海外ミステリ通信

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メルマガ名
海外ミステリ通信
発行周期
隔月刊
最終発行日
2017年09月15日
 
発行部数
1,055部
メルマガID
0000075213
形式
PC・携帯向け/テキスト形式
カテゴリ
アート・文芸 > 文芸 > エッセイ

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              月刊 海外ミステリ通信
          第124号 2017年9月号(隔月15日配信)
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★今月号の内容★

〈特集〉      軍事・ミリタリーミステリ
〈邦訳新刊レビュー〉  『英国諜報員アシェンデン』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ■特集 ―― 軍事・ミリタリーミステリ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 今月は、冒険小説のサブジャンルとしての軍事・ミリタリミステリを特集する。細
分化すればスパイもの、国際謀略小説、軍事スリラーや軍事アクションなどの呼称も
あるこのジャンルから、メンバーが選んだ作品はじつに多彩なものとなった。

 ●:ヒギンズって、また『鷲は舞い降りた』ですか?
 ○:いえいえ! 主人公がテディベアのやつですよ。
 ●:サマセット・モームって『月と6ペンス』の?
 ○:ええ、古典といわれるスパイ小説書いてるんですけど、ご存知で?
 ●:キップリングっていえば『ジャングル・ブック』でしょ?
 ○:違うんだなぁ、スパイ西遊記っていうか――インド版『ストリート・キッズ』
   っていうか……。

 今月も読んで損はさせませんから。では、コーヒーでも淹れてどうぞごゆっくり。

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『スパイ大事典』 "SPY BOOK: THE ENCYCLOPEDIA OF ESPIONAGE, SECOND EDITION"
 ノーマン・ポルマー、トーマス・B・アレン/熊木信太郎訳
 論創社/2017.05.25発行 12800円(税別)
 ISBN: 9784846015916

《紀元前1800年代から現代まで、1900以上の項目からスパイを俯瞰する事典》

 世界で2番目に古い職業といわれるスパイ。一体、どれくらい古いのか。本書の年
表では最初に旧約聖書の創世記の記述が紹介されている。それが紀元前1800年頃とい
うから、スパイは4000年近く続いている職業になる。本書は800ページを超えるまさ
に大事典だが、スパイの長い歴史を考えると、重要なポイントを簡潔明瞭に整理して
あるといえよう。
 原書の刊行が2004年なので、近年の情勢については補足を要すると感じる読者もい
るかもしれない。その点に関しては、翻訳された熊木氏の訳注や巻末および訳者あと
がきに記載されている書籍が大いに参考になると思われる。
 情報が最新のものではないとしても、たとえば日本の項目は、明治天皇が示した五
箇条の御誓文から情報組織の設置について説き起こしており、引き込まれる出だしだ。
さらに【参照項目】(日本の場合は40項目ある)を読んで、日本の情報将校の暗躍な
どをたどっていくうちに、事典ではなく、虚実ないまぜの小説を読んでいるような気
分になる。日本以外の項目も同様の面白さがあり、どの項目から読んでも楽しめる。
 海外ミステリファンとしては、スパイ小説や作家に言及されているところが特に興
味深い。ジョセフ・コンラッド、サマセット・モーム、グレアム・グリーン、エリッ
ク・アンブラー、ジョン・ル・カレ、イアン・フレミング、ケン・フォレスト、フレ
デリック・フォーサイス、チャールズ・マッキャリー、レン・デイトン、トレヴァニ
アン、ロバート・ラドラム、トム・クランシーといった作家や彼らの作品が紹介され
ている箇所は、スパイ小説のガイドブックのようだ。スパイがテーマの映画やテレビ
ドラマも数多く挙がっており、映像作品の名作を鑑賞するきっかけにもなるだろう。
                               (杉山まどか)
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『双生の荒鷲』 "FLIGHT OF EAGLES"
 ジャック・ヒギンズ/黒原敏行訳
 角川文庫/1999.05.15発行 1000円(税別)
 ISBN: 9784042795018

