「セールスを若者が目指さないのは、社会問題だ」──BtoB営業一筋17年・高基浩氏が語る、押し売りを終わらせる”ギバーセールス”の正体

2026.08.14
by まぐまぐニュース スタッフ
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毎週木曜深夜、interfmで放送中のトーク番組「Why So Good?」。プロフェッショナルや経営者をゲストに迎え、「何をやっているか」ではなく「なぜそこに至ったのか」──成功の裏側にある思考を紐解いていく30分だ。番組MC・コメンテーターは、元日本マイクロソフト業務執行役員で株式会社クロスリバー代表取締役の越川慎司氏。アシスタントMCは上條美沙子氏が務める。

今回のゲストは、株式会社グローバルホールディングス代表取締役・高基浩(こう・もとひろ)氏。「三方よしのビジネスのみを展開し、物心両面の幸福を追求するビジョナリーカンパニー」を経営理念に掲げ、AIオフィスソリューション事業「アスカラAI」、HRテック事業「JOB SIGN」「SIGN AGENT」、セールステック事業「SALES SIGN」を展開。デジタルとアナログの融合によって、日本の中小企業の成長支援に取り組んでいる。

BtoB営業一筋17年。その経験の先に高氏がたどり着いたのは、「営業とは、ギバーである」という一つの答えだった。

「営業の人には見えない」──声とまなざしが語っていたもの

収録は、越川氏の率直な違和感から始まった。

越川: セールステック、いわゆる営業活動を楽にするテクノロジーのサービスですね。その話を今日は聞きたいんですけど……営業というイメージと、目の前に座っていらっしゃる高さんのイメージが全然違うんですよ。どちらかというと営業というより、マーケティングが得意な人によく見られませんか?

高: ありがとうございます。よく言われます。17年、もうコテコテの営業をやってきているんですけど、やっぱり「全然コンサルだよね」とか「マーケティングだよね」と言われることが多いですね。

越川: あとね、声がめちゃくちゃ良くないですか?

上條: 本当ですね、響きますね。

高: テレアポのときは顔が見えないので、声だけで判断いただく場面では多少有利なのかな、と思ったことはあります。

越川: それはトレーニングして今の声なんですか? それとも元々?

高: これは元々ではなくて、昔はすごく甲高い声でした。ちょっとかっこつけて言うと、いろんな本を読んだときに、「人にちゃんと向き合って、誠実に、思いやりを持って接していると、声のトーンも変わってくる」と書かれていたんですね。それを小さい頃から意識していたら、声が変わってきた……と自分勝手に思っています。

この答えに、越川氏が食いついた。

越川: これ、僕も納得できるんです。800社、中堅中小のお客様を中心にご支援していますが、各企業のトップ5%セールスは「伝える」じゃなくて「伝わる」をするんですよ。自分の言いたいことを言うんじゃなくて、相手に伝わるように言い方を変える。相手がホットコーヒーを飲みたいのにアイスコーヒーを持っていかない、という意味では、声のトーンを整えることも、ペラペラ喋るより聞き上手のほうが営業成績が高いことも、まさに「伝わるコミュニケーション」なんですよね。

そして越川氏は、番組の核心である「Why」へと話を向ける。

越川: この番組は「どうやって」じゃなくて「なぜ」がポイントなんです。今回ぜひリスナーの皆さんに伝わってほしい”グッド”な点って、ズバリ何ですかね。

高: セールスのイメージを、ギバーに。

「セールスのイメージを、ギバーに」

越川: きましたね、ギバー。ギバーという言葉は、何でもかんでも支援してくれる人という意味でも使われるし、価値を提供してくれる人という意味でも使われる。ギブアンドテイクじゃなくて、テイクを考えずにギブする人もギバーと言われます。高さんの中では、具体的にどういう人を指しますか。

高: 相手の立場に立つ、ということですね。セールスをするとき、大体みんな売り手側の立場で販売させてもらうパターンが多いと思うんですけど、僕は「買い手の思いにまず着眼しろ」と言われてきて。買い手がどう思うのかというところでトークを組み立てる。商品の良さを、販売が終わった後のことまでイメージしながら営業トークを組み立てると、やっぱり刺さっていくんじゃないかと考えています。

