高城未来研究所「Future Report」

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┃高┃城┃未┃来┃研┃究┃所┃【Future Report】
Vol.658/Part1
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/ 2024年1月26日発行 /

■目次
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… 1. 近況
… 2. 世界の俯瞰図
… 3. デュアルライフ、ハイパーノマドのススメ
… 4.「病」との対話
… 5. 大ビジュアルコミュニケーション時代を生き抜く方法
… 6. Q&Aコーナー
… 7. 連載のお知らせ
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■ 1. 近況

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主筆高城剛は、毎週のように世界を移動しておりますので、このメールマガジンが発行される国や都市は、都度に異なります。
まずは、いまどの都市にいて、なにを見て、どう思っているのか、をお知らせしたいと思います。

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今週も東京にいます。

毎回アーユルヴェーダの施設に2~3週間ほど滞在したあと、大都会に戻って感じるのは、現代医療に「時間」という概念がないことです。
同じカロリーの食事であれば、朝食でも夕食でも同じように体内で消化吸収されると多くの人は考えているかもしれません。
分子栄養療法でも「時間」の概念が語られることはあまりなく、血液やバイオロジカルデータを基に、数値を補うことを第一としています。

しかし、体の機能は時間帯や季節によって変化します。

消化力は、朝や昼に高まって夕方には低下する傾向があるため、同じものを食べても体への反応は異なり、体温も朝は低くて午後から夕方にかけて高くなっていくのが一般的です。
精神も1日や季節、1年といった一定のサイクルで変動します。
思考力は午前10時頃をピークに達し、午後２時頃から著しく低下するため、仕事を片付けるには朝がもっとも効率いいのですが、よく言われる「タイムパフォーマンス」でも、この基本的な人間や自然のリズムは無視されているのは不思議で、多くの人たちは「数字」だけに捉われていると言わざるを得ません。

五感は午後4~8時頃に鋭さを増し、時間感覚については、早朝や夜遅くには速く感じることが多く、午後から夕方にかけては遅く感じます。
当然、運動効率も違い、例えばウェイトトレーニングするのでも、人によって午前10時までに行うのと午後18時以降に行うのでは、効果がまったく異なるのです。
それゆえ、アーユルヴェーダの施設では、提供される食事や薬が、各人の体質だけでなく時間によっても考慮されています。

近年、米国の先端医学会でも「時間栄養学」が注目を集めるようになってきました。
「時間栄養学」とは、体内時計の働きに合わせて食事のタイミングや内容を調整する栄養学のことで、体内時計は消化、吸収、代謝などの生理機能に影響を与え、朝食は体内時計を整える役割を持ちますが、逆に夜の食事は体内時計を乱し、肥満や糖尿病などの病気のリスクを高めることがわかっています。

しかし、実際には夕食に重い食事を摂る人が大半です。
いったい、なぜ現代人はこのような食生活になってしまったのでしょうか？

この背景には「お酒マーケティング」が潜みます。
昭和のテレビ最盛期にCMを支えたビールなどの「お酒マーケティング」は、朝から飲酒を即すわけにはいきませんので、仕事が終わったあとに美味しい一杯を飲むことが「いかにも常識」と国民を教化しつづけました。
「はじめにビール！」は、日本以外では聞くことがない習慣で、これも「お酒マーケティング」が積み上げてきた「昭和の常識」に他なりません。

また、大半の外食産業も利幅の高い酒を売らなければ成立せず（特に家賃が高い高級店）、欧州では各地域で出店数が制限されている酒類販売が、事実上無制限になっているのが日本の現状です。
それゆえ、飲酒習慣を止め、あわせて夜の外食を減らすことが出来れば、消化力が高い午前中や早い午後にしっかり食べ、人間本来の自然に沿った生活サイクルに戻すことができるようになるのです。

英語では「飲み会」にあたる明確な表現がありません。
夕食を意味する「Dinner」や誕生会などの「Party」が近しい表現となりますが、英語圏の様相は日本の「飲み会」とは明らかに異なります。