《テディベアが見ていた。双生のパイロットの波乱の人生》

 嵐のさなか、作家とその妻の乗った軽飛行機が機体トラブルでイギリスの沖合に不
時着する。イギリス沿岸の町コールドハーパーから駆けつけた救助艇の老船長は、夫
婦が大事に持っていたパイロット姿のテディベアに目をとめる。「おや、タークィン
じゃないか・・・・・・」
 タークィンは、第二次世界大戦中にドイツとアメリカでそれぞれパイロットとして
活躍した双子のマックスとハリーの兄弟が、同じくパイロットだった父親から受け継
いだテディベアだ。戦時中コールドハーパーは秘密基地になっていて、飛行機の発着
場もあった。ハリーはタークィンと共にこの基地から様々な飛行機に乗って極秘任務
に出かけ、老船長はこの頃から救命艇に乗っていて、ふたりの活躍を見つめていた。
戦争末期にフランスで焼失したと思われていたタークィンと再会し、老船長はハリー
とタークィンにまつわる話をきかせ、自分の知らない空白の部分を調べてほしいと作
家に依頼する。
 アメリカ人のパイロットとドイツ貴族の娘のあいだに生まれたハリーとマックス。
父亡き後、兄のマックスは爵位を継ぐために母とドイツで暮らし、弟のハリーはアメ
リカの祖父の元で成長した。そして戦争中、どちらも天才パイロットとして母国に貢
献したが、その活動は双方の国で極秘扱いにされていた。興味を持った作家は自分の
情報網を駆使し、歴史と国家に翻弄された双子のドラマチックな人生をたどる。
 第二次世界大戦と聞くと、日本人は日本とアメリカが戦った太平洋戦争のことを思
い浮かべてしまうが、『双生の荒鷲』を読んでいると、ヨーロッパではナチスドイツ
と連合国の戦いだったのだとあらためて思い出される。なぜナチスがドイツで台頭し、
国民が野放しにしていたのかとよく言われるが、インターネットもテレビもない時代、
情報があまり手に入らないことも関係していたのではないか。ナチスによるユダヤ人
の迫害も、関係のない人たちからすれば、都市伝説レベルの話にすぎなかったのでは
ないかと思える。しかし一旦ナチスに狙われると逃れることはできない。地位も身分
もなんの役にも立たず、意思や信条がかえって自分の首を絞める可能性もある。そし
て命令には絶対逆らえない。恐ろしい運命が待ち受けているからだ。
 第二次世界大戦の頃のヨーロッパが物語の大部分を占めているので、後半はかなり
シビアで重い。だが途中まではセピア色の写真を見ているように懐かしい気持ちにな
った。戦争中であり人の命が次々と奪われているのに、ファンタジーを読んでいるか
のようだ。地上戦に比べて、空中戦が少し現実感に乏しいイメージがあるからかもし
れない。
 多少ミステリ要素も入っていたりするが、次に何が起きるのかという期待感で胸が
一杯になり、主人公たちと行動を共にしているような気分が味わえる、正統な冒険小
説を久々に読めて幸せな時間が過ごせた。
                               (かげやまみほ)
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『少年キム』(上)(下) "KIM"
 ラドヤード・キプリング/三辺律子訳
 岩波少年文庫/2015.11.17発行 (上)760円(下)720円(いずれも税別)
 ISBN: (上)9784001146158(下)9784001146165

