦でもいいし、青木真也戦でもいいんだけど、ビックリするような打撃が飛び出して、かつそれで決まっちゃうような試合というか。
橋本 石田くんはウィッキー戦でも一発いいヒザをもらってますよね。あんな感じでもらうと、ヨアキムだと即KOかもしれない。だから何回テイクダウンしようが、立ち上がったところで一発KOというのは考えられますよね。あと石田くんはこのところ柔術をやってて、そこでも勝負しようとか色気を出すと……という。
高崎 もともとハンセン自体が、下からも得意な寝技の選手だったわけで。
ターヤン 僕はハンセンですね。
高崎 外国人だからですか?
橋本 北米じゃないですよ、北欧ですよ!(笑)
ターヤン いや、メタル仲間として(笑)。格としてハンセンが上かなという気がするんですよね。これまで闘ってきた相手とかから見ても。
橋本 ヨアキムって、勝つ時は派手だけど、すごく淡泊に負ける時ってないですか? 相手も相手なんだけど、1回目の青木戦のフットチョークとか、修斗のタイトルマッチの時に、五味相手にあんなに頑張ってベルト獲ったのに、シャオリンの肩固めにあっさりタップしたりとか。何なんだ、それは!みたいな。そのムラが今回どちらに出るか。石田くんはどう転んでも石田くんなので、カギはヨアキムの出来ですね。
ターヤン それはありますね。
橋本 あと、記者会見にあの帽子とウェストポーチで来るのかどうか(笑)。いっつもアレなんですよね。
高崎 もう一つ、勝敗を分けるポイントはハンセンの髪の毛ですよ。
ターヤン ああ、ちゃんと剃ってくるかどうか。
高崎 そうそう、何なんですかね、伸ばしてくると必ずといっていいほど勝てないっていうのは(笑)。
橋本 当日剃ってきたら、「あ、今日は強いぞ!」と(笑)。そのうち、インタビューなんかで解き明かしたいですけど。
ターヤン 本人は気付いてるんですかね?
橋本 ところで、ヨアキムはUFCに行かないんですか?
ターヤン PRIDEが吸収された時の扱いが本当にムカついたらしくて、絶対イヤだって言ってますね。やっぱりどうしても、新人ベースのスタートになっちゃうんで。
橋本 なるほど。ものすごく連勝してるというわけでもないですからね。

【リオン武VS松本晃市郎】
高崎 最後はもう一つフェザー級で、リオン武VS松本晃市郎戦ですね。
橋本 リオンは修斗でタイトルを獲られて、DREAMに出たら宮田にある意味フルボッコにされて、ちょっと勢いが落ちたかなと思ったら4月の修斗で土屋大喜にKOで圧勝してと。ちょっとこの試合間隔はいかがなものかというのはありますけど、強いところを見せてからの参戦なのでまたちょっと楽しみになってきましたね。
ターヤン しかも相手が松本ですからね。
橋本 松本も待望のDREAM初出場ですよね。大塚隆史からDEEPのタイトルを獲って。打撃戦になると一番面白いけど、松本のテイクダウンがカギを握る気がしますけどね。大塚戦もそうだったし。
高崎 リオンは打撃の印象が強いけど、実は打投極志向が強い選手でもあるんですよね。だからリオンの一本も見たい気がするんですけど。
橋本 今後の展開を考えても、どっちが勝ってもいいカードなんですけどね。
高崎 常々言ってるんだけど、リオンはもっと早くに、もっと知名度が上がっていい選手だと思っているので、リオンには頑張ってほしいんですよね。だから僕はリオン勝利予想で。
ターヤン 僕は松本ですね。
橋本 僕も松本ですね。松本はまだフェザーで底が見えてないですから。楽しみだなあ。これでフェザー級3試合、今後は勝った同士が当たるとかいろいろ考えられますよ。僕は前から言ってるんですけど、石田VS宮田が見たいんですけどね。茨城テイクダウン王決定戦(笑)。まあ、宮田が今は半歩抜けてる感じはしますよね。
高崎 確かに。
橋本 高谷VS宮田を早くやってほしいですよね。7月にやってくれないかなあ。
ターヤン そうしないと動いてこないですからね。
高崎 宮田の次の試合は、高谷戦じゃないとダメですよね。
橋本 本人もそう言ってますしね。
高崎 はい、ではワンマッチはこれぐらいで。次回はいよいよバンタム級トーナメントについて話すことにしましょう。