健康のために、本来の時間を取り戻すこと。
自然豊かな南インドにあるアーユルヴェーダ施設から東京に戻って考えさせられる今週です。

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■ 2. 世界の俯瞰図

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日本で発行されている大手新聞社の記事の9割は、日本国内の記事で構成されています。
しかし、このグローバル化した世界では、政治や経済、テクノロジーや食べ物までもが、一国だけで完結することはありません。
このコーナーでは、世界を俯瞰的に見ながら、日本の立ち位置を考えていきたいと思います。

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長期にわたり、米国の若年層を中心に増え続ける「あたらしい社会主義」につきまして、私見たっぷりにお話ししています。

今後、「あたらしい社会主義」は、資本主義の限界と共に米国を中心に世界中で吹き荒れると予測します。
それを一足早く理解するため、パンデミック以降はじまった世界の新しい潮流や世界的大分断、そして世代交代による摩擦を考察しながら未来を見通します。

今月、ロシアとイランは、両国中央銀行と国内の金融機関間をつなぐ決済用システムのSPFS（金融メッセージ転送システム）を2国間で結合させました。
これにより両国の銀行が直接つながるようになったため、それまで必要だった「国際銀行間通信協会」のシステム「SWIFT」は不要になり、 ロシア、イラン間の貿易取引の決済は現地通貨建てで行えることになりました。

また、今月からBRICSにはサウジアラビア、イラン、エチオピア、エジプト、アラブ首長国連邦の5カ国が加わり、今後加盟国間で直接取引を行うことを視野に入れ、国際貿易の決済に必要な米ドル依存を減らす動きが今年に入って急速に進んでいると、先週お伝えしました。

こうしたBRICS諸国の脱米ドル、引いては脱米国とも言うべき動き、さらには米国債務残高が史上初めて34兆ドルを突破したことを鑑み、先週アメリカ最大の銀行JPモルガンは、今後のアメリカ経済とドルの見通しについて重大な警告を発しました。
JPモルガンが顧客宛に出した予測レポートによれば、米国の巨額負債が常態化し、遠くない将来の大惨事を待つ「ゆでガエル」（Boling Frog）のような状態だ、と現状をレポートしています。
この「ゆでガエル」という例えは、生きたカエルを突然熱湯に入れれば飛び出して逃げますが、水に入れた状態で常温からゆっくり沸騰させると危険を察知できず、そのまま茹でられて死んでしまうという説話で、ゆっくりと深刻さを増し破滅的な規模に達するまで、問題のある状況に対して行動しないことを表す比喩として使われます。
つまり、米国経済がゆっくりと死に向かっているとJPモルガンは伝えているのです。

今後、もしBRICSがドルの使用を止めた場合、もしくは「SWIFT」を飛ばして直接取引が増えれば、アメリカ経済のどの分野が影響を受けるかについて、同じくJPモルガンは予測しています。

その影響を受ける可能性のある米国の5つのセクターとは――（続きは2024年1月26日号のメルマガでご確認ください）


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■ 3.デュアルライフ、ハイパーノマドのススメ

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このコーナーでは、日本人がロングステイ（長期滞在）やデュアルライフ（二重生活）を行うのに適した“理想の地”を模索していきます。
ひとつの都市にスポットをあて、その地の基本データから滞在費用、ビザの手続き方法など、ロングステイに役立つ情報を計4回に分けて紹介します。

今回から4回にわたって、観光でもビジネスでも日本と関わりの深い香港をフィーチャーします。
第1回目は導入編としてこの地の概要と、訪れる前にチェックしておきたいポイントについて解説していきます。

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CASE：165　第1回　中華人民共和国「香港特別行政区」（全4回）

日本からの旅行先としても古くから人気の香港。
カンフーアクション全盛の80年代や、ウォン・カーウァイ監督をはじめとするスタイリッシュな香港映画が一斉を風靡した90年代に、カルチャーを入り口に香港に興味を持った人も多いのではないだろうか。
こうしたブームが起こったのはイギリス領時代で、最盛期とされる1990年代前半は、年間200本以上の映画が彼の地で製作されていたそうだ。
香港の大きさは東京都の約半分であることを考えると、それがいかにすごいことかがわかるだろう。

香港の正式名称は、中華人民共和国香港特別行政区。広州の南東130kmに位置し、香港島と対岸の九龍半島、周辺の大小230あまりの島々からなる。
うち香港島とその付属島嶼および半島部先端の九龍、ストーンカッターズ島は、イギリスの直轄領土であった。
そして半島の残り全域とその他の島々は新界と呼ばれ、イギリスが中国から租借していたエリアとなる。
同じ特別行政区で、ポルトガルの植民地であったマカオは、南西に70km離れている。

