会社にケンカを売った社員たち

  • ¥0

    無料

『まぐまぐ大賞2014』ビジネス・キャリア部門第3位!実際の判例から会社を訴えた社員の言い分に着目し、人事リスク発生の原因を探ります。感性豊かな企業の経営者・管理職・人事担当者必読のマガジンです。ノンフィクションなので、読み物としても楽しめます。

著者サイト
 

メールマガジンを登録(無料)

もしくは

※ 各サービスのリンクをクリックすると認証画面に移動します。
※ 各サービスで登録しているメールアドレス宛に届きます。

メールマガジンを解除

もしくは

※ 各サービスのリンクをクリックすると認証画面に移動します。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
  • 殿堂入り
  • まぐまぐ大賞受賞
 
メルマガ名
会社にケンカを売った社員たち
発行周期
隔週刊
最終発行日
2017年09月20日
 
発行部数
3,298部
メルマガID
0000116175
形式
PC・携帯向け/テキスト形式
カテゴリ
ビジネス・キャリア > 経営 > 法務・特許

まぐまぐ!メールマガジンの用語集です。
下記の用語以外の不明な点はこちらをご覧ください。

 
発行周期
週1回、月1回などの発行頻度です。
部数
メルマガの配信数を記しています。
カテゴリ
まぐまぐ!に登録されているカテゴリです。
形式
メルマガには以下の配信形式があります。下部「メルマガ形式」をご参照下さい。
 
最終発行日
最後にメルマガが配信された日付です。
メルマガID
メルマガを特定するIDです。
RSSフィード
RSSを登録すると、更新情報を受け取ることができます。

― メルマガ形式 ―

  • PC向け
    パソコンでの閲覧に最適化したメルマガ
  • 携帯向け
    スマートフォンやフィーチャーフォンでの
  • PC・携帯向け
    PC・携帯どちらでも快適にご購読いただけます。
  • テキスト形式
    文書だけで構成された、一般的なメールです。
  • HTML形式
    ホームページのように文字や画像が装飾されたメールです。
  • テキスト・HTML形式
    号によって形式が変更する場合があります。

閉じる

メールマガジン最新号

━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ○○○
  ○○
  ○      『 会社にケンカを売った社員たち 』No.445


  ~ 感性豊かな経営者、管理職の方に特に読んでほしいメールマガジン ~

                          (2017/09/20発行)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Legal Literacy Inc.━━
※「等幅フォント」に設定していただきますと最適な表示となります。




「会社にケンカを売った社員たち」の公式ツイッターを開設しています!
https://twitter.com/legal_literacy
メルマガの情報のほか、労働や雇用等に関するニュースも
ピックアップしてお伝えしてまいります。




C┃O┃N┃T┃E┃N┃T┃S┃
━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛



■ 今週の事件【社会福祉法人 奉優会事件】
▽ <主な争点>
出向命令の効力など

1.事件の概要は?
2.前提事実および事件の経過は?
3.職員Xの主な言い分は?
4.判決の要旨は?

■ 編集後記



==========================================================================

■ 今週の事件

【社会福祉法人 奉優会(以下、H会)事件・東京地裁判決】(平成28年3月9日)

━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 1.  事件の概要は?
━━━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥

本件は、主位的にH会のXに対する違法な出向命令により、Xの出向後の給与およ
び賞与が出向前よりも減額したとして、その差額について、不法行為に基づく損害
賠償を求め、予備的に出向命令が有効であるとしても、上記差額について、出向規
程に基づく補償を求めたもの。



━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 2.  前提事実および事件の経過は?
━━━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥

<H会およびXについて>

★ H会は、特別養護老人ホームや老人デイサービスセンター等の経営等を行う社会
福祉法人である。

★ Xは、平成23年4月からH会の正職員として介護業務に従事している者である。


--------------------------------------------------------------------------

<本件出向命令に至った経緯等について>

▼ Xは24年4月にケアマネージャーの資格(介護支援専門員登録)を取得したが、
H会はXをケアマネージャー職に就かせることはなかった。

▼ H会は提携関係にあるY社であれば、ケアマネージャー職のポストがあると考え、
Xに対し、同社の面接を受けるように勧めた。

▼ 25年3月、Y社はH会に対し、Xをケアマネージャー職として採用することは
できないが、SPM(サービスプロセスマネージャー。訪問介護事業におけるサービス
計画を立てる職種)であれば採用することができる旨回答した。

▼ 同年4月、H会はXに対し、Y社への出向を命じた(以下「本件出向命令」とい
う)。Xは同社において何ら異議を述べることなく、SPMとして勤務を開始した。

★ Xは「本件出向命令前後の給与を比較する際、残業代は除外した上で比較するべ
きであり、25年4月から26年3月までにY社から受領した給与と賞与の合計額は前
年同期と比較して36万1398円減少しており、26年4月から12月分までに同社から支
給された給与と賞与の金額は出向前である24年同期と比較して38万6142円減少して
おり、これらの差額分の合計額は74万7540円(以下「本件差額分」という)である」
と主張している。