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【スペシャルレポート】
まだまだ呼べる!?強豪海外選手ご紹介!
(高橋ターヤン)
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 さて、高橋ターヤンが担当するスペシャルレポートの第一回。今回は、非UFC系の海外強豪選手をご紹介しようと思う。
 このテーマで書こうと思ったきっかけは、先日、本メルマガの座談会を収録時に、UFCの寡占によって海外選手の招聘が非常に難しくなっており、特に青木真也や川尻達也のようなトップ選手と釣り合いのとれる選手というのはもうほとんどいないという話をぼく自身がしたのだが、その後、改めて本当にそうなんだろうか?という疑問を持ったことに始まる。
 実際に調べてみると、意外やかなりの数の良い選手が非UFCとして活動していることが確認できたのだ。日本の社会的状況や、MMA市場の状況、そして日本のMMAイベントの財政事情を考慮して来日を敬遠する選手もいるかもしれないが、マッチメイクが難航する日本のトップ選手に対して単純に「UFCへ行け!」と言うのは簡単。しかしその前に観てみたい相手はまだまだいることをお知らせしたい。

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ヘビー級:
マリウス・プジャノウスキー(3勝1敗)
KSW契約選手。ワールド・ストロンゲストマン・コンテストの伝説的選手。まだMMAデビューから1年半だが、ド派手な試合展開で客を沸かせる。メガトン選手として招聘したい逸材だ。

マーシオ“ペジパーノ”クルーズ(7勝2敗)
戦極にも参戦経験のある柔術家。ブラジリアン柔術で輝かしい実績を打ち立てた後、UFCでMMAデビュー。フランク・ミアを撃破するなどして活躍したが、現在は柔術中心の活動にシフトしている。

コール・コンラッド(7勝0敗)
ベラトールFCヘビー級王者。いわゆる固い試合をする選手だが、前に出た時の爆発力は並大抵ではない。まだ成長途中だが、ベラトールFCのヘビー級トーナメントを一気に制した未知強。

ライトヘビー級:
トニー・ロペス(24勝6敗)
グラディエーター・チャレンジ、キング・オブ・ザ・ケージ両団体のヘビー級王者。いわゆる大物食いは無いが、勝利のほとんどがKOまたは一本というアグレッシブ・ファイター。

ヒカルド・アローナ(14勝5敗)
数多くのトップファイターを撃破したグラップラー。ブランクは長いが、その実力は改めて証明する必要もないだろう。本人はUFCとの契約を望んでアピールしているが、ダナ・ホワイトからは無視され続けている。

ミドル級:
ヘクター・ロンバート(29勝2敗1分)
ベラトールFCミドル級王者。強豪との対戦経験が極端に少ないため、評価は高くないが、爆発力の塊のような打撃は脅威だ。PRIDEで2敗したのちは引き分けを1試合挟んで22連勝中という大記録を更新中。

パトリック・コーテ(14勝7敗)
元UFCミドル級タイトルコンテンダー。アンデウソン・シウバとのタイトルマッチ中にヒザを自爆してTKO負けという失態を演じるが、その実力は疑うべくもない。

アレクサンダー・シュレメンコ(39勝7敗)
ベラトールFC契約選手。切れ味鋭い打撃を武器に、KOの山を築くロシア人キックボクサー。グラウンド技術にも優れるが、常にKOを狙い続けるファイターだ。