世界の国際金融センターの実力を評価する「グローバル金融センターインデックス（GFCI）」の2023年9月のランキングによると、香港はニューヨーク、ロンドン、シンガポールに次いで第4位（東京は20位）。
一方で近年は民主化運動や一国二制度のあり方などでも、たびたび注目を集めている。
コロナ禍を経て、賑わいを取り戻した香港の今、そしてロングステイの可能性について、今回もさまざまな角度から探っていくことにしよう。
まずは訪れる前に知っておきたい情報を以下にまとめたいと思う。

（1）日本からのアクセス

成田、羽田、大阪、名古屋、福岡、札幌など各都市から直行便が運航している。
所要時間は4~5時間程度。
到着するのは、ランタオ島にある香港国際空港。
ふたつのターミナルがあり、主に第1ターミナルは大手航空会社、第2ターミナルはLCCが離着陸している。
ただし第2ターミナルは拡張工事のため2019年11月末から閉鎖しており、今年の完成を目指している。
2022年には第3滑走路の供用もすでに始まっている。
空港から市内へのアクセス手段は、エアポートエクスプレス（電車）、バス、タクシーなど。エアポートエクスプレスは10~15分間隔で運行していて、九龍まで約22分、香港島のセントラルまで約24分でアクセスできるので非常に便利。
バスは空港バス、路線バス、オールナイトバスなどがあり、交通事情などにより30分~1時間半近くかかるが、安いのがメリット。
タクシーは車体の色によって目的地が別れているのが特徴で、香港市内の主要スポットに行くことができる市内タクシーが赤、九龍半島・新界エリア行きが緑、ランタオ島行きが青（水色）になる。
初乗り料金もそれぞれ異なる。日本のタクシーとの違いとして、有料道路代を客側で支払うこと、トランクに荷物を入れると、1個につき6HKD（約113円）の料金が別途かかることなどがある。
市内の公共交通機関は、MTR（鉄道）、タクシー、フェリー、バス、トラムなど。そのほとんどがスイカのような非接触式ICカード「オクトパス・カード」で利用が可能。

日本との時差は1時間で、日本のほうが1時間進んでいる。
サマータイムは実施していない。

（2）気候

香港は温帯夏雨気候（亜熱帯性気候）に属し、年間を通して温暖な気候が特徴。
日本ほどではないものの、はっきりとした四季がある。
一般的に、春から夏にかけては季節風と熱帯低気圧の影響で高温多湿になり、秋から冬は温暖で乾燥した気候になる。
春（3月~5月頃）は日本と違って、どちらかというとどんよりとした日が多く、霧も多く発生する。
3月頃は日中と朝晩の寒暖差が激しいが、徐々に気温が上がって蒸し暑くなり、夏に向けて雨の降る日も増えてくる。
平均気温は17~26°C程度。夏（6月~8月頃）は、高温多湿で蒸し暑い日が続き、4月頃から7月頃までは特に雨が多く、湿度は90％以上になる。
真夏は晴れの日が増えて、比較的湿度は収まるが、短期間に激しい雨が降るように。
日本の夕立とは違い、日中や早朝、深夜などにも雷や雷雨が発生する。
平均気温は26~31°C程度。秋（9月~11月頃）は1年で最も過ごしやすい季節で、9月こそ残暑は続くものの、10月から12月にかけては湿度は低く、雨も少なめで晴れの日が多くなる。
ただし夏から秋にかけては台風が発生しやすい時期となる。
一般的には、6月~9月が台風シーズンとされているが、近年はその時期にとどまらないことが増えている。
香港では台風からの距離や風の強さなどに応じて、シグナルが発令され、1、3、8、9、10の5段階に分けられる。
シグナル1はそれほど気にする必要はないが、3は勧告レベル、8以上は公共交通機関が停止したり、学校の休校、商店の閉店など、日常生活に大きな支障を与える可能性が高くなる。
昨年、台風9号（サオラー）が接近した際は、2018年以来、5年ぶりにシグナル10が発令された。
冬（12月~2月）は、東京に比べると暖かで過ごしやすく、平均気温は16~18°C程度。ジャケットやセーターくらいで大丈夫だが、旧正月前後は10°Cを切る日もしばしば。
気温だけを見れば大したことはないように思えるが、香港は暖房設備があまり整っていないため、着るもので調整するしかなく、体感温度は低く感じてしまう。