--------------------------------------------------------------------------

<本件訴訟に至った経緯等について>

▼ Xは本件出向命令の無効確認ならびに出向前後の給与および本件差額分の支払
を求めて、労働審判を申し立てた。

▼ 労働審判委員会は26年10月、「本件出向命令を解除して、H会においてXを勤
務させること、Xはその余の請求を放棄すること」を内容とする労働審判をした。
Xは同年11月、上記審判に対する異議を申し立て、上記事件は本件訴訟に移行した。

▼ Xは、H会が同年12月8日付で本件出向命令を解除したことから、本件訴えの
うち本件出向命令の無効確認請求を取り下げた。


--------------------------------------------------------------------------

<H会の就業規則、出向規程の定めについて>

★ H会は職員の出向に関して、就業規則で次のように定めている。

(人事異動)
第9条 法人は職員に対して業務上必要のある場合は、就労場所または業務内容の
変更を命ずることがある。
2 職員は正当な理由がないかぎり前項の命令を拒むことができない。
3 第1項により異動を命ぜられた職員は、自己の行っている業務の引継ぎを確実
に行わなければならない。

(出向)
第10条 法人は職員に対して業務上必要のある場合は、出向を命じることがある。
2 職員の出向に関する事項は、別に定める「出向規程」によるものとする。


★ H会の出向規程には、次のような定めがある。

(給与・賞与)
第7条 出向者の出向期間中の給与は、特に定めのないかぎり出向先の規定に基づ
き、出向先が支払うものとする。ただし、出向先の固定給の支給額が当法人に在籍
した場合に支払われる固定給の支払額に満たないときは、その差額を当法人が補償
するものとする(以下「本件補償規程」という)。
2 略



━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 3.  職員Xの主な言い分は?
━━━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥

1)本件出向命令は権利の濫用に該当し、違法・無効だ!

▼ XとH会との間の雇用契約において、就業場所を同会の経営する特別養護老人ホ
ーム等の施設に限定する合意(以下「本件限定合意」という)が存在していたとこ
ろ、Xは本件出向命令に同意していない。したがって、本件出向命令は労働契約法
14条(出向)の権利の濫用に該当し、違法・無効である。

▼ 本件出向命令について、業務上の必要性があったとは認められないこと、出向後
のXの給与額が大幅に減少していること、Xは出向同意書への署名押印を拒否して
おり、出向に際しての手続を十分履践しているとはいえないことからすれば、本件
出向命令は権利の濫用に当たる。


--------------------------------------------------------------------------

2)H会は本件差額分について、賠償する責任を負う!

▼ 本件差額分は違法な本件出向命令によって生じた損害というべきであり、H会は
これを賠償する責任を負う。

▼ 本件出向命令が有効であった場合、H会はXに対し、本件補償規程に基づいて、
本件差額分を補償する義務を負う。



━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 4.  判決の要旨は?
━━━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥

▼ 就業規則において、「法人は職員に対して業務上必要のある場合は、出向を命じ
ることがある」と定めていること、別に定められた出向規程において、出向者の処
遇に関して出向者の利益に配慮した詳細な規定が設けられていることからすれば、
H会はXに対し、その個別的同意なしに同会の職員としての地位を維持しながら出
向先においてその指揮監督の下に労務を提供することを命ずる本件出向命令を発令
することができるというべきである。

▼ H会はケアマネージャーとして勤務したいというXの希望を踏まえた上で、本件
出向命令に至っているのであって、出向を命ずる業務上の必要性はあったと認めら
れ、他に本件出向命令について、不当性をうかがわせるような事情はないこと等に
鑑みれば、本件出向命令が権利の濫用に当たるということはできない。

▼ 本件出向命令が権利濫用により無効であるということはできないから、その余の
点を判断するまでもなく、H会の不法行為責任は認められない。

▼ 本件補償規程によって、本件差額分が補償されるというXの主張は採用できない。

1)Xの請求をいずれも棄却する。
2)訴訟費用はXの負担とする。

※ 本件は、『労働経済判例速報』平成28年8月10日号(日本経済団体連合会
労政第二本部 編)を参考に編集しています。


☆★☆ ご意見・ご感想をお寄せ下さい ☆★☆

今回の事件をお読みになって、ご意見・ご感想等がありましたら、
当マガジン公式ブログまで是非お寄せ下さい(ハンドルネームでもOKです)。
⇒⇒⇒ http://blog.goo.ne.jp/ll-inc