ウェルター級:
ベン・アスクレン(8勝0敗)
ベラトールFCウェルター級王者。オリンピックにも出場したアメリカ最強のレスラー。MMAに転向してからは自慢のタックルと抑え込みで現在まで無敗。攻略が難しい、まさに鉄壁のファイターである。

ポール・デイリー(27勝10敗2分)
日本では北岡悟に一本負けをしているが、現在世界のウェルター級でもトップクラスのストライカー。ストライクフォースと契約中だが、UFC上層部と折り合いが悪く、早々に離脱することも予想される。

ベン・サンダース(10勝3敗2分)
ブルース・リーが創始したジークンドーをベースにする異色のMMAファイター。UFCでは上位陣に食い込むことはできなかったが、離脱後は2連勝中。立って良し、寝て良しのオールラウンダーだ。


ライト級:
エディ・アルバレス(22勝2敗)
言わずと知れた、スーパーアグレッシブファイター。ベラトールFCライト級王者。非UFC系ライト級で唯一UFC系選手と同等以上の評価を受ける選手。青木に敗れて以来7連勝中である。

トビー・イマダ(29勝16敗)
ベラトールFC契約選手。ベラトールFCで数々のファンタスティックな寝技を極めまくる、サブミッション・アーティスト。立ち技でもシュートボクシングでアンディ・サワーを撃破するほどの実力を持つ。

ロジャー・フエルタ(21勝5敗1分)
ベラトールFC契約選手。UFCで数々の名勝負を繰り広げ、ヒスパニック系MMAファイターのアイコンとなった。MMA界随一のハンサムガイで、映画俳優としても活動中。

フェザー級:
ジョー・ウォーレン(7勝1敗)
ベラトールFCフェザー級王者。DREAMでMMAデビュー後、数々の大物ファイターを葬り去ってきたレスリングエリート。あのハイテンションな入場をまた観たい!

ジョー・ソト(9勝1敗)
ベラトールFC契約選手。フェザー級トーナメントではあと一歩まで追い詰めながら、ジョー・ウォーレンに逆転の膝蹴りで初敗北。強烈な打撃が武器のストライカーだ。

ジェンス・パルヴァー(24勝14敗1分)
プロボクサーとしても活躍するほどの打撃を武器に、数々の強豪を撃破したスーパーストライカー。WECでは泥沼の5連敗を喫したが、ローカル団体で復活。まだまだリトル・イーブルは健在だ。

バンタム級:
ザック・マコウスキー(13勝2敗)
ベラトールFCバンタム級王者。DEEPやエリートXCにも参戦経験があるベテラン。サブミッションを得意とし、多くのグラップリングトーナメントでも優勝している。

ポール・マクヴェイ(18勝6敗)
ケージ・ウォリアーズ、ケージ・コンテンダーのバンタム級王者。柔術黒帯を保持するアイルランド人ファイターで、ヨーロッパを主戦場としてアメリカで戦わない強豪として注目されている。ケージフォースに来日経験もある。

マイク・イーストン(10勝1敗)
UWCバンタム級王者。ブラジリアン柔術黒帯。UWC生え抜きのファイターとしてチェイス・ビービにも勝利している。2009年から試合を行っておらず、現在はMMAジムでの指導を中心に活動中。しかし引退はしていない模様。
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結構無理矢理な人選もあるかもしれないが、ほかにも紹介しきれない選手は沢山いるし、ぼく自身が試合を観たこともない未知強は世界中にいるはず。日本のMMA団体は選手の“格”だけでなく、どんな試合をするファイターかに注目して招聘してほしいところだ。