越川: いま収録で目を見て聞いていたんですけど、何か買ってしまいそうなくらい説得力が強い(笑)。あとね、営業の得意な方って、目を見て喋るんですよ。だって今、台本を一切読まずに。

上條: そうですね。

越川: さっき渡された台本ですよ。それを見ずに、僕の肩の位置と合わせて喋っている。これが多分、対話のポイントなんでしょうね。こういったものが、自社で展開するサービスの中でも生きているという感じなんですか。

高: おっしゃる通りですね。営業の本質は、物を売るのではなくて、自分自身を売り込むことですから。

「営業の本質は、物を売るのではなく、自分自身を売り込むこと」

二方よしではなく三方よし。センターピンは真ん中にある

グローバルホールディングスの経営理念に掲げられた「三方よし」。この言葉を、高氏は自社サービスの設計思想そのものとして語る。

高: たとえばSALES SIGNでいうと、売り手、買い手、そして紹介者。この三方のよしが重要で、真ん中が一番良い状態になったとき、それが”熱い商談”になる。この三者が長くいいお付き合いができる、そこが僕らのセンターピンだと思っています。

越川: でも通常は、三方よしよりも二方よしが多くないですかね。お客さんと、その先のお客さんが満足すればいい、みたいな。それがギバーだと思っていたんですけど、そうじゃなく、三方よしのほうがトライアングルを長く維持できるということですか。

高: おっしゃる通りですね。ギブをして、そこから自分たちも潤う状態をつくることが、ギブを長く続けられるということになると思うんです。僕らがどんどん潤わないと、ギブする体力や力もなくなってきますから。そういった意味で、三方よしを掲げているという感じですかね。

越川: それが本質的なギバーですね。何でもかんでも提供するんじゃなくて、共感、共創、共存していきましょうと。解決策は一社ではわからない、提供できないから、三者が三位一体となってお客様の価値を考えて提供していく。その共創のトライアングルということなんですかね。

高: おっしゃる通りです。

感情が動かなければ、人は動かない──小さなギブの積み重ね

話題は、多くのビジネスパーソンが抱く「営業=押し売り」というイメージへ。

上條: 一般的に営業っていうと、押し売りされるんじゃないかというイメージがあったりもするんですけど。

越川: そのイメージ、僕も結構強いですよ。毎日、変な電話がいっぱいかかってくるんです。僕の携帯番号はどこで流れているんだ、というくらい。コールドコールと言われる経営者向けの電話アポ取り、いきなり「アポください」というメール。お客様側が防衛本能を働かせてしまう傾向が、特にコロナ後は強くなっているような感じがするんですけど。その中で、ギバーセールスという人たちはどういうことをしているんですかね。

高: 営業の手法自体は、実はそんなに変わりはないんです。テレアポ、SNSでのリード獲得、交流会での人脈づくり。やり方は限られている。大事なのは、そのプロセスをどういうふうにやっていくのか、というところなんですね。5W1H──誰が、いつ、どうやって、どういう言葉で、誰に、どういうふうに伝えるのか。これを常に研究し続ける。

そして高氏は、”小さなギブ”という言葉を使った。

高: 絶妙なタイミングで、先回りして気の利いたことを言ってあげる。皆さんが知らない情報を先回りして言ってあげる。これも小さなギブなんですよ。そういったところでちょっとした感動を、大げさに言えば与えてあげれば、人の心はちょっとずつ動いていく。人が物を買ってくれるときって、必ずしもロジックではなく、心が動いたとき。行動経済学でも、感情が動いたときに買うというのは学問で立証されているみたいなので。

越川: その通り。

上條: 今、越川さんから指さしポイントが出ましたね(笑)。

越川: 多くの営業は、行動を変えようとするんですよね。でも「興味がない」を「興味を持って購入してくれる」という行動に変える前に、感情が変わらないと行動は変わらない。我々が調べたトップ5%セールスは、まず伝達を理解に変える。理解を納得に変える。納得に変わると相手の感情が変わって、行動が変わる。大体この5つのステップなんですけど、どうしても途中の「感情を変える」をスキップしちゃう営業がすごく多くて、いきなりスペックの話をするとか、いきなり価格の話をする。それって同じフィーリングですかね。

