日々是相場－朝刊－

日々是相場　－朝刊－2020年5月8日（金）　　　清水洋介

→全体のＵＲＬ　http://s-pyxis.com/chokan/0.887473111407820200508A.htm

ＮＹダウ　　　　23,875.89 △ 211.25
ＮＡＳＤＡＱ　　8,979.66 △ 125.27
ＣＭＥ（シカゴ市場）日経平均先物終値　19,775 円 △ 75 円
ＮＹ為替 　　　　　106.27 円 △ 0.17 円
日経平均　　19,674.77 円 △ 55.42 円

本日の「朝一番！」動画
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朝のライブ配信　－今日の相場見通し－　　（8：35開始です、この時間以外でも見られます。）
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☆　米国市場　☆

中国との対立も一服、投資判断の引き上げなども見られ堅調

　注目された新規失業保険申請件数が前週に比べて減少したことや中国との協議が開始されるとの報道などが好感されて買い先行、堅調な展開となりました。半導体関連銘柄に投資判断の引き上げなども見られ、ハイテク銘柄などを中心に買われナスダック指数は大幅高、ダウ平均も堅調となりました。

　一時期の悲観的な見方が楽観的になって来ました。楽観的過ぎるような気もあり、まだまだ波乱もありそうですが、金融不安がなく「巣ごもり消費」などが期待されていることもあり、恐慌への懸念は薄らいでいるということでしょう。最悪な事態は避けられるのではないかとの期待も高まって、雇用統計の悪化も想定内であれば問題はないということなので、底堅さは見られそうです。

　個別には目標株価の引き上げられたエヌビディアが買われ、アップルやアルファベットなどハイテク銘柄が総じて高く、ボーイングなど主力銘柄も堅調でした。一方、ファイザーやメルクなど医薬品株の一角などディフェンシブ銘柄が軟調でした。

☆　本日の相場　☆

　昨日の日本市場は米国株がまちまちであったように、日経平均など一部の指数は堅調tなったもののＴＯＰＩＸは軟調となるなど、閑散としたなかで方向感に乏しい展開となりました。売り先行となったのですが、買戻しも入って下げ渋ったという感じです。

　米国株が堅調となったことから本日の日本市場も堅調な展開が期待されます。ただ、積極的に買い上がるということではなく、売り物が少ないなかで買戻しなどで指数が押し上げられるということになるのでしょう。先行きに対する期待というよりも目先的な不安が薄らぐということで買われる銘柄もでてくるということなので、指数の上値も限られそうです。

　19,500円をキープして底堅さが見られます。まだまだ下値を試す動きもあるのでしょうが、新型コロナウイルスの感染拡大が止まるようであれば一気に買戻しが入り、堅調となるものと思います。当面は20,000円を意識すると売られるということで上値も限られそうで、まだまだ19,000円を試すようなこともあると思います。


☆　本日の注目点　☆

３月の家計調査（総務省、８：30）
３月の毎月勤労統計速報値（厚労省、８：30）
５月の日銀当座預金増減要因見込み（日銀、８：50）
３カ月物国庫短期証券の入札（財務省、10：20）
10年物価連動国債の入札（財務省、10：30）
株価指数オプション５月物の特別清算指数（ＳＱ）算出
７～３月期決算＝パンパシＨＤ　／　１～３月期決算＝サントリＢＦ、ＳＵＭＣＯ、ライオン
３月期決算＝帝人、日本製鉄、住友鉱、ミネベア、アルプスアル、ＨＯＹＡ、リコー、伊藤忠、住友商、三菱商、大和、野村
３月の米消費者信用残高（４：00）
豪中銀が金融政策会合議事要旨を公表（10：30）
英国が休場
４月の米雇用統計（21：30）
３月の米卸売在庫売上高（23：00）


☆　銘柄ニュース　☆

買戻し一巡後は冴えない展開か

富士フイルム（4901） 5,102　△ 7
　新型コロナウイルスの感染の有無について、検体を装置にセットするだけで全自動で調べられるＰＣＲ用の試薬を開発したと新聞で報じられました。検査時間も従来の４～６時間から約75分に短縮できるということです。

九州電（9508） 827　▼ 33
　電気自動車（ＥＶ）のシェリングサービスを始めると発表しました。導入したマンションの住民だけが利用できる仕組みで、駅までの送迎や買い物、休日のレジャーでの需要を見込んで言うということです。

豊田合（7282） 1,914　▼ 93
　新型コロナウイルスのＰＣＲ検査用に商用車「ハイエース」の改造車両１台を東京都医師会に提供したと発表しました。車内は検査技師らと検査を受ける人が壁で隔てられており、直接接触することなく医療活動の安全性を高めたということです。

塩野義（4507） 5,827　△ 56
　2021年秋にも新型コロナウイルスのワクチンの市場投入を目指すと新聞で報じられました。国立感染症研究所と共同で進める研究開発と並行し、ワクチン生産体制の構築に向けて動き出すということです。

クボタ（6326） 1,296　▼ 6
　消毒用の電解水を生成する装置の生産能力を従来の５倍に引き上げるということです。細菌やウイルスを分解する効果が見込めるということです。

花　王（4452） 8,321　△ 90
　北里大学と医療系のベンチャー企業と共同で新型コロナウイルスの増殖を抑える抗体を開発したと発表しました。小型で安価な特徴を生かし、製薬会社などと提携して治療薬や検査薬の製品化につなげるということです。


☆　本日の銘柄　☆

本日の投資戦略

世界的に新型コロナウイルスの感染拡大が一服となってきたことで、株式市場も世界的に正常化しつつあります。ただ、こうした時に何かあると案外大きな動きになるということが多く、「今年はセルインメイ（５月に株を売れ）はない」と安心しきったところでは注意しても良いのでないかと思います。

杞憂に終わればそれに越したことはないのですが、こうした時に大きく下落するというようなことになるとダメージが大きくなるのではないかと思います。もちろん、「金余り」という状況ではあるのでしょうが、新型コロナウイルスの感染拡大からの経済的なダメージが大きいところもあり、感染終息を待ってから買える銘柄を探してみても良いと思います。

新型コロナウイルス関連銘柄や５Ｇ関連銘柄など買われている銘柄も多いのですし、明治ＨＤ（2269）など食品株もしっかりと戻しています。芳しくない決算などが見られる百貨店株も今が最悪と考えれば注目しておいても良いのでしょうし、相変わらず冴えない三菱ＵＦＪ（8306）など銀行株も注目です。

三菱ＵＦＪ（8306）は75日移動平均線や雲に上値を押さえられ、再度25日移動平均線も下回りました。ここから下値を探る動きですが、遅行スパンがローソク足の底値の日柄で底入れとなるという前提で注目しても良いでしょう。

☆　ご注意　☆
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