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【週替わりコラム】
「SRCは今どうなっているのか?」高崎計三
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 DREAMの5・29さいたま大会が近づいてきた。大晦日の「Dynamite!!」から半年近くなって、ようやく今年最初の大会が開催されるわけだ。カード変更や中継の問題などまだ予断を許さない部分もあるが、とりあえず一歩を踏み出したことで安堵したファンも多いことだろう。
 その一方で、いまだに今年の動向が見えないのがSRCだ。昨年12月30日、有明コロシアムで「戦極 Soul of Fight」を開催した後、開催発表がないどころか、プロモーションの消滅を示唆するリリースまで発表されて、様々な憶測も流れている。この件に関して肝心の専門誌が「火種」ともなっていて詳細がどこにも報じられないので、複数の関係者からの取材で分かっていることをまとめてみよう。
 まず、時系列に沿って状況を整理してみる。発端は、1月31日付でオフィシャルサイトに突如掲載された、「月刊『ゴング格闘技』2011年3月号に掲載された、高島学氏によるインタビュー記事に対する当社の見解と対応に関して」というリリースだった。
 同誌の日沖発インタビューで、聞き手の高島氏が質問部分で語っている内容(「プロモーションとして問題点がありすぎた」「試合当日になって契約を結ぶ試合があったようだ」「勝負論のある試合と顔見せマッチが入り混じる」など)に関して抗議している。
 また、「当社の親会社で、格闘技の代表的スポンサー企業であるドン・キホーテからは、『こうした偏った論調が堂々と大手をふるうようなら、すべての支援活動からの撤退も辞さない』旨の意向が伝えられております」と述べ、さらに終盤部分ではこう表明している。
「仮にスポンサー企業の支援打ち切りということになれば、われわれも解散という苦渋の決断をせざるを得なくなります。なお、今回の件により、本年4月23日に有明コロシアムにて開催が決定していた『SRC17』は、白紙撤回のやむなきに至りました」
「SRC17」はこの時点で正式な開催発表はなされておらず、「4月23日に有明コロシアムにて」という部分も、ここで初めて明らかにされた事実だ。発表前の白紙撤回とは異例中の異例で、業界内外に衝撃を呼んだ。
 続いて団体側から発表されたのは、3月11日付の「【緊急報告】今後のSRCの活動に関して」というリリースだった。震災の3時間ほど前に掲示されたこの「緊急報告」は「前回の緊急報告(2011年2月1日発表)でもその背景と経緯をお知らせしたように、弊社は今、重大な岐路に立たされ、苦渋の決断を迫られております。/その後、弊社の親会社でスポンサー企業でもあるドン・キホーテ(以下同社)からは、SRC事業から正式に撤退する旨の表明がなされました」と始まる。
 さらに「事ここに至ったこともあり、敢えてありのまま表現いたしますが、同社とすれば、『万年巨額赤字を抱えながらも、格闘技への愛情と夢だけで支援し続けてきたが、なかなかその思いが伝わらないばかりか、逆に一部心ないマスコミ記事掲載等に足を引っ張られるような事態に及んで、ほとほと愛想が尽きた』というのが本音のようです」と続き、「現状はいかんともし難いお手上げ的事態」という表現も見える。
 そして「唯一の望みは、ドン・キホーテに代わるスポンサー企業の出現です。同社からも、「格闘技に愛着があり、一定の資金提供をしてくれる先があれば、(継承に向けた)全面協力を惜しまない」との意向を承っています。弊社としても何とかその方向で、一縷の可能性を見出したいと願っております。しかしそれが叶わぬ場合は、解散という最悪の事態も覚悟しなければなりません」と続けている。主催者側が「解散」という言葉を持ち出すなど、これも異例の事態と言えよう。
 こうした一連の発表、そしてほぼ同じタイミングで海外から流れてきた「SRCがジョルジ・サンチアゴをリリース」などといった情報から、ファンや関係者の多くは「SRCは終わった。もう大会は開催されない」と判断したようだ。
 さらに、「たかが雑誌の記事内容のせいで大会を中止にする主催者なんているわけない」「赤字が積み重なり、ドン・キホーテが手を引きたがっていたに違いない」などの憶測から、「ドン・キホーテは手を引くタイミングをうかがっていた。そこにちょうどよく批判記事を見つけたので、高島氏をスケープゴートにして中止の発表をしたのだろう」という「結論」に達した。
