畠山理仁
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そこそこ週刊・畠山理仁

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そこそこ週刊・畠山理仁

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フリーランスライターの畠山理仁です。私が取材現場で見聞きしたことなどを報告していきます。そこそこ週刊です。ときどきダジャレが入るかもしれません。

著者プロフィール

畠山理仁

はたけやまみちよし▼1973年愛知県生まれ▼一浪▼早稲田大学在学中の1993年より週刊誌を中心に取材活動開始▼大学除籍▼1998年フリーランスライターとして独立▼興味テーマは政治家と選挙▼米国大統領選、ロシア大統領選、台湾総統選、カリフォルニア州知事選など世界の選挙も取材▼大手メディアが取り上げない独立系候補の活動を紹介した『日本インディーズ候補列伝』(大川豊著・扶桑社刊)では取材・構成を担当▼2010年12月1日、オープン化が進む政府記者会見の現場をルポした『記者会見ゲリラ戦記』(扶桑社新書)を上梓▼2012年11月、『領土問題、私はこう考える!』を集英社から刊行▼Twitter : http://twitter.com/hatakezo ▼Blog : http://hatakezo.blogspot.jp/

私に対して発せられる「薄着だねぇ」という言葉を「薄汚ねぇ!」とよく聞き間違えます。自他共に認める納得の風貌です。時々、無理のあるダジャレを言います。ジャーナリストではありません。ダージャリストです。

サンプル号
Vol.000
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            そこそこ週刊・畠山理仁

       『48時間を超える屋内退避に意味はあるのか』

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4月1日、首相官邸で菅直人総理大臣の記者会見が行なわれた。官邸での会見
に一部のフリーランス記者が参加できるようになったのは昨年3月26日。当時
の鳩山由紀夫総理大臣の時だ。

それから一年が経つ。しかし、情報公開の基本中の基本である「記者会見の開
放」は、いまだに進歩をみせていない。この記者会見に参加できるのは、記者
クラブ所属の記者以外では一部の記者に限られているからだ。

記者会見場の椅子は123席ある。そこに参加するフリーランスの記者は約10
名。約45分の会見で、質問の機会が回ってくることは稀だ。

記者クラブの記者たちは会見に出席することが仕事になる。しかし、フリーラ
ンスの記者にとって、会見に出ることは1円にもならない。むしろ電車賃を使
い、原稿を書く時間を割き、他の仕事を断るなどして参加している。はっきり
いって経済的には損失のほうが大きい。

それでも彼らは出席する。

質問をするためだ。

記者会見場を後ろから見ていればよくわかる。記者クラブの記者たちは全員が
手をあげるわけではない。

一方、フリーランスの記者は間違いなく全員が手をあげる。彼らは記者会見と
いう「公の場」で質問をし、少しでも国民のためになる情報を引き出そうとし
ているのだ。

しかし、官邸での記者会見で、フリーランスの記者が質問者として指名される
ことは稀だ。運良く当たったとしても10人に1人。45分間の会見で、全く当
たらないこともある。

そんな官邸の会見で、4月1日(エイプリールフール)、私は運良く質問者と
して指名された。

私が総理に質問したのは福島第一・第二原子力発電所事故への対応である。と
りわけ「48時間を超える屋内退避に意味はあるのか」という点について質し
たつもりだった。

私の質問と菅直人総理の答えは次のようなものだ。

畠山:「20〜30kmの範囲の屋内退避」についてうかがいます。IAEA、米国
環境保護庁、フランス、欧州委員会の原子力事故に対する緊急事態対策マニュ
アルでは、木造建築物では外部被ばくの低減はほとんど期待できない、となっ
ています。

また、「吸入」による内部被ばくを低減する屋内退避についても、許容時間を
48時間程度と制限しており、それ以降は事態の収拾により退避措置が解除さ
れるか、避難が決定されるとしています。

すでに3週間近く経ちますが、屋内退避圏内には現在も2万人の方々が残って
おり、退避圏内であるがゆえに、思うように物資も届かず、非常に不自由な暮
らしをされています。

それでもなお、内部被曝の低減も期待できない屋内退避が解除されない理由を
お聞かせいただければと思います。

菅総理:避難あるいは退避の判断をする場合には、原子力安全委員会の助言を
求め、勿論それ以外の皆さんのいろいろな意見もお聞きをしておりますけれど
も、基本的にはそうした助言を尊重しながら対応いたしております。

今現在、基本的には20kmまでで安全であるけれども、20〜30km圏は、屋内
にいていただく限りは、大丈夫だという、そういう判断の下に、そうしたこと
をお願いいたしております。

ただ、御指摘のように、安全性の問題と少し別な形で、生活をしていく上で、
例えば物資の供給が20〜30kmの間について非常に困難であるとか、そうい
った問題が生じていることは、私たちも、その状態が生じていること自体は承
知をいたしております。

それに対して、それぞれの自治体なり、あるいは対策本部の方で対応もいたし
ておりますけれども、その問題について、どのような形で対応すべきなのか。
これも原子力安全委員会と同時に、社会的な便宜がどうであるかということも
含めて、地元自治体ともいろいろ意見交換をいたしている。それが現状です。

私の質問のポイントは次のとおり。

・木造建築物の場合、屋内退避では外部被ばくの低減が期待できない。
・吸入による内部被曝の低減についても各国機関は48時間が限度としている。
・屋内退避が解除されないため、物資の運搬をためらう業者がいる。そのため
屋内退避を強いられている人々の生活はますます困窮する。

外部被ばく、内部被曝ともに危険性がないのであれば、「20km〜30kmの屋
内退避」はすぐに解除してもいいはずだ。そしてもし危険があるのなら、屋内
退避ではなく退避勧告を発するべきだろう。

そのどちらもせず、住民の方々に不自由を強いる「3週間近い無意味な屋内退
避(室内の空気は48時間で入れ替わってしまう)」を続ける理由はなんなの
か。

政府は今日も「念のため」と繰り返す。

意味なく不安な気持ちで留め置かれている2万人の方々のためにも、一刻も早
い決断をしてほしい。

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◆発行元 : 畠山理仁(はたけやまみちよし)
◆Blog : http://hatakezo.jugem.jp/
◆Twitter : http://twitter.com/hatakezo
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