高: 全く同じです。もちろん価格の説明をする必要はあるんですけれども、「ちょっと欲しいな」と思っていただけているタイミングになっていないのに価格のことを言っても、お客様は「なんで?」となってしまうんですよね。相手の気持ちとか機微とか、もっと言うなら仕草一つでも感情って表れるので、そういったものをしっかり観察させていただきながら、相手の本音を感じながら話をさせていただく。それがすごく大事かなと思います。

越川: 素晴らしい。もう「感じろ」って、スターウォーズでヨーダが言ってましたからね(笑)。

「セールスを若者が目指さないのは、社会問題だ」

やり方は昔から知られている。それでも、できない。なぜか。越川氏がリソース不足の可能性を挙げると、高氏は少し違う角度から答えた。

高: それも一つあると思いますけれども、基本的にセールス組織を作るとか、セールスパーソンを教育して育てるというところの意識が、昔よりは全体的に少なくなってきているかなと感じていまして。それはちょっと寂しいなと思っています。

越川: 労働市場の影響もありますかね。我々がご支援する中堅中小企業の9割以上が人手不足と答えるんです。営業ができていない、イコール採用と考える方が多くて。でも大手企業ほど給料を上げられないから採用できない、という悩みがたくさん来ます。

高: 本当に中小企業で最も大変なのは、売上利益を安定させること。そして採用なんですよね。採用は悲しいかな、どうしても数が限られるので、売上利益を上げるのとは違って、取り合いになってしまうところがある。じゃあ、今いるパイの人に対してどう付加価値を与えてあげるか、というのが僕としてはアイデアだったわけですね。

そして高氏は、言葉を選びながら、しかしはっきりとこう言った。

高: セールスを目指さない方が多くなってきてしまっているというのは、僕は大げさに言えば、社会問題かなと思っています。

越川: なるほど。最近多いですよね。20代、30代で営業をやりたくないという人。

高: もう何年も前から増えてしまっていて。営業のイメージが、誤解を受けているところもあるかなと思っていまして。営業は突き抜けた先にギバーになれると確信を持っていますので、押し売りみたいになってしまうのは、言葉は悪いかもしれないですけど、営業がまだ未熟だから。昔の僕もそうだったんですけど、未熟だから押し売りになってしまうと考えています。本当に営業が素晴らしい方というのは──僕はまだその領域に達していないですけど──空気のように、何の不快感もなく契約を取ってしまう。それが一番の理想かなと。

越川: だって今この収録現場も空気のように……。

上條: 自然に流れていってますよね。

「押し売りになってしまうのは、営業がまだ未熟だから。理想は、空気のように何の不快感もなく契約が生まれること」

セールステックの会社が、なぜHR事業に踏み込んだのか

越川: でも、セールステック、いわゆる営業支援の会社がHR事業をやるって結構稀ですよね。そこに至ったターニングポイントって何かあるんですか?

高: 僕はずっと社員時代から中小企業を毎日のように回って、いろんな社長様にお会いしてきました。BtoBの事業しかずっとやってこなかったんですけど、そこで困っていらっしゃったのが、やっぱり採用だったんですよね。人手不足だ、なかなか定着もしないよ、と。僕の性格上、解決してあげたいなと心から思っています。

越川: 自分自身も、ですね。

高: 弊社自身も採用に困っていた時期がありました。そこで自分で考えて研究して、専門家も招き入れて、HRテック事業を作ったという形です。

課題は、聞かされたものではなく、自分でも味わったものだった。だからこそサービスの設計に容赦がない。それは、後半で明かされる料金体系にはっきりと表れる。

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「アスカラAI」──Claude Code導入済みのPCを、そのまま貸す

後半、越川氏が真っ先に食いついたのは、プロフィールにあった「AIオフィスソリューション事業」という一文だった。

越川: 「オフィスソリューション」じゃなくて「AIオフィスソリューション」というところ、めちゃくちゃ興味あるんですけど、具体的にはどういったサービスなんですか?

