ビジネスに直結する実践的判例・法律・知的財産情報

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知財と企業法務を手がける東京丸の内と横浜に事務所を持つ弁護士法人が、最近の判例の紹介を通じ、ビジネス法務に直結する法律知識を分かりやすく解説し、実務上の指針を提供します。  学術的・難解な判例の評論はせず、「分かりやすさ」と「実践性」に主眼を置いています。  経営者、企業の法務・知財担当者、管理部署担当者などが知っておくべきビジネス法務の知識が、徐々に身につきます。  主な分野:知的財産(特許、商標、著作権、不正競争防止法等)、会社法、労働法、独占禁止法、国際法、企業取引等。  バックナンバーはこちらから。 http://www.ishioroshi.com/biz/topic/

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2018年01月24日
 
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ビジネス・キャリア > 経営 > 法務・特許

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ビジネスに直結する実践的判例・法律・知的財産情報
弁護士法人クラフトマン 第210号 2018-01-24

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顧問弁護士契約サービス内容についての詳細
http://www.ishioroshi.com/biz/komon_naiyou
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1 今回の事例 商標登録における指定商品の類否
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知財高裁平成29年11月14日判決

 A社は、第9類「理化学装置の制御用コンピュータソフトウェア」
「その他のコンピュータソフトウェア」等を指定商品として、「U
NIFI」の商標を出願しました。


 これに対し、特許庁は、第9類「半導体チップ、半導体素子」を
指定商品とする登録商標UniFi(標準文字)などの存在を理由
に拒絶査定を行い、不服審判請求に対しても特許庁はA社の主張を
認めませんでした。そのため、A社は特許庁の審決の取消を求める
訴訟を提起しました。

 なお、実際の訴訟では他にも争点がありますが、今回は、A社出
願商標の指定商品である「コンピュータソフトウェア」と、「半導
体チップ、半導体素子」が類似するかという争点に絞ってご紹介し
ます。

 また、今回の解説は、商標実務に携わっていない方・商標初心者
向けの解説となっています。




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2 裁判所の判断
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 知財高裁は、以下のように判断し、両指定商品は類似すると判断
し、A社の商標登録を認めませんでした。

・ 商品自体が互いに誤認混同を生ずるおそれがない場合であって
も、両商品が通常同一営業主により製造・販売されている等の事情
により、同一営業主が製造・販売する商品と誤認されるおそれがあ
る場合には、「類似する商品」に当たる。

・ コンピュータソフトウェアと半導体素子等については、両商品
を製造している事業者が相当数存在する上、総合ショッピングサイ
トや家電量販店だけでなく、半導体素子等を含む電子部品を専門に
扱う販売店においても販売されている。

・ 両商品の需要者は、一般の個人需要者や電子機器等の製造メー
カー等、共通する場合がある。

・ よって、両商品に同一又は類似の商標が使用されるときは、同
一営業主が製造・販売する商品と誤認混同するおそれがあると認め
られる関係にあるから、商標法4条1項11号にいう「類似する商
品」に当たる。




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3 解説
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(1)商標出願と指定商品の類否

 商標実務者はよくご存知かと思いますが、商標の出願の際には、
登録を望む「商標」について、「指定商品・指定役務」と指定商品
等の「区分」を指定します。

 例えば、弊所の事務所名の「クラフトマン」も実は商標登録をし
ていますが(第5576608号)、この場合、「クラフトマン」
という登録を望む文字について、「45類」という区分で、「訴訟
事件その他に関する法律事務、仲裁、調停、法律相談」等々の役務
(サービス)を指定して出願しています。

 そして、ある会社が商標を出願したときに、すでに登録済の他社
の類似の商標があるということは珍しくありません。こうしたケー
スにおいて、特許庁は、出願にかかる商標の「指定商品・指定役務
」と、登録済商標の「指定商品・指定役務」が類似する場合、商標
法4条1項11号に基づき登録を拒絶します。

 もっとも、ある商品・役務と他の商品・役務とが類似するか否か
は、難しい判断が絡む場合もあり、本件のように裁判で争われるこ
とも珍しくありません。例えば、今回のケースで裁判所は「コンピ
ュータソフトウェア」と「半導体素子」を「類似する」と判断しま
したが、商品自体が類似しているとはいいにくいことから、意外に
思われる方もおられるかもしれません。


(2)ビジネス上の留意点

 もっとも、どんな商品・役務とどんな商品・役務が類似している
のか、事前に全く予測がつかないとしたら不便です。しかしこの点
特許庁は「類似群コード」というコードを用意しています。

 そして、同じ類似群コードに属する商品は、原則として特許庁は
類似と扱います。なおこの点、先に申し上げた、指定商品の「区分」
と類似群コードは別の概念であることに留意する必要があります。

 つまり、指定商品の「区分」が異なる場合も、同一の類似群コー
ドが付され、類似と扱われることもあるということです。例えば、
「第11類・ガス湯沸かし器」と「第21類・フライパン」は、同
じ「19A01」の類似群コードが付されています。また「第7類・
交流発電機」と「第9類・開閉器」は、同じ「11A01」の類似
群コードが付されています。

 それで、商品名の選定の際は、将来の登録可能性も考えれば、ま
た他社の登録商標の侵害のリスクを少しでも避けるためにも、競合
品の商標登録だけでなく、もう少し広い範囲での調査をし、選定の
際に考慮することは望ましいと思います。




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4 弊所ウェブサイト紹介~商標法 ポイント解説
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弊所のウェブサイトの法律情報の解説のページには、ビジネス・企
業に関係した法律情報に関する豊富な情報があります。

例えば本稿のテーマに関連した商標法については

  http://www.ishioroshi.com/biz/kaisetu/shouhyou/index/

において解説しています。必要に応じてぜひご活用ください。

なお、同サイトは今後も随時加筆していく予定ですので、同サイト
において解説に加えることを希望される項目がありましたら、メー
ルでご一報くだされば幸いです。

 


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本稿の無断複製、転載はご遠慮ください。

ただし、本稿の内容を社内研修用資料等に使用したいといったお申
出については、弊所を出典として明示するなどの条件で、原則とし
て無償でお受けしています。この場合、遠慮なく下記のアドレス宛、
メールでお申出ください。
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【執筆・編集・発行】
弁護士・弁理士 石下雅樹(いしおろし まさき)

東京事務所
〒160-0022 東京都千代田区丸の内1-5-1 
新丸の内ビルディング11階
弁護士法人クラフトマン東京国際特許法律事務所
TEL 03-6267-3370 FAX 03-6267-3371

横浜事務所
〒221-0835 横浜市神奈川区鶴屋町3-32-14 新港ビル4階
クラフトマン法律事務所
TEL 045-276-1394(代表) FAX 045-276-1470

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