（3）人口・民族

人口は約733万3,200人（2022年末／香港政府統計処）で、世界で最も人口密度の高い地域のひとつ。
ただし3年連続で人口は減少しており、出生数が死亡数を下回る自然減に加え、海外への総流出が6万人となっている。
人口が特に集中しているのは、香港島北部の住宅地と九龍半島で、両者を合わせて香港全体の約12％の地域に、総人口の半数近くが居住している。
民族別に見ると最も多いのは、華人と呼ばれる中国系で全体の93％ほど。
ほかには、フィリピン人やインドネシア人がメイドなどの出稼ぎ労働者として多く、次いでかつての宗主国のイギリス人も多い。
日本人は約1万1,500人（2022年版 Women and Men in Hong Kong）。
返還後の2万人から増加し続け、2016年の約2万6,000人をピークに、その後は減少傾向にある。

（4）宗教

宗教の自由が法律で保障されている。
仏教、道教が信仰されている宗教の多くを占め、長年イギリスの統治下にあったため、キリスト教（プロテスタント、カトリック）も多い。
香港には有名なお寺がたくさんあり、1847年に創建された道教寺院としての最古のお寺、文武廟は観光スポットとしても有名。

（5）言語

法律で定められている香港の公用語は中国語（普通話）と英語だが、広東語（広東話）が多く話されている。
中国語は簡体字を使うのに対して、広東語は繁体字を使う。
繁体字は日本でも見かける漢字が多いため、多少ではあるが意味を想像しやすかったりもする。
また発音も異なり、中国語には4つの声調（高低アクセント）があるが、広東語は最低でも6つ、最高で9つもの声調がある。
英語は主要な観光地であれば、ほぼ通じる。

（6）通貨

通貨単位は、香港ドル。「$」「HKD」などと表記される。
補助通貨はセント。1香港ドル＝100セント＝約18.88円（2024年1月25日現在）。
紙幣は10、20、50、100、500、1,000香港ドルの6種類。
硬貨は10、20、50セント、1、2、5、10香港ドルの7種類。
さらに紙幣を発行する銀行が３つあって、異なるデザインの紙幣を発行しているが、額面によって色が統一されている。

（7）食文化

香港で食べられている料理は広東料理と呼ばれ、中国南部の広東省やマカオでも同様の料理が見られる。
北京料理や四川料理と比べると、油や塩分が少なめ。素材を生かした清淡（ちんたん／あっさり、さっぱりの意味）な味わいが特徴といえる。
広東語には「食得是福（食べることは福につながり、幸せである）」ということわざがあり、みんなで円卓を囲んで、楽しく会話をしながら料理を楽しむことこそ、「食事」であると考えられている。
また共働き家庭が多かったり、自宅で料理を作る機会が少なかったりする香港では外食文化が発達している。
1日3食外食という生活スタイルも珍しくなかったが、近年は健康意識や経済的な理由から、またコロナ禍を経て、以前より自炊やテイクアウトをする人も増えてきている。

次回は入国する際に必要な手続きや、ロングステイをするために必要なビザとその取得方法などについてレポートしよう。

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■ 4.「病」との対話

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現代社会において、「病」や「未病」は医者ではなく、自らと対話する必要があります。
しかし、向き合う方法は、そう簡単に理解できるものではありません。
先端医師や代替医療者の他では聞けない話を通じ、いかにして「病」や「自己の問題」と向き合えばいいのかを探ります。

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第2回「未病のケアに役立つOligoScan」

体調不良を感じているのに、保険診療の病院では病名がつかないことがある。
そんな時は体内でミネラルバランスが崩れていたり、有害金属が蓄積したりしているかもしれない。
体調不良をチェックするデバイスの一つに、セリスタ株式会社がルクセンブルクから輸入しているOligoScanがある。その性能を試してみた――（続きは2024年1月26日号のメルマガでご確認ください）