高: 以前はオフィスソリューション事業部という形で、東京以外の中小企業様をご支援する部署だったんですね。ただ、最近AIサービスを自社で開発させていただきまして、本当に新サービスなんですけど、名前が「アスカラAI」という。

越川: わかりやすい。日本的な感じでいいですね。

高: カタカナで「アスカラ」。本当にシンプルです。今、Claude CodeとかChatGPTとかがすごく浸透してきていますけども、東京のIPOを目指すようなベンチャー企業様にはお詳しい方が多い。けれど、東京以外の中小・零細企業様はDX化が遅れてしまっている部分がある。そういうときに、僕らはセットアップが最初からされたノートパソコンを貸し出すんです。

越川: それって、明日からすぐ使えるということですね。

高: そういうことです。セットアップって結構大変なんですよね。エンジニアさんの知識がないと難しいところもあるので、全部セットアップしてあるノートパソコンをお貸し出しさせていただく。その後に、Claude CodeやAIをどう使いこなせば、その会社様に一番最適な使い方ができるのかというレクチャー、伴走もさせていただくという感じです。

ここで越川氏が、リスナー向けに補足を入れる。

越川: これ、めちゃくちゃ刺さるサービスですよ。Claude Codeって、聞いたことあります? Claudeという、Anthropicが提供しているAIサービスなんですけど、その中でClaude Codeというのは、プログラミングのコードをAIが書いてくれるサービスなんですよ。これはブラウザで完結せず、パソコンにインストールして初期設定をしないと使えない。だから民間企業の方って、ほとんど使えないんですよ。それだけ聞いても難しいじゃないですか。でも「アスカラAI」は、パソコンの電源を入れるとすぐ使える、そういう意味ですよね。

高: そういうことです。

越川: つまり、AIに指示ができる状態にしたパソコンを中小企業に渡すということですね。これ、あんまり他でやっているところないですね。

高: 意外とないんじゃないかなと思っていまして。

越川: そこで「もうちょっとこういうことをしたい」「採用面接の最適化をAIでやりたい」みたいなご相談も受けるということですか。

高: そうです。うちにCTOがいまして、たとえば「アスカラAIを作ろう」と僕と壁打ちをしてから、「じゃあこういうサービスにしようね」と決まって、その日のうちにもう資料とLPがAIでできてくるんですね。

上條: それは、もう今日からできた感じなんですね。

越川: LPってランディングページといって、キャンペーンサイトとか「来週セミナーやります」みたいなページですね。あれ、大体は発注して何十万、何百万取られて2週間後に納品されるっていうのが普通じゃないですか。でも、Claude Codeだとすぐできる。

上條: 革命ですね。

越川: そうすると、地方の中堅中小のお客様は、AIに詳しい社員を採用しなくてもすぐに活用できるというイメージですか。

高: おっしゃる通りです。そういった方を採用しなくても、基本的にはもういろんなものが解決していく、そんな時代になってきています。冷静に見たときに、近い将来、AIを無視してやっていける業種っていうのはほとんどないかなと考えています。全てがDX化に浸透していく中で、初めのうちに僕たちがお手伝いさせていただいて、コスト削減や業務効率化ができる状態を作ってあげることは、本当に中小企業の大きな支援につながりますから。

越川: 本当に中小企業をよく回っているというのがよくわかります。お客さんの悩みにドンピシャですもん。

理論年収35%が相場のところ、20%で。「SIGN AGENT」のカラクリ

越川: コスト削減でいうと、エージェントサービスも人的コストの削減につながるんじゃないかと思うんですが、「SIGN AGENT」ってAIエージェントを使ったサービスなんですか?

高: これに関しましては、結論、人材紹介です。採用マーケティングと人材紹介を掛け合わせたサービスになっていまして。人材紹介って、会社経営をやられている方はご存知だと思うんですけど、大体、転職してくる社員さんの理論年収の35%が相場なんですね。

越川: そうですね、レンジがね。

高: 給与が仮に30万、40万であっても、100万以上かかってしまう。個人的にはちょっと割高かなと考えていまして。このSIGN AGENTは、結論、理論年収の20%で。

越川: 本当ですか。それは何か特別な仕組みを作っているからということですか? それとも、自分たちの利益はそんなにもらわなくていいという意味ですか?