《19世紀末。大英帝国とロシア帝国の情報戦に加わりつつ、成長する少年キム》

 英領インド北部ラホールで暮らすイギリス人の孤児キム。白人ながら日に焼けた肌
で、地元の言葉ヒンドゥスターニー語を話し、英語は片言しか話せない。ヒンドゥー
やイスラム風の服を着て、密通の手助けといった仕事をゲームとして楽しみながら生
活している。
 13歳になったある日、キムは年老いたラマ(チベット仏教の高僧)と出会う。ラマ
に興味がわいたキムは、彼の弟子となって旅に出ることにした。目指すのはインド東
部の聖地ベナレスだ。そしてベナレスに向かうついでに、キムは馬商人マハブーブ・
アリから頼まれた仕事をすることにした。10歳のときからマハブーブ・アリを手伝い、
見知らぬ人の見張りなどをしていたキムは、いつものようにすんなり仕事を引き受け
たのだ。だがそのときキムは、マハブーブ・アリが大英帝国の調査部門のスパイとは
知らなかった。ラマとの旅に必要な金銭と引き換えに請け負ったことづけが、インド
を巡り大英帝国とロシア帝国で進行中の大いなるゲーム(グレートゲーム)と呼ばれ
る抗争に関わる情報であることも知らなかった。
 ラホールを出てからのキムは、大英帝国の優秀な新人スパイとなる。旅の途中でラ
マと別れて英国流の教育を3年間受け、マハブーブ・アリらの導きに従ってスパイに
必要な技能を習得し、経験を積んでいく。
 だがキムはスパイにとって必要な資質すなわち出会う相手から信頼される性格を、
天性のものとして備えていた。そしてその資質が特に明らかになるのは、著者の『高
原平話集』所収の短篇「リスぺス」のヒロインにあたる婦人が登場してキムに求愛す
るくだりだ。「リスぺス」で、白人の宣教師夫妻に育てられたのち白人男性に失恋し、
悲しみに暮れて生まれた村に戻った可憐な少女が、本作では白人との甘く切ない思い
出を封印して、故郷で周りの男たちを顎で使う女傑になっている。彼女はふだん男た
ちを思うままに扱うのと同じ感覚で、まさか白人とは思わずに年若いキムに言い寄る。
キムは一方的に迫ってくる女性に構っている場合ではなく、彼女の元を去って任務を
続けなければならない。女性の自尊心を傷つけずに別れを告げるキムが、ふともらし
たひと言によって彼女に若かりし頃の純愛を思い出させる場面は、プレーボーイの大
人のスパイもかくやと思わせる。
 物語はキムがロシアの謀略を巧みに防いだのち、師と仰ぐラマと新たな旅を始める
ところで終わる。とはいえキムがラマのような求道者になるつもりなのか否かは不明
だ。旅を再開する前、ラマはマハブーブ・アリに、キムが最後には罪からの解放を得
られると語る。それに対してマハブーブ・アリは、キムには極楽の約束があっても政
府の仕事に就けることが分かったと語る。キムならたとえスパイでも人としての徳を
積むことができる。立場は違えどキムの師である2人はそう信じているようだ。
 母国を戦争に勝たせるため、あるいは敵対する国家や思想から守るために、情報源
を信頼させて機密を引き出したのち、その情報源を裏切るスパイ。そんな人間に魂の
平安は訪れない。本作はそうしたスパイ小説のいわば定石とは別の切り口から、第一
級のスパイになりうる人物には常人にはない魅力があることを示しているように思え
てならない。
                               (杉山まどか)
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『砂漠の狐を狩れ』 "KILLING ROMMEL"
 スティーヴン・プレスフィールド/村上和久訳
 新潮文庫/2009.03.01発行 781円(税別)
 ISBN: 9784102172315

