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なぜ「トップ営業」は忙しそうに見えないのか?成果を生む「顧客選び」の秘訣を伝授しよう

営業として成果を上げ続けるには、行動量を増やすだけでなく、お客様を見極める力も重要です。メルマガ『菊原智明の【稼げる人、売れる人に変わる知恵】』の著者であり、経営コンサルタントで関東学園大学で教鞭も執る菊原さんが、トップ営業スタッフが実践するお客様の見極め方や、長期的に成果を出し続けるための営業戦略について解説します。

忙しいのに結果が出ない営業スタッフに共通していること

営業として成功するか、くすぶり続けるか。

その分かれ道は「いいお客様を見極められるかどうか」にかかっている。

長年、多くの営業スタッフを見てきた中で「これは間違いない」と確信を持って言えること。

・忙しいのに結果が出ない

・契約を取るとクレームを抱えるようになる

・毎日必死に動いている割には数字がついてこない

そういった営業スタッフに共通していることがある。

それは、ズバリ「手のかかるお客様に時間を奪われている」ということ。

営業をやっていると、こんなお客様と出会うことがある。

・打ち合わせがとにかく長い

・細かいことを何度も確認してくる

・説明してもすぐに次の質問が出てくる

こういったお客様は一見すると「真剣に検討してくれている」と感じる。

普通の営業スタッフならば「このお客様は本気だ」と判断するもの。

そして時間をかける。

しかし、こういったお客様は、あとになって問題が起きやすい。

・契約の段階で細かい条件を追加してくる

・値段にうるさくなる。

・「最初と話が違う」と言い出す

工事が始まると、さらに神経質に。

何かあれば「すぐに現場に来てください」となる。

営業スタッフの休みなどお構いなしだ。

休みと伝えておいても平気で連絡が来る。

気がつけば、そのお客様にかかりきりに。

他のお客様への対応が遅れる。

新しいお客様を開拓する時間も取れなくなる。

忙しいだけで、数字が上がらない。

体力だけがどんどん削られていく。

まさにじり貧状態だ。

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私自身はこの地獄を何度も味わった。

あるお客様とのこと。

初回面談から着座をして3時間以上話をした。

その時は「これだけ真剣に考えてくれているなら契約になるぞ」とワクワクしていた。

もちろん次のアポも取れる。

いい感じで進んでいた。

しかし、打ち合わせを重ねるたびに要望が増えていく。

「やっぱりここを変えてほしい」

「この仕様ではなく、もっとコスパのいいものして」

「他社ではこんな提案をしてもらった」

プランを何度も作り直した。

見積もりも5回以上出した。

気がつけば商談は3ヵ月以上長引いたのだ。

最終的には契約になった。

おそらく他社の営業スタッフも嫌気がさしたのだろう。

しかも、かなりの値引きをして無理矢理決めた感じだった。

これでおさまればまだいい。

この手のお客様はこれからが地獄。

建物の仕様を決めるのに普通のお客様の3倍は時間がかかった。

当然だが、工事が始まると問題が頻発する。

「図面と少し違う気がする」

「思っている色と違う」

「こうなるとは聞いていない」

などなど。

現場に何度も呼び出された。

契約から引き渡しまでの数ヶ月間、

このお客様だけで私の時間のほとんどが埋まってしまった。

後から振り返ると、その間に別のお客様を3組ほど失っていた。

対応が遅れ、他社に取られてしまったのだ。

つくづく「あのお客様に時間をかけなければ」と後悔したもの。

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では、付き合うべきお客様とはどういうタイプなのか。

私の経験上、こういった特徴がある。

・人柄がよく、手がかからない

・無理な値引きを求めない

・他社との価格競争が少ない、もしくはない

・その後もいい関係が続く

そして何より「新しいお客様を自ら紹介してくれる」ということだ。

こういったお客様は、営業スタッフのことを信頼している。

だから余計な口を出さない。

プロとして任せてくれる。

打ち合わせもスムーズに進む。

契約後のトラブルも少ない。

終わった後に感謝してくれる。

そして数ヶ月後、「知り合いが家を建てたいと言っているので紹介しますから」と連絡が来る。

一人のお客様が、次のお客様を連れてきてくれる。

これが理想の循環だ。

私がトップを続けられたのはこれが大きく影響している。

結果を出し続けるトップ営業スタッフには共通点がある。

それは、「あまり忙しそうに見えない」ということだ。

バタバタしていない。

余裕がある。

それでいて、数字はしっかり出ている。

その理由は「いいお客様、手を出してはいけないお客様の見極めがうまい」ということ。

手のかかるお客様に時間を奪われない。

すぐに撤退する。

だからいいお客様に、たっぷり時間をかけられる。

満足度が上がり、紹介を生む。

この循環ができると、営業はいっきに楽になる。

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一方で、手のかかるお客様を相手にしていると、この循環が生まれない。

時間も体力も精神力も奪われる。

新しいことに使えるエネルギーが残らない。

これではどんなに頑張っても数字は残せない。

どちらの道を選ぶかは、「見極める力を持てるかどうか」にかかっている。

とはいえ「見極めるといっても、どうすればいいのか」と思う人もいるだろう。

ポイントをお伝えしたい。

初回の打ち合わせで「お客様の話し方」をよく観察すること。

手のかかるお客様には、共通した傾向がある。

こちらの説明を聞かない。

もしくは最後まで聞かずに質問してくる。

また説明しても「他社ではこうだった」という比較をする。

小さなことに対して「この場合、どうするんですか」と反応が敏感。

このような特徴がある。

一方、いいお客様はどうか。

こちらの話をきちんと聞いてくれる。

疑問点は整理してから、まとめて質問してくれる。

話をしながら「あなたを信頼して任せます」というニュアンスの言葉が出てくる。

もちろん、最初から完璧に見極めるのは難しい。

しかし意識するだけで、見えてくるものが変わる。

まずは直感を大切にしてほしい。

営業の勘というのは、経験から生まれるもの。

少し経験すれば「なんとなく不安」という感覚が芽生える。

そして、その感覚はたいてい正しい。

いいお客様を見極め、その人たちに全力を注ぐ。

これこそが、長く結果を出し続けるための最大の戦略となる。

【本日のポイント】

・手のかかるお客様に時間を奪われると、いいお客様への対応ができなくなる

・いいお客様に全力を注ぐことが長く結果を出し続けられる

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image by: Shutterstock.com

菊原智明この著者の記事一覧

群馬県高崎市生まれ。工学部機械科卒業後トヨタホームに入社し、営業の世界へ。 自分に合う営業方法が見つからず7年もの間クビ寸前の苦しい営業マン時代を過ごす。 お客様へのアプローチを訪問から「営業レター」に変えることをきっかけに4年連続トップの営業マンに。 2006年に独立。営業サポート・コンサルティング株式会社を設立。 現在、上場企業への定期研修、講演、コンサルティング業務、経営者や営業マン向けのセミナーを行っている。 個人の営業マン向けとして【営業通信講座】や個人コンサルティングも実施。 2010年より関東学園大学にて学生に向け全国でも珍しい【営業の授業】を行い、社会出てからすぐに活躍できるための知識を教えている。 また(社)営業人材教育協会の理事として営業を教えられる講師の育成も取り組む。 2019年までに56冊の本を出版。ベストセラー、海外で翻訳多数。

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