高: やっぱり僕らもビジネスなので、利益は確保したいというのは正直あります。三方よしですから。カラクリとしましては、まずお客様のお財布に対して負担を少なくしようというのが第一にありまして。いきなり35%となると採用もかなりセンシティブに見るという形になるので、採用マーケティング──6つの有名なメディアを同時に僕らが運用させていただいて、そこで本当に超少額な費用だけいただく。もう一つ「JOB SIGN」というサービスがあるんですけど、それは毎月たとえば20万、30万と固定をいただいて、成果報酬はなしというサービスなんですね。SIGN AGENTに関しては、その20万のところをかなり格安の3万円でさせていただく。運用は同じです。

越川: それは市場価格からはかなり安い感じですね。

高: その代わり、採用につながったときに成果報酬の20%をいただきたい、というサービスになっています。

越川: これはまさに三方よしですね。中小企業側からすると、払うコストを足しても何分の1みたいになるから採用の門戸が開かれる。応募した人が職にありつけて、そして事業を支える会社もちゃんと潤う。

高: 僕たちも、紹介が決まらなくてもマーケ料金をいただけるので、しっかり運用させていただきながら、成果報酬のときには皆さんが安く採用できて、でもそれもいただけるという形になって。お互いwin-winかなと。

越川: なんだか人材紹介や採用支援の会社の視点じゃないですね。マーケティングの視点ですよね。ビジネスマッチングに近い感じかなと思うんですけど。

高: 僕らは採用も営業も、全てマッチングだと思っています。僕らは「上質リード」と言っていますけど、熱いアポイントとの出会い、マッチングだと。そういう考え方が僕の中では結構主流かなと思いますね。

熱いアポは仕組みでつくる。そして、AI時代に論語を読む理由

その発想の源には、苦い記憶があった。

高: ずっと中小企業様を、特に社員時代に回らせていただいた時期が多くて。お恥ずかしい話、営業が未熟なときは、今の理念にたどり着かずに営業してしまったときも正直ありました。そうしてしまった後に、自分の中で罪悪感ではないですけれども、嫌な気持ちになることもあって。「自分、未熟だな」と自問自答しながら、でもノルマもあるし……という葛藤がすごくあって。その中で、ちゃんとお客様も喜んで、僕らも潤うという考え方が最も長く繁栄すると、いろんな経験のもと思い至りました。

上條: すごい。ずっと営業畑でやってらっしゃって、その経験と苦い思いをどうにかできないかというところでアイデアが生まれて。

越川: それを、めちゃくちゃ笑顔で喋ってくれてるんですよ(笑)。

越川: でも、高さん自身がトップセールスじゃないですか。そうすると「俺がやったほうが早いな」と思うとき、絶対あるじゃないですか。それをどうやってチームメンバーに任せます?

高: 正直あります。今はナンバーツーのマネージャーなど優秀な人がいてくれているので任せやすい状態ではありますが、まだベンチャー企業なので、トップセールスとして商談させていただくこともあります。ただ、やっぱりルール、仕組み化をしっかり作っていくことが重要で。熱いアポを取って、お客様が喜ぶことが自分たちの繁栄につながる。SALES SIGNでは、お客様が契約につながったときに、固定だけじゃなくて売上の10%をいただく。そして、その売上10%の3割を社員に還元しています。

越川: なるほど。

高: 仕組み上も、熱いアポを取ることが自分のインセンティブに反映されるようにしていますので、自ずと意識が高くなる。あと営業研修も非常に充実していまして、週に2回しっかりやらせていただきながら、営業のパターン化をして徹底的に研修をしています。属人的な社員教育と、いろんなルールの仕組み化、そこにAIも使って融合することで、非常に安定したアポイント供給ができているんじゃないかなと思います。