《第二次世界大戦下、ドイツ軍の砂漠の狐こと名将ロンメルを追う英国軍の奮闘》

 1942年9月。英国陸軍第七機甲師団第二十二機甲旅団所属の戦車将校としてエジプ
ト入りしていたリッチモンド・ローレンス・チャップマンは、長距離砂漠挺身隊に転
属となる。この部隊の任務は、北アフリカ戦線において、枢軸軍の後方でイタリア軍
およびエルヴィン・ロンメル率いるドイツ・アフリカ軍団を偵察、襲撃することだ。
チャップマンは、自らの転属の理由を、車両が移動する走路の状態を評価するためと
聞かされていた。ところが真の目的は別にあり、それは転属後まで本人にも明かされ
なかった。その真の目的とは、ドイツ語を解するチャップマンに、ロンメル元帥に関
するドイツ語の資料を短期間で読破させ、然るべき作戦に備えることだった。その作
戦の目的はロンメル殺害だった。
 主人公チャップマンと彼が所属した第二十二機甲旅団内の連隊、長距離砂漠挺身隊
の中のT3偵察隊やそれぞれの隊員たちについては著者の創作だ。しかしその他の部
隊やロンメルをはじめとする指揮官たち、彼らが登場する箇所の戦闘行動は史実に従
っている。そのためフィクションでありながら、ノンフィクションを読んでいるよう
な圧倒的な現実感が伝わってくるところが本書の魅力のひとつである。
 チャップマンは、オックスフォード大学に進学して日の浅い1939年9月、ヒトラー
のポーランド侵攻とその直後の英国の大戦参戦がきっかけで、陸軍に入る。標的ロン
メルはナチ党員ではなく、ヒトラーの理不尽な命令には従わず、常に兵士とともに前
線に赴き、勇猛果敢で機略に満ち、騎士道精神を体現する名将で、敵国軍から砂漠の
狐と呼ばれ、恐れられていた。その殺害計画をチャップマンとともに遂行しようとす
る上官や戦友は各々出自や経歴は異なるものの、たとえ生き延びるためでも仲間を裏
切らない点は同じで、いずれも知情意のバランスのとれた強者だ。平和なときであれ
ば敵にならなかったはずの相手や、戦争がなければ苦労をともにすることがなかった
人々と出会い、チャップマンは思慮深くなり、決断力を増す。アフリカ北部の広大な
砂漠で戦闘員どうしが相まみえる戦いで、非戦闘員を犠牲にしないためか、プロフェ
ッショナルな男たちが死力を尽くす場面にページをめくる手が止まらなくなる。
 非戦闘員たる砂漠の民を残虐に扱うことは一度もなく、戦士というより騎士という
ほうがふさわしいと思えるチャップマンが、戦争から帰還したのち80歳を越えて2004
年に亡くなるまで半世紀以上もの間、片時も忘れなかったことがある。それは敵国軍
の戦闘員に対して自らが取ったある行動だ。その行動について、戦時下ではやむを得
ないと大抵の人は思うだろうが、チャップマン自身は決して許せないと思っていた。
そうした行動と思いはチャップマンの回顧録の形をとる本書の中で繰り返し語られる。
戦後、生まれも育ちも異なる人々があらゆる壁を越えて対等に向き合えるようにした
いと願い、出版人となって英国の若い純文学作家を育て、外国文学の翻訳書を刊行し
たチャップマン。過酷な戦いを通して絶望に打ちひしがれても、人間への希望を捨て
ずに戦後を生きた彼は、戦火を生き延び、戦後の復興に貢献し、辛い思いを抱えなが
ら生き抜いた多くの元戦闘員を象徴しているように思われる。戦時に命を落とした者
の声なき声を伝えるべく、戦後も泥臭く懸命に生きた者の思いが全編にあふれている
ところが、本書のもうひとつの魅力である。
                               (杉山まどか)
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『暗殺者グレイマン』 "THE GRAYMAN"
 マーク・グリーニー/伏見威蕃訳
 ハヤカワ文庫NV/2012.09.25発行 940円(税別)
 ISBN: 9784150412678