 筆者は2月初旬の段階で複数の関係者に取材した。その結果分かったのは、「リリース内容に嘘はない」ということだ。信じられないかもしれないが、ワールドビクトリーロードのオーナーは、本当に「雑誌の記事内容のせいで」大会が開催中止に追い込まれるほど激怒したのだという。
 12月30日の大会が成功に終わり、特にメインのマルロン・サンドロVS日沖発の試合が名勝負となって幕を閉じて、オーナーは大満足だったらしい。「ここまでやってきたのは間違いではなかった。この勢いで、今年も格闘技界を盛り上げていこう」ということで、連続で有明コロシアムを押さえさせたのだ。さらに6月25日には、代々木第二体育館も予約していた。
 そこに、あの記事が載った『GONG格闘技』が発売された。それをまず問題としたのは、一部上場企業であるドン・キホーテ社内の上層部だった。SRC、戦極へのスポンサードは、社内では「広告・宣伝費」の枠で計上されている。当然、そこには「費用対効果」も求められる。だから上層部では、雑誌などのメディアでの反応は常にチェックしているのだという。
 そこで上記のような内容が書かれていれば、問題視して当然だろう。そのために社内で懸案となり、今後の継続開催に待ったがかかったというわけだ。結果、ドン・キホーテとしては、「我々が主体となってSRCを開催していくのは難しい」という判断を下すに至った。
 これは以前にも「格闘秘宝館・出張版」でも話したことだが、もしドン・キホーテの安田隆夫会長が「儲からないから手を引こう」というような人物だったら、彼がこれまで長年にわたって、レスリング、ボクシング、そしてパンクラスや修斗、PRIDEなどの総合格闘技にスポンサードしてきたことの説明がつかない。また戦極にしても、もっと早い段階で手を引いていたはずだ。
 安田会長は戦極旗揚げ当時に、いくつかのメディアの取材にも応えており、そこで格闘技への熱い思いも吐露している。今回の問題が持ち上がる以前から、「専門誌には全て目を通している」という話も聞いていた。それだけに、筆者としては例のリリースを見た時に「ああ、そういうこともあるかな」という印象だったのだが、大イベントを巡る話としては「あり得ない」と想像されたのも仕方ないのかもしれない。
 またこの件について、昨年末にドン・キホーテの元常務でありワールドビクトリーロードの取締役にも就任していた稲村角雄氏を、ドン・キホーテが会社資金の不正使用で刑事告訴したというニュースと絡めた記事が一部ネット上で見受けられた。だが稲村氏の件は、今回のSRCのこととは全く関係ないという。これもタイミングが重なったので、こじつけられたのだろう。
 それでは現状、SRCはどうなっているのだろうか。4月に続いて6月の大会もキャンセルされ、もう開催されないのだろうか? 関係者によれば、「今はドン・キホーテの力に頼れなくなったので、有志が集まって継続に向けて新体制を模索している」状態なのだという。
「とりあえず一大会だけ、開催することは今でもできる。でもそれでは意味がない。しっかりした体制で継続的に開催できるような枠組みを、資金面も含めて築けるよう、動いているところ」ということだ。
 気になるのは、出場していた選手たちの契約だ。昨年までSRCを主戦場にしていた日本人選手たちは、今年に入ってパンクラス、DEEP、Krush、シュートボクシングなど国内各団体のリングに上がっている。また、真騎士がストライクフォースと契約したというニュースも入ってきた。外国人選手も前述のサンチアゴを含め、どうなっているのだろうか。
 結論から言えば、まだ残っている契約はある。ただし、SRC独占という「縛り」は解除したのだという。本来であればSRCで試合を組むことができればいいのだが、今はこういう時期なので、選手には団体を問わず試合ができる機会があるのであれば試合をしてもらいたい、ということのようだ。
 またサンチアゴに関しては、もっと試合がしたい、さらに、できれば家族と一緒にいられる時間を増やしたいので、アメリカを主戦場にしたいという申し出があったため、大会開催の確約ができない現状を鑑みた上で、契約を解除したとのことだ。
 まとめると、「SRCはまだ終わってはいない。だが、再開時期などはまだ見えない」ということになる。スタッフは選手やジム関係者などには、「然るべき時にちゃんとした形で必ず再開するので、その時はまた協力してください」と話しているという。大がかりに始まった戦極~SRCは、果たして再開されるのか。今後も、推移を見守りたい。