■ 5.大ビジュアルコミュニケーション時代を生き抜く方法

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テクノロジーの進化や高速ネットワークにより爆発する「大ビジュアルコミュニケーション時代」。
その時代を生き抜くため、必要なカメラの基礎知識や静止画・動画製作のコツ、そしてAIの使い方についてイチから学びます。
英語力に国際感覚、最低限のITスキルや自己の健康マネージメントに加え、ビジュアルコミュニケーション能力も高めましょう！

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SCENE：4　デジタル一眼カメラ購入の目安になる3つの価格帯

前回お伝えしたように、大ビジュアルコミュニケーション時代に他人との差をつける基礎となるのが、撮影技術の理解です。
そのためにはデジタル一眼カメラを入手し、表現方法を学ぶことからはじめしょう。
そこで今回からは、まだデジタル一眼カメラを所有していない人を対象に、自分にあった一台を入手するために役立つ情報を紹介していきます。

なお、デジタル一眼カメラにはレンズを交換できるもの（レンズ交換式）と固定されているもの（レンズ一体型／ネオ一眼）があります。
レンズを交換することによって得られる多彩な表現方法も「大ビジュアルコミュニケーション時代を生き抜くためのスキル」のひとつであると考えることから、本コーナーでは基本的に前者のレンズ交換式デジタル一眼カメラを中心に解説していきます。

◆参考にしたい入門機・中級機・高級機という3つの価格帯

今般、デジタル一眼カメラは数多くのメーカーから発売されており、同じメーカー内でも複数のモデルがラインナップされています。
中には
・動画撮影が得意
・高感度設計で夜間や暗所の撮影に強い
・自撮りして発信するVlogに適している
といった特徴的な強みを持つモデルも存在していますが、大多数は
・表現豊かで多彩な写真を撮影できる（動画も撮れる）
というスタンダードなモデルです。
そのうえで、価格帯ごとに基本的なスペックが変わってくると考えればよいでしょう。
メーカーによっても異なりますが、大雑把にまとめれば次の3つに大別できます。

・入門機・・・~約20万円。レンズ交換式デジタル一眼カメラをはじめて手にした人に最適。
レンズがセットになったモデルもあるが、センサーサイズが小さい（フルサイズではない）。

・中級機・・・約20~50万円。一定程度の撮影技術を習得し、さらなる表現を求める人に適したカテゴリ。
高級機に匹敵する先進テクノロジーを搭載したモデルも多く、フルサイズセンサーを有する製品が多数。
中古市場だと20万円切る機種も多い。

・高級機・・・約50万円~100万円超。プロフェッショナルなニーズに耐えうる高度なニーズに応えた上位機。

なお、ここで示したのはカメラのボディの価格であり、レンズは別途購入する必要がありますので、それなりの予算が必要です（レンズセット製品を除く）。

◆入門機でも撮影技術は十分に学べる

では、これら3つのカテゴリのうちどこに属するカメラを選べばいいのでしょうか？

どれにするかはご自身の懐しだいですが、これから購入するのであれば、フルサイズ・センサーのモデルをオススメします。
センサーの大きさこそ、スマートフォンでは得られない表現が可能なのですが、なによりも早々に行動を起こすことが大切です。
今から貯金をはじめて数年後に上位機を購入するくらいなら、下位のモデルにする、分割払いにする、中古にするという選択肢を取り、早く手に入れたほうがその時間分、スキルを磨きことができます。

勘違いしてはいけないのが、「高級機であるほどいい写真が撮れる」といいきれない点です。
確かに高級機であるほど薄暗い環境でもノイズの少ない画を撮れますし、被写体の動きが早くてもブレを抑制しやすく、失敗を回避できるでしょう。
中にはAIも駆使した高度なAF（オートフォーカス）技術が搭載されたモデルもあり、高速で動くF1カーや予測しにくい子供の動きを素早くとらえられます。
高級機は、厳しい条件下でも望み通りの写真を撮りやすいのが利点です。

一方、十分に明るくて動きも少ない被写体を撮影するような状況なら――（続きは2024年1月26日号のメルマガでご確認ください）


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■ 6.Q&Aコーナー

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!! 高城未来研究所への質問募集 !!
高城未来研究所へのご意見、ご要望、質問などを募集します。
頂いた質問は、毎週メルマガ本文中で回答します。