《ルールは1つ。殺るか、殺られるか》

 コート・ジェントリーは暗殺者。父親が校長を務めるSWAT学校で将校たちと一
緒に訓練を受けて育ち、16歳でSWATチームに近接戦闘を教え、18歳でギャングの
手先になり人を殺して逮捕される。ところがCIA幹部にその能力を見込まれて刑務
所から連れ出され、CIAの秘密工作部門で非合法な工作や特殊作戦に従事していた。
32歳のとき、突然CIAから解雇通知を通達されて「目撃しだい射殺」の対象となり、
命を狙われつつ、今は民間の仕事を引き受けて、世界最高の超一流の殺し屋として生
きている。長銃、短銃を使いこなし、近接戦闘にも強く、爆薬、毒物の扱いにも高度
な訓練を受けていた。狙った相手を確実に始末し、その姿を消す。愛称はグレイマン
――ひと目につかない男だ。36歳の今、ジェントリーには家族も恋人もおらず、悪癖
も弱みもなかった。自分を正義の道具と思っており、殺すのは超法規的に処刑すべき
だと考えた相手だけ。そして今回のジェントリーのミッションは、人質になっている
恩人の家族を救出することだった。だが敵が用意した刺客は、アルバニア、ベネズエ
ラ、リビア、韓国、南アフリカなど総勢12か国の殺し屋チーム。
 ストーリーは単純明快で、ジェントリーは人質が捕らわれている目的地をめざし、
刺客の目をかいくぐり、硝煙の匂いを残しながら進んでいく。物語の序盤から負傷し
ており、タイムリミットもあって、常に崖っぷちの状況だ。アクションが満載で、映
像的な興奮に包まれつつ、敵との駆け引きなどの頭脳戦もある。最初から最後まで楽
しめて、一気読み間違いなしの作品だ。
〈グレイマン〉シリーズは6作上梓されており、そのすべてが邦訳されている。日本
での人気のほどがうかがえる。
                                (清野 泉)
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『暗殺工作員ウォッチマン』 "THE WATCHMAN"
 クリス・ライアン/伏見威蕃訳
 ハヤカワ文庫NV/2003.07.31発行 900円(税別)
 ISBN: 9784150410421

《同じ訓練を受けた2人の対決の行方は?》

 アレックス・テンプルは、英国のパラシュート連隊、そしてSAS(陸軍特殊空挺
部隊)で長年軍務を行ってきて、現在は大尉という立場にある。SASでは、これま
でに北アイルランド、湾岸、コロンビア、リベリア、ボスニアなど、さまざまな場所
に派遣されてきた。そして今回、シエラレオネで革命軍が起こした拉致事件の人質を
救出するための捜査の指揮を執っていたが、人質を救出し終えた直後、至急ロンドン
に戻るようにという命令が下された。
 ロンドンに着くと、MI5(内務省保安局)の面々が待っていた。この2週間のあ
いだに保安局の重要人物が2人、まったく同じ残忍な方法で殺害された。その殺害の
手口から、きわめて高度な訓練を受けた者のしわざと思われ、犯人はSASで訓練を
受けた潜入工作員だと考えられる。そのため、その男を「処分」、つまり、始末して
ほしい、というのがアレックスへの依頼内容だった……。
 1987年の英霊記念日曜日に、IRA義勇兵が爆破事件を起こして多数の死傷者を出
した。そのようなことが再び起こることを未然に防ぐため、MI5はジョーゼフ・ミ
ーアンという20代半ばの工兵隊伍長をIRAに長期潜入工作員――ウォッチマン――
として潜入させた。ミーアンはIRA内部で少しずつ昇格していき、MI5に有益な
情報を送ってくるようになっていたが、その後、連絡が途絶え、行方知れずとなって
しまった。そして、ミーアンは寝返り、処刑されたとMI5は確信するようになって
いた。だが、今回殺害された2人は、ミーアンをウォッチマンに仕立てて送り出すこ
とに関わった保安局の4人のうちの2人だった。そのため、ミーアンは生きていて、
4人のうち残った2人も命を狙われると考えたMI5は、残りの2人が殺害される前
にミーアンを殺すようにアレックスに依頼したのだった。アレックスが選ばれたのは、
ミーアンとアレックスが年も近く、ほぼ同等の訓練を受けてきたからだった。
 これまでに受けた訓練から、自分なら残りの2人をどのように殺害するかを考え、
ミーアン殺害の計画を立てるアレックス。その作戦、そして実行の内容は過酷で、実
にリアルで、戦闘には戦術の腕前だけでなく、頭で考えることが重要だと実感させら
れる。だが、ミリタリー物とはいえ、本書には戦闘のことばかりが書かれているわけ
ではない。友情、恋愛、裏切り、組織の中で働くことの窮屈さ、人としての思い、な
どなど、さまざまなものが盛り込まれていて、読みどころ満載だ。
 個人的には、ウォッチマンとして送り込まれたミーアンが、その後行方をくらまし、
なぜ今頃になって自分を送り込んだ人間たちに復讐をし出したのかに興味をひかれた。
そのあたりは明らかになるのか、そして、アレックスは使命を果たすことができるの
か? ミリタリー物初心者のわたしにも楽しめた、とても心打たれる物語なので、ぜ
ひ多くの人に読んでほしい。
                                (石田浩子)
◇アマゾン・ジャパンへ
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『前夜』(上)(下) "THE ENEMY"
 リー・チャイルド/小林宏明訳
 講談社文庫/2009.05.15発行 (上)885円(下)885円(いずれも税別)
ISBN: (上)9784062763288(下)9784062763295