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【今週のワンポイント・ニュース解説】
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☆6・19ストライクフォースがスカパー!生中継

 UFCに買収されたストライクフォースの大会がスカパーでPPVの生中継が実現することが発表された。ストライクフォースは今年に入って4大会開催されており(新人育成大会を除く)、今回も合わせるとスカパーによって日本でも視聴できる3大会目の大会となる。
 大会では2月に続き『ワールド・グランプリ ヘビー級トーナメント』1回戦の残り2試合を実施。日本でもお馴染みのジョシュ・バーネット、アリスター・オーフレイムが登場する。
 またワンマッチにはキング・モーやJZカルバンも登場するが、こちらは放送枠には入らない見込み。その代わり、アメリカ女子格界のアイコン、ジーナ・カラノの実に2年ぶりとなる復帰戦は中継される予定だ。
 注目度の高い海外MMAイベントが日本でも視聴可能となっているのは喜ばしいこと。しかしPPV購入件数が伸び悩めば、今後の放送可否にもかかわってくる可能性もある。ファンはそのことも考慮してPPV購入を検討すべきだろう。(ターヤン)


☆女子総合対抗戦はヴァルキリー勝ち越しでスタート!

 5月14日の『JEWELS』新木場1st RING昼夜興行から、JEWELSとヴァルキリーの対抗戦がスタートした。対抗戦はグラップリングマッチも含め5試合行なわれ、結果は3勝2敗でヴァルキリー勢の勝ち越し。
 特に大きかったのは夜の部のメインでスギロックが瀧本美咲に一本勝ちしたことだろう。勝ち越しを決めた試合というだけでなく、大会自体を“勝って終わる”ことで優位性をアピールできる。
 そしてこのヴァルキリー勢の勝ち越しによって、対抗戦は上々の滑り出しとなった。ヴァルキリーを応援しているってわけではないのだが、“乗り込む側”が強さや存在感を見せなければ対抗戦への興味は続かない。ヘタをすると、乗り込んだんだか取り込まれたんだか分からないような状況になる。対抗戦を盛り上げるという意味で、ヴァルキリー勝ち越しは“いい結果”だったと思うのだ。
 ましてヴァルキリーは昨年11月以来興行がない。ホームリングを失った者たちが敵地で勝つというドラマ性は重要なものだった。それがあればこそ、反撃に転じるであろうJEWELS勢のストーリーも際立つ。
 次回はヴァルキリーの象徴的選手である辻結花の参戦も決まっており、そこにJEWELSのエース候補として期待される石岡沙織が絡む気配を見せたりと対抗戦は今後もヒートアップしていきそうだ。
 欲をいえば、さらに“対抗戦感”を煽る仕掛けがほしい。いや、ちょっとしたことでいいのだ。たとえば大会総括のコメント。今回はJEWELSの尾薗勇一代表、佐伯繁スーパーバイザーとヴァルキリーの茂木康子プロデューサーが同席していたのだが、これを別々にするだけでも見え方は変わるはず。“提携”よりも“対抗”を打ち出してほしいということだ。
 またメイン終了後も、そのままヴァルキリーの選手たちや茂木プロデューサーがリングになだれ込んで占拠する、といった“演出”があるとよかったなぁと思う。まあ、あんまり殺伐としてるのは女子格闘技にはふさわしくないのかもしれないが……。せっかくの対抗戦だから、“団体戦”としての面白さをもっと味わいたい。(橋本)