※全ての質問に必ずしも答えられるわけではありませんので事前にご了承ください。
※ご質問を頂いた週のメルマガではなく、翌週以降のメルマガでお答えする場合も多くございます。
※渡航に関するご質問も多数頂戴しております。スケジュールがお決まりの方は、お早めにご質問を頂戴できますと幸いです。

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▽Q▼▽
40歳の男です。
最近、20年間連れ添った妻に別れを告げられました。
凄くショックは大きかったのですが、すぐに吹っ切れました。
今まで、英語とコンピュータの学習をしてきたため、海外に行きたい希望はありましたが、妻の反対もあり挑戦ができまなかったので、すぐに新しい挑戦を始めようと思いました。
さて、40歳から挑戦。
まずは、どこの国がおすすめですか？
妻に財布をにぎられてたため、大金は無いのでアジア圏が良いと思っています。
そして、写真を取りまくろうと思ってます。

【 A 】
若くしてご結婚なさったご様子から、女性が離婚を告げるタイミングのひとつだと言われるお子さんが巣立つタイミングだったのではないでしょうか？
また、真偽はさておき「すぐに吹っ切れました」「すぐに新しい挑戦を始めよう」と「すぐに」を連発するあたり、遺伝子的に（SNPs的に）熱しやすく冷めやすい方なのだろうなと思われますが、こんな時こそ我にかえって落ち着きましょう。
また、「どこの国がおすすめですか？」とお尋ねになる一方、「大金は無いのでアジア圏が良い」と勝手に限定なさり、その上、「アジア圏」は安価だと安直にお考えのご様子ですが、こんな時こそ自分としっかり対話するときだと考えます。
大変僭越ではございますが、奥様もこのあたりの貴君の落ち着きなさに「反対」の意を唱えていらっしゃったのではないでしょうか。
「さて、40歳から挑戦。」の前に、日本で落ち着くことを覚えてから、海外へ行かれることを強くオススメします。
そうしないと、せっかくの渡航から得るものが得られなくなってしまうからなんです。
そのひとつが、いまのお仕事をしながら7年かけてしっかり準備し、計画を立てることに他なりません。
いまは焦るときでも、なにかあたらしいことを始める時でもありません。
いまこそ、しっかり我が身を振り返りましょう、次の大いなる成長のために。
現実逃避なさっても、なにも得られません。


▽Q▼▽
歯医者さんについて質問です。
私が定期的に通ってる歯医者さんですが、最近やったら近所に広告を出すようになりました。
定期検査で通ってる立場として、とても気になります。
特に不満があるわけではないのですが、広告を出す理由は何かあるでしょうか？

【 A 】
そうして「気に」させるが「広告」の機能なんです！
広告は、良くも悪くも短期間でも、多くの人を「気に」させることが出来れば表層的には成功でして、ここに炎上商法の本質があります。
さて、一般的に歯科医が「広告を出す理由は」、稼ぎたい、有名になりたい等、なにかの野心があるからに他ならないのでしょうが、では一体、どのような「人」を「気に」させようとしているのでしょうか？
簡単にいえば、いつも言い訳を探し、第三者に流されるような人なんです。
だから、物量作戦のように「やったら広告を出」して周囲を固め、言い訳できないようにするんです。
そうして、流されやすい人の不安を狙って「気に」させるのが広告手段でして、すでに「定期検査で通ってる立場として、とても気に」なるお気持ちもわからなくはありませんが（すでに広告の餌食です！）、「特に不満があるわけではない」のなら、ほっておけばいいじゃないですか。
それでも「気に」なるのでしたら、件の歯科医に直接お聞きしてみればよろしいかと思いますが、どちらにしろ周囲に流されないようにしてくださいね。
これは、本件に限りません。


▽Q▼▽
恐らく高城さんのメールマガジン読者の方なら誰しも考えたことがあると思いますが、2拠点生活やノマドの生活にシフトしたくても「移動費」の面で、それ以上の稼ぎが出来るのかどうかということです。
世界中でIT系から料理人までノマド生活を始めている方が増えていると先日のQ&Aにも書かれていましたが、皆さん移動費や宿泊費など気にしない程の稼ぎの方々なのでしょうか？
これからまずは国内にもう一つ拠点を持とうとしている僕に、何かアドバイスがあればご教授お願い致します。