《場末のモーテルで死体で見つかったアメリカ軍人。彼の死が意味するものとは?》

 1989年が終わり1990年になってすぐ、ジャック・リーチャーの元に電話がかかって
きた。彼はアメリカによるパナマ侵攻作戦でノリエガ将軍の身柄を確保すべくパナマ
で任務に着いていたが、2日まえにとつぜん異動させられ、いまはノース・カロライ
ナ州のフォート・バード基地で、軍警察(MP)の指揮官として当直にあたっている。
電話の内容は、場末のモーテルで少将の死体が発見されたというものだった。
 現場に到着したリーチャーは、少将の地位にある人物がうらぶれたモーテルに宿泊
していたことを疑問に思う。しかも彼は、カリフォルニア州で開催予定の会議に出席
するため、西ドイツから帰国していたのだ。それなのに、遠く離れたノース・カロラ
イナ州で何をしていたのだろうか? 夫の死を伝えるため、リーチャーは部下のサマ
ー少尉を連れて少将の自宅に向かうが、着いたときには彼の妻は殺されていた。その
後も不可解な殺人事件が立てつづけに起こり、リーチャーはサマー少尉とともに、事
件の裏に潜む陰謀を暴こうと調査に乗り出す。そうするうちに、自身の急な異動の理
由も知ることになる。
〈ジャック・リーチャー〉シリーズのなかで、本作は番外編的に、軍隊に在籍してい
たときにリーチャーが遭遇した事件の顛末をを描いている。もちろんフィクションで
はあるが、アメリカ軍内部の事情がひじょうに具体的に描かれている。そのため、ベ
ルリンの壁が崩壊して東西冷戦も終わりを迎えようというときに、アメリカ軍関係者
が何を思い、何をしようとしていたのかが圧倒的なリアリティを持って迫ってきて、
軍人たちの謎の死と、彼らが死ななければならなかった理由が、おおいに説得力を持
つことになった。
 また、母や兄とリーチャーとの関係を描いたサイドストーリーも興味深い。父はす
でに亡く、パリに住む母ともしばらく会っていなかったリーチャーが、今回、兄とと
もに母のもとを訪れる。兄弟でも、母に対する思いはそれぞれだ。さらに、はじめて
知った母の過去の受け止め方も、またちがう。本シリーズでは一貫して、のちに軍を
除隊して一匹狼的に放浪するリーチャーの姿を描いているが、本作はそんな彼の原点
を知る手掛かりになるはずだ。
 著者のリー・チャイルドはイギリス人。デビュー作の『キリング・フロアー』では
アンソニー賞とバリー賞の新人賞に加え、日本冒険小説協会大賞(海外部門)を受賞
した。本作ではバリー賞の最優秀長編賞とネロ・ウルフ賞を受賞している。〈ジャッ
ク・リーチャー〉シリーズは22作を数えるが、邦訳は本作を含め8作。そのうち『ア
ウトロー』と『ネバー・ゴー・バック』は、トム・クルーズ主演で映画化された。
                               (吉野山早苗)
◇アマゾン・ジャパンへ
『前夜』(上)
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『前夜』(下)
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『キリング・フロアー』(上)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062773546/whodunithonny-22/ref=nosim
『キリング・フロアー』(下)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062773813/whodunithonny-22/ref=nosim
『アウトロー』(上)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/406277352X/whodunithonny-22/ref=nosim
『アウトロー』(下)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062773538/whodunithonny-22/ref=nosim
『ネバー・ゴー・バック』(上)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062933764/whodunithonny-22/ref=nosim
『ネバー・ゴー・バック』(下)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062933772/whodunithonny-22/ref=nosim
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"OATH OF HONOR" by Matthew Betley
Atria/Emily Bestler Books/2017.03.14/ISBN: 9781476799254