☆9・24イッツ・ショータイムで70kgトーナメント

 ヨーロッパ各国で精力的に大会を開催している「イッツ・ショータイム」が9月24日、ベルギー・ブリュッセルで70kgのワンデー・トーナメントを開催することを発表した。
 その参加メンバーがすごい。アンディ・サワー、ジョルジオ・ペトロシアン、ガゴ・ドラゴ、アルトゥール・キシェンコ、クリス・ンギンビ、ムラット・ディレッキー、ハルート・グリゴリアン、パジョンスック・スーパープロ・サムイの8人。
 サワー、ペトロシアンとK-1 MAXチャンピオンが2人含まれるほか、ンギンビは現役のイッツ・ショータイム70kg王者。さらにドラゴ、キシェンコ、ディレッキーとMAXでもなじみの顔がズラリ。この8人が1日で覇を競うのだから、見どころ満点だ。
 当初はここに日本から佐藤嘉洋も参加するのではと言われていたが、最終的にメンバーには入っていない。佐藤は連敗中とはいえイッツ・ショータイムに参戦し続けていたが、どうやら政治的な理由で外されてしまったようだ。本人も楽しみにしていたようだっただけに、残念である。
 本来ならこのメンバーのうち大多数がMAX世界トーナメントに名を連ねるべきなのだろうが、いまだに今年の開催スケジュールが発表されない状況の中、勢いに乗るショータイムが先に押さえてしまったという印象。トーナメント自体は楽しみだが、その点を考えるとやや複雑でもある。(高崎)


その他、最近の主なニュース

☆5・24「武道 掣圏」で長谷川秀彦VS佐藤光留ほか決定(5/12)
☆6・24DEEPで長南VS岩瀬、横田VS昇侍ほか決定(5/13)
☆5・29DREAM、青木真也の相手発表(5/15)
☆5・22ZST、リトアニア人選手欠場。タクミが参戦(5/16)
☆M-1が初のタイ興行開催(5/17)

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【秘宝館Q&A】
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Q 青木真也選手の対戦相手として発表されたアントニオ・マッキー選手が、ビザの都合で来日できないという噂が流れています。これはDREAM側の責任なのでしょうか?

A まだ団体側から正式発表がないので、マッキー選手の件がどうなるかは何とも言えませんが、このご質問をいただいた後、どうやらビザの都合ではないらしいということも噂されています。そもそも来日外国人選手のビザはどういう手続きが必要なのでしょうか。
 外国人選手の招へいを決めたプロモーション側は、まず入国管理局に出向いて申請書類を提出します。同時に、大会が開催されることを示すためにポスターなども持参するようです。それを受けて、入国管理局は書類を審査し、問題がなければ「在留資格証明書」というものを発行します。これがプロモーションに届くまでに、通常、10日から2週間ほどかかるようです。
 プロモーションはこの書類を選手に送り、選手(または代理人)はこれを持って自国の日本大使館に出向いて手続きをします。問題がなければ、ビザが発行されるわけです。
 選手は「仕事」として日本に来るので、当然、働くためのビザが必要になるわけです。外国の大会では取得しやすい観光ビザで来させて試合をさせていた、などという例もあるようですが、日本では入国管理局の目も厳しく光っており、また発覚した場合には厳しく罰せられることになるので、慎重な手続きが必要になります。
 通常、試合出場の発表は、選手が対戦に合意した時点で行われることが多いようです。ビザ取得などの手続きはそれ以後(カード発表のタイミングにもよりますが)になります。ですがもしもマッキー選手が本当に「ビザが取れなくて来日できない」のであれば、おそらくはマッキー選手側の問題、ということになりそうです。

☆今号に掲載の内容、あるいは格闘技に関することについて、ご質問にお答えします。できる限りの範囲で回答させていただきます。下記、お問い合わせメール宛先(keizo@solitario.jp)までお寄せください。※回答できない場合、若干お時間をいただく場合もありますのでご了承ください。

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