【 A 】
たぶん誤解なさっているのだと思われますが、世界中の先進都市は生活物価が高いので、「移動費や宿泊費など」を差し引いても安価な地へ移動する人が増えており、インフレが続く諸外国では、当面「ノマド生活」者は増え続けるでしょう。
いま、ロンドンからバルセロナの航空チケットを調べましたが、片道およそ4000円台です。
物価もロンドンよりバルセロナの方が遥かに安いし、気候も素晴らしい。
一方、東京から浜松までの新幹線代金は、片道およそ8000円です。
日本は移動コストが高いですよね。
それゆえ、ファミチキも九州から東京へ運ぶより安いので、タイから船便であの形のまま輸送されているのです。
また、稼ぎがないなら「国内にもう一つ拠点を持とう」なんて贅沢です！
なにを目的に移動なさるのでしょうか？
僕も稼ぎがない時には、乗用車のなかで二年半ほど暮らしていました。
なぜなら、そのほうが生活コストがかからず、その上、僕にとって楽しかったからです。
どうかご自身の身の丈にあった暮らしをしましょう。
それが、僕からの真摯な「アドバイス」です。
ちなみに、過去20年以上に渡って友人知人へアドバイスをして参りましたが、7年程度の歳月をかければ、ほとんどの人は「2拠点生活」可能です。
お持ちの財産である「時間」を本気でかけて取り組めば、ですが。


▽Q▼▽
ズバリ、人生失敗しないためには、どうすればいいでしょうか？
それまで無敵の王様だったような人が、いきなり転落するのに驚いています。

【 A 】
ズバリ、「夜」をどう過ごすじゃないでしょうか。
近代社会における問題の大半は「夜」に起きており、特に異性やお金などは「夜」になったら一定の距離を保つようにしていれば、そこまで「人生失敗しない」んじゃないですかね。
僕は「夜」の過ごし方でその人自身の未来がわかると考えており、同じく、「食事」でその人の健康状態の未来がわかると考えています。


▽Q▼▽
高城さんはどういうきっかけでどういう理由でこのメルマガを始めたのでしょうか。
購読してから約5年、すっかり自分の人生の一部になっています。
自分も高城さんのようなメルマガを書ける人間になりたいです。

【 A 】
以前は雑誌（東スポからFRIDAYまで）に毎月何本もの連載を書いていた時期がありました。
しかし、iPhoneの登場により「そのうち、音楽も本も映画もあの小さな箱に入るようになるだろうな」と思ったのと、あわせて古めかしい既得権で成立している大手メディアは衰退し、「コンテンツも良い野菜のように直販になるだろう」と思って、海外転出を機に雑誌の連載を徐々にやめ、メールマガジンとKindleへと移行しました。
また、直販ということは、読者と関係が近づくのだろうと考え、皆さんのことをもっと理解したいと思ってQ&Aをはじめからスタートしました。
さらに、今後とも読者の方々と出来るだけ長きに渡ってお付き合いしたいと考え、ヘルスケアサービスをはじめようとしている次第です。
いつの時代も僕は自分で見て感じて良かった物事を、多くの方々へ率直にお伝えしたいと思っています。
時にはエビデンスもなく、為政者の意にそぐわないことも多々あります。
それでも、自分の経験と感性を信じ、必要な方々に必要なことをお伝えしたいと日々考えています。
こうして「このメルマガを始めたので」す。

（続きは2024年1月26日号のメルマガでご確認ください）


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■ 7．連載のお知らせ

・MonoMax（宝島社）
「高城剛の未来インサイダー」
　毎月10日発売

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■有料メルマガの購読、課金に関するお問い合わせは、reader_yuryo@mag2.com(まぐまぐの場合）までお願いいたします。
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・編集/発行元：高城未来研究所

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また、当メルマガで配信している世界情勢、テクノロジー、医療、健康などの情報については、専門家への取材や高城本人の体験、見聞をもとにしておりますが、特定の企業、製品等を、具体的に推奨するものではありません。
特に医療品や医療機関の選択に当たってはご自身でご判断いただくか、かかりつけ医にご相談されることをお勧めします。

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