政治家の言動や政権の姿勢は、時に一枚の写真によって強い印象を与えることがあります。高市早苗首相がニューヨークに到着した際、官邸が公表した写真と内閣広報官のXに投稿された写真が注目を集めました今回のメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』ではジャーナリストの高野孟さんが、これらの写真を手がかりに、高市政権の情報発信や広報のあり方について考察します。
ベニヤ板の小道具のように薄っぺらな高市政権の建て付け/9/22ニューヨーク到着時の写真の奇々怪々
数多くの言葉を費やすよりも、1枚か2枚の写真を黙って差し出す方が、事の本質をズバリ伝えることが出来る場合があって、9月22日深夜に高市早苗首相がニューヨークに到着した際の官邸公表の写真がまさにそれである。
(写真1) https://x.gd/4Vzw3
(写真2) https://x.gd/bI4EV
上は政府専用機のドアから出てタラップの上で満面の笑みで出迎えの人々に手を振る高市首相。これは官邸が公表した写真で、同時にビデオ・クリップも公開されているので、そちらを見ると、彼女が右手を手すりに添えて左手を挙げたこのポーズをとるのはほんの3秒ほどで、その間、写真の通り正面を向いたポーズを2秒ほど続けたあと、わずかに顔を右に向けて1秒ほど手を振るので、歓迎陣がそちらの方にも広がっているかの印象を与える。この画像は、高市に同行してきたカメラマンではなく、下で待っていた大使館のスタッフが撮ったものだろう。
下は「内閣広報官(色々投稿試し中)@PressSec_JP」が自分のXの公式アカウントに投稿したもので、高市が手を挙げた数秒間の同じ瞬間の後姿を機内から撮っている。驚いたことに、彼女が笑みを向けた先には歓迎陣はおろか空港作業員すらおらず、虚空に向かって手を振っていたことを暴露している。たちまちXでは《ライトに向かってお手振り?》《高市総理の「エアお手振り」》など揶揄の言葉が飛び交い、それを女性週刊誌などが面白おかしく取り上げるなどしたので、すでにご存知の方も多いかと思うが、これは高市政権の虚妄性を端的に示す記念碑的画像なので、敢えて記録しておくことにする。
芝居の舞台で使われる、枝ぶりの良い立派な松の木を描いた大道具を後ろから見れば、ベニヤ板に角材を打ちつけて支えているだけのものと判って白けてしまうが、虚空に向かってポーズを作る彼女の振る舞いには気味悪ささえ感じるほどである。
それにしても、これだけネガティブな印象が広がっているというのに、内閣広報官が未だにその写真をXに載せたままにしているのはどういうわけなのか(17日夕方現在視認済み)。そちらの方がもっと謎めいている。
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image by: X(@内閣広報官(色々投稿試し中))