「最も速い馬が勝つ」皐月賞、人気の盲点となる前走1着馬に妙味?

2020.04.17
by gyouza(まぐまぐ編集部)
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2歳王者の健在か、トライアル組の躍進か

春の中山開催でフィナーレを飾るのは、中央競馬クラシック三冠の初戦となるG1皐月賞だ。G1桜花賞と同様にイギリスのクラシック第一冠目を範としており、皐月賞は「最も速い馬が勝つ」と称されている。昨年はサートゥルナーリアが単勝1.7倍の支持に応えてみせたが、近年は単勝4桁配当の伏兵の台頭も目立ち、1番人気の勝利は2013年ロゴタイプ以来となる6年ぶりのことだった。

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昨今のトレンドは「いたずらにレースで消耗しない」こと。クラシック出走が叶う賞金を得たのであれば、その後は本番へと直行するスタイルが定番となりつつある。昨年の勝ち馬サートゥルナーリアにおいても、中14週の休み明け緒戦で皐月賞を制してみせた。G2弥生賞ディープインパクト記念、G2スプリングS、若葉賞、といった皐月賞トライアルレースがフルゲートに満たないことも珍しくなくなり、早期に実績を積み上げた馬とトライアルから頭角を現した新興勢力との兼ね合いが最大の焦点となっている。

そういった事情は前走着順別成績にも如実に表れており、過去10年のうち前走1着だった馬の成績が「8-6-5-51」。勝ち馬の大半が前走からの連勝にもかかわらず、その単勝回収率は120%とプラス収支を記録しているほど。また、2017年アルアイン(単勝22.4倍)、2016年ディーマジェスティ(単勝30.9倍)、と回収率の底上げをしている2頭が、いずれも人気種牡馬のディープインパクト産駒であることも興味深い傾向だ。

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今年は無敗の2歳G1馬2頭が上位人気を形成することになる。(1)コントレイルはG1ホープフルSの勝ち馬で、2019年度JRA賞最優秀2歳牡馬。同じく3戦3勝でG1朝日杯フューチュリティSを制した(7)サリオスも完成度の高さが強みだろう。どちらも皐月賞で年明け緒戦を迎えることになり、近年のトレンドを象徴する対決にも注目が集まる。

真打ち登場と期待されるのが、弥生賞ディープインパクト記念の勝ち馬(5)サトノフラッグだ。前走後に「ディープインパクトに似ている」と父の背中を知る武豊騎手に言わしめた逸材とあれば注視せざるを得ない。

ほか、過去10年で4勝と好相性を示すG3共同通信杯から臨む(13)ダーリントンホール、(18)ビターエンダー、(12)マイラプソディ、半兄が皐月賞で好走実績を持つ(17)ヴェルトライゼンデなど、伏兵陣にも魅力的な馬が多い印象だ。

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【皐月賞】4月19日中山、G1・芝2000m、フルゲート18頭 発走 15:40 サラ系3歳 オープン(国際)牡・牝(指定)定量

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2歳王者の健在か、トライアル組の躍進か、クラシック三冠の初戦としても胸躍る皐月賞。今年はいったいどんな結末を迎えるのだろうか。

text: シンヤカズヒロ

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