越川: 仕組みとして、僕も個人的にやっぱり成約報酬がいいと思います。多くの企業は、リードのうち20%くらいアポが取れたら、その数でお金をもらうという企業がすごく多いですけど、成果を出したらもらって、それを社員に還元する。それが三方よしだということが、ものすごくよくわかりました。

越川: 今後「ギバーセールス」ってちょっと流行りそうな感じがするんですけど、広げていくために何かビジョンがあれば教えていただきたいんですけど。

高: そうですね、やっぱり流行らせたいですね。まずSALES SIGNは、ローンチしてまだ8ヶ月ぐらいなんです。これをもっと精度高く──僕らは「上質リード」、熱い商談と呼んでいますけど、熱い商談の定義は何なのかとなったとき、売上利益やビジネスにつながりやすい、聞く体制になっている商談をなるべく多く創出するというのが目標なので、そこをどんどん秀逸にしていきたい。

そしてもう一つ、別事業として温めている構想があるという。

高: 営業のスクールなんかも作っていきたいなと思っていまして。営業マンで目立つ方が少なくなっているので、営業の誤解を解いて、「営業は本当に素晴らしい職業で、やりがいのある職業だよ」ということで、大学生とかインターンとか、中途でキャリアチェンジしたいという方々を集めてスクールをやる。その後に、営業の教育に困っている企業様にどんどんマッチングしていけたらいいな、なんて思っています。

上條: 営業職の人気も変わってきそうですね。

越川: 全てのビジネスは営業から始まるんです。営業が好きとか嫌いじゃなくて、仕組み作り──役割分担であったり、教育であったり、インセンティブの仕方。こうやって、営業を目指したい人が増えるといいですね。

高: 営業は、人と人が向き合って、熱を感じ合って、大げさに言えばいろんな人生を語り合って、感じ合って、お互いを分かり合うという職業だと思うので。そうすれば別に押し売りしなくても、自然と契約が生まれると信じています。それが理想の営業ですと考えていまして。

最後に高氏が語ったのは、AI時代にはおよそ似つかわしくない、古典の話だった。

高: 人間学って、たとえば孔子の論語とか、そういった言葉が数千年ずっと読み継がれていて。僕が前にいた会社の上司もそういった本を全部読破していて、当時は「なんでこの時代にこんな本を読んでるんだろう」「硬いな」と思って嫌だったんですけども。やっぱりノルマが苦しいときとか、なかなか売れないときに人間学の本を読むと──人間学って、もう古代に全部出回っているらしいんですね。

越川: そうです。普遍性が高いですね。

高: 普遍の真理なので、こういうAI時代でも、古いものは廃れないと考えています。数千年ずっと読み継がれて、今でも名経営者は読んでいる。そういったものを社員にも、強制はしないですけど、なるべく読んでほしいと感じています。それがやっぱり最も売上利益の安定につながるし、素晴らしい人を育てる。素晴らしい人を育てれば、社会の安定にもつながるんじゃないかなと思っています。

越川: いや、営業の未来は明るい。

「AI時代でも、古いものは廃れない。数千年読み継がれた人間学こそ、素晴らしい人を育てる」

セールスを、押し売りから、ギブへ。若者が「やりたくない」と敬遠する職業を、「素晴らしい職業だ」と言い切れる場所まで引き上げる──。BtoB営業一筋17年を歩いた男が挑んでいるのは、テクノロジーの導入ではなく、営業という仕事そのもののイメージの再生なのかもしれない。

番組概要

  • 番組名:Why So Good?
  • 放送局:interfm
  • 放送日時:毎週木曜25:00~25:30
  • 出演:越川慎司氏(株式会社クロスリバー 代表取締役)
       上條美沙子氏
  • ゲスト出演:高基浩氏(株式会社グローバルホールディングス 代表取締役)
          - 公式サイト:https://glh.co.jp/
  • プロデューサー:エダコDX
  • ラジオ本編はこちらから https://www.interfm.co.jp/whysogood       
    interfm(東京:89.7MHz 横浜:76.5 MHz) 
    https://www.interfm.co.jp/
  • 番組TikTok(https://www.tiktok.com/@whysogood_radio

※本記事は、トーク番組「Why So Good?」の放送内容をもとに再構成したものです

 

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