なお、ご質問・ご相談につきましては、メールにて info@ll-inc.co.jp まで
お送りいただけたら幸いです。

<ブログでのコメントのつけ方>
1.コメントをつけたい記事のタイトル、または記事の一番右下にある
 「コメント」をクリックして下さい。
2.コメントを投稿するページが開いたら、「名前」、「コメント」、
「数字4桁」(ページに表示されている数字をそのまま入力)等
それぞれの欄に入力し、最後に「投稿する」ボタンをクリックして下さい。



┏━━━━ ▽ 東京都渋谷区の社会保険労務士をお探しなら ▽ ━━━━┓

 社会保険労務士法人大野事務所(代表社員大野 実)は、渋谷オフィスの
ほか、幕張オフィスを配し、首都圏を中心に約200社のお客様に対して、
総勢約50名体制で、組織的に業務展開をおこなっています。

 私たちは「魅力ある会社」をめざす企業の「人事・労働」に関する課題や
 制度の構築・運用に関し、実践的なアウトソーサーとして情熱をもって
 提案・サポートさせていただきます。

 人事・労務相談から、経営労務監査、労働社会保険手続、給与計算まで
 トータルサポートをしております。
【詳しくは、ホームページへ】>>> http://www.ohno-jimusho.co.jp/
【事務所概要】 http://www.ohno-jimusho.co.jp/office/index.html
  ※ お問い合わせの際は、「このメルマガを見た」旨をお伝えください。

┗━━━━ 社会保険労務士法人 大野事務所(渋谷区南平台町)━━━━┛



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■ 編集後記

8年くらい連続して参加している地元のマラソン大会が現在エントリーを受け付け
ています。しかしながら、もう半年以上肩の痛みが治まりません。今年は大事をと
って出走を取りやめるか、距離の短い部門にとりあえず申し込んでおくか、悩まし
いところです。

次号では、高齢再雇用制度による再雇用について争われた事例を取り上げる予定で
す。なお、次回配信日は10月4日(水)となります。(Y)

─────────────────────────────────────

※ 当マガジンでは、会社側の主張、争点に対する裁判所の判断の詳細はあえて割愛
しています。これは裁判の結果(勝訴・敗訴)ではなく、争点が生じた原因を探る
ことに重きを置いているためです。もちろん従業員側の主張の全てが真実というわ
けではありませんが、訴えられる余地を最小限に抑えることによって、無用な争い
を事前に回避することが可能になると考えます。株式会社リーガル・リテラシーは、
裁判で勝てる・負けない会社作りよりも社員にケンカを売られない社内環境作りを
サポートするための各種サービスを提供しております。詳しくは当社ホームページ
( http://www.ll-inc.co.jp/ )をご参照下さい。

なお、当マガジンで扱っている判例はほとんどが地裁レベルのものであり、第二審
以降の経過をフォローすることは本来の目的ではありませんので、興味をお持ちの
方はご自身でお調べいただけたら幸いです。

※ バックナンバーで取り扱った事件につきましては、公式ブログをご参照下さい。
◆ http://blog.goo.ne.jp/ll-inc


--------------------------------------------------------------------------

※ ご意見、配信に関する手続などは以下からお願いします。

<ご意見・ご感想・ご質問・ご相談など>
◆ e-mail:info@ll-inc.co.jp
広告(ヘッダー)掲載、相互紹介等ご希望の場合もこちらまでお問い合わせ下さい。
なお、サイドビジネス等の広告は取り扱っておりませんので、ご了承下さい。

当マガジンのコンテンツの著作権は、リーガル・リテラシー社に帰属しています。
無断転載(ブログ含む)および無断コピー等は一切禁止させていただいております。


<配信中止・配信先変更>
大変お手数をおかけしますが、手続きはご自身で行って下さい。
当社では一切の代理手続をいたしかねます。
◆ http://www.mag2.com/m/0000116175.html (まぐまぐ!)
◆ http://www.melma.com/backnumber_97380/(メルマ!)
このメルマガは、まぐまぐ!・メルマ!を利用して配信しています。

--------------------------------------------------------------------------

□ 発行元 株式会社 リーガル・リテラシー 広報部 http://www.ll-inc.co.jp/
 〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町42-10 高橋ビル
       TEL:03-3463-5858 FAX:03-3463-5885
 ※「会社にケンカを売った社員たち」公式ブログ http://blog.goo.ne.jp/ll-inc
 ※ 公式ツイッター https://twitter.com/legal_literacy
 ※「労務トラブルを回避する個性診断テスト」>>> http://www.kanrishoku.com
□ 発行責任者 黒部 得善(社会保険労務士)
□ 編集担当者 荻野 泰男(社会保険労務士)

─────────────────────────────────────
Copyright (C). 2003-2017 Legal Literacy Inc., All Rights Reserved

メルマガ全文を読む
 

▲ページトップへ

▲ページトップへ