《謎の国際反米シンジケートを倒せ!~新たなるヒーローの誕生!》

 厳寒に加え、嵐の吹きすさぶ夕刻――。アメリカ合衆国アラスカ州アクタン島近く
で「北アメリカ油田開発会社」のチャーター船〈アークティック・グライド号〉が、
夜陰にまぎれて接近した国籍不明船の乗組員らに急襲される。
 襲われた米国船内では、極秘裏に衛星発射式電磁パルス兵器の制御テストが行われ
ており、その制御装置“ワン・リング”が持ち去られた。
 一方、自治政府統治下の南部スーダンで分離独立を問う国民投票日が迫るなか、南
北国境で中国が建設中だった原油掘削施設が電磁パルス攻撃を受け、ラスベガスのカ
ジノでは、武装中国人によるテロが勃発する。
 あいつぐ事件に対し、中国人民解放軍幹部とスーダン政府高官による対米工作、お
よびそれを背後で操る謎の組織の存在が浮かび上がる。ホワイトハウスは、FBI対
テロ特別チームのローガン・ウエストと、相棒ジョン・クイックを起用、CIA特殊
工作班とともにアラスカ、スペイン、スーダンへと“ワン・リング”の行方を追わせ
るが――。

 著者のマシュー・ベトリーは、ニュージャージ生まれ、オハイオ育ちの元海兵隊員。
2016年4月に自らの体験を生かし、ローガン・ウエストを主人公にした処女作 "OVER
WATCH" でデビュー。軍事ミステリファンに好評をもって迎えられ、今年3月にシリ
ーズ2作目として発表したのが本作。
 物語の構造はいたってシンプルで「正体不明の組織が特定国の情報機関や政治家を
操って、世界におけるアメリカの地位を貶める工作を仕掛けている」というもの。本
作品ではこの組織は明らかにならず、ラスボス的な存在として、今後もシリーズ作品
を牽引していくものと思われる。
 作者ベトリーが海兵隊出身ということもあり、銃火器などの扱いが詳細かつ精確に
描かれていて、その種類も多岐にわたる。また、格闘シーンやカーチェイス場面もス
ピーディかつスリリングで、映像でいえばこのところのリュック・ベッソン製作のア
クションもの、『96時間』や『トランスポーター』シリーズを髣髴させるといえば
わかりやすいだろう。
 最後に、作者は主人公ローガン・ウエストを、海兵隊時代のPTSDとアルコール
依存症の副作用に苦しむひとりの人間としても描いており、ときとして湧き上がる暴
力的衝動と葛藤する姿を描くことで、作品に厚みを持たせることに成功している。
 脇を固めるローガンの相棒、陽気なジョン・クイックもまた、デビュー作からの重
要人物で、ふたりの会話の妙も読みどころのひとつとなっている。くわえてコードネ
ーム“レギオン”こと、CIA女性工作員アミラが、随所で見せるアクションシーン
も、ぜひご堪能いただきたい。
                                (板村英樹)
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"OVER WATCH"
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◇著者のサイトへ
http://matthewbetley.com/
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 ■ 邦訳新刊レビュー
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『英国諜報員アシェンデン』 "ASHENDEN OR THE BRITISH AGENT"
 サマセット・モーム/金原瑞人訳
 新潮文庫/2017.07.01発行 670円(税別)
 ISBN: 9784102130292

《元諜報員の文豪が描いた、第一次世界大戦およびロシア革命下の諜報員の物語》

 第一次世界大戦の開始から間もない1914年9月。英国に帰国した作家アシェンデン
は英国諜報部のR大佐と知りあう。大佐からこの仕事は創作に役立つからと誘われる
ものの、彼の話はとても小説になるとは思えないものばかり。だが呆れながらもなぜ
かアシェンデンはこの仕事にいくばくかの興味を持ち、翌日ジュネーブへと旅立つ。
任された仕事は、スイスで活動している諜報員の統括だ。
 ジュネーブのホテルに着くなり、地元の警察官に探りを入れられたり、ドイツから
戻った諜報員に脅されたりと、アシェンデンの周りで不穏なことが起こる。だがそれ
はほんの序の口だった。このあとアシェンデンはRら上層部から様々な指令を受け、
ナポリ、パリ、バーゼル、ルツェルン、X国、ニューヨーク、サンフランシスコ、横
浜、敦賀、ウラジオストク、ペトログラードに赴く。最後に訪れるペトログラードで
は1917年の十月革命に遭遇する。
 任務の遂行中に、各国の諜報員や関係者と渡りあうアシェンデン。彼が出会う人々
は誰もが個性的で、恐ろしい出来事も度々起こる。それでも序盤のアシェンデンは、
大戦下の情報戦をある種の冒険のように楽しんでいる。だが終盤に向かうにつれ、諜
報員になるための訓練を受けていないアシェンデンには荷が重すぎる仕事が続き、疲
れも見え始める。最後のロシアでの任務は始める前から手に負えないと感じ、命令に
抗議したのに無視される始末。それもアシェンデンが適任なためではなく、ほかに人
材がいないためというから、何ともやるせない。
 任務を果たしても誰からも感謝されず、トラブルに巻き込まれても誰も助けてくれ
ない。最初の任務に就く前にRから申し渡されたこの戒めが身に染みる頃、アシェン
デンは一人前の諜報員になり、諜報の世界から抜け出せなくなるのだろうか。ロシア
での仕事が不首尾に終わったアシェンデンのその後は描かれない。
 著者のモームは実際に英国諜報部に所属し、本作と同じような時期に同じような任
務に就いていたという。モームは前書きで、諜報員の仕事はおおむね退屈で役に立た
ないと述べている。なるほど死と隣り合わせの衝撃的なエピソードの合間に、気が緩
んでいたり、無力さを感じていたりするアシェンデンの姿も描かれる。犯罪は割に合
わないというが、諜報員の仕事も達成感がほとんど得られず、割に合わないものなの
かもしれないと考えさせられる。
 アルフレッド・ヒッチコックは本作をもとに『間諜最後の日』(1936年)を監督し
た。この映画の前後に制作された同監督の傑作『三十九夜』や『バルカン超特急』と
比べると印象は弱いが、諜報員の恐怖心や戦争の悲惨さが白黒の映像からにじみ出る
佳作である。
                               (杉山まどか)
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■編集後記■
 映画『ダンケルク』を観ました。映画の時代考証担当の著書『ダンケルク』(ジョ
シュア・レヴィーン/武藤陽生訳/ハーパーBOOKS)を読んで、余韻にひたって
います。                               (清)
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 海外ミステリ通信 第124号 2017年9月号
 発 行:フーダニット翻訳倶楽部
 発行人:うさぎ堂(フーダニット翻訳倶楽部 会長)
 編集人:清野 泉
 企 画:石田浩子、板村英樹、かげやまみほ、佐藤枝美子、杉山まどか、中島由美、
     矢野真弓、山田亜樹子、吉野山早苗
 協 力:出版翻訳ネットワーク 小野仙内
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