BOOK TOMORROW
本にまつわる必要な情報と新しい視点だけでなく、本を愛するみなさまの知的好奇心を刺激する読み物をお届けするメールマガジンです。
たとえば、個性的な書店や出版社のルポルタージュ。または、海外からの最
新のアートブックの情報や、まだ出版されていない書籍の企画。出版社や書店
の仕組みや、なにかと話題の電子書籍の最新情報。そんな、本につい
ての「ここでしか読めない情報」や「知っておきたい情報」をご紹介します。
執筆者は、内沼晋太郎(Numabooks代表/ブックコーディネーター)、江口宏志(ユトレヒト)、SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS(SPBS)です。
【著者紹介】 内沼晋太郎/江口宏志/SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS(SPBS)
内沼晋太郎…numabooks(ヌマブックス)代表
アパレルやレコードショップに本の売り場を作ることから、電子書籍の売り場や端末のプロモーションに関わることまで、本に関わる色々なプロジェクトに取り組む。 http://numabooks.com/
江口宏志…UTRECHT(ユトレヒト)オーナー
NOWIDeAというギャラリースペースと、カフェaMouleが併設されたセレクトブックショップ。国内外のアーティストとのネットワークを生かした独自のセレクト、企画展示を行う。http://www.nowidea.info/
SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS(SPBS)
「そこで作って、そこで売る」をキャッチフレーズに、オリジナル出版物を刊行する書店。イベントやセミナーなども定期開催。http://www.shibuyabooks.net/
【サンプル】
※10月3日に配信したものを、サンプル号として再録しております。
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金木犀が香る10月。朝晩はめっきり肌寒くなって本格的な秋の訪れを感じま
す。みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
「BOOK TOMORROW」では、本にまつわる必要な情報と新しい視点だけで
なく、本を愛するみなさまの知的好奇心を刺激する読み物をお届けします。
たとえば、個性的な書店や出版社のルポルタージュ。または、海外からの最
新のアートブックの情報や、まだ出版されていない書籍の企画。出版社や書店
の仕組みや、なにかと話題の電子書籍についての最新情報。そんな、本につい
ての「ここでしか読めない情報」や「知っておきたい情報」をご紹介します。
執筆陣は、ユトレヒトの江口宏志、numabooks代表・ブックコーディネー
ターの内沼晋太郎、出版社兼書店のSHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS
(SPBS)スタッフ。本周りの幅広いジャンルで活動する執筆陣が、それぞ
れの強みを生かした連載をお送りします。
執筆陣とやりとりができるのも、メールマガジンならではの特長です。企画
案や本に関する質問、人生相談などを随時受け付けています。
本の明日、明日の本を、一緒に考えましょう。
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サンプル号
2011/10/3
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BOOK TOMORROW Vol.022(サンプル号)
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もくじ
0. 執筆陣の自己紹介
1. 今週の「本と書店と出版ニュース」特選
・Amazon.com プレスカンファレンス、Kindle Fire発表
・各主要書店の売上ランキングを分析しました
2. SPBSの「本と本屋と出版社のほんとうの話」
第8回 ガケ書房インタビュー
3 今週の「Q&A」-本の仕事に関する質問コーナー
4. 編集部の選ぶ、本と書店と出版のニュース一覧
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0. 執筆陣の自己紹介
「BOOK TOMORROW」の執筆陣をご紹介します。
続きを読む
江口宏志/UTRECHT(ユトレヒト)オーナー
こんにちは。東京、青山にあるUTRECHTというブックショップの江口宏志と
申します。UTRECHTは、NOWIDeAというギャラリースペースと、カフェ
aMouleが併設されたセレクトブックショップです。国内外のアーティストと
のネットワークを生かした独自のセレクト、企画展示を行っています。2009
年からスタートしたアートブックフェア「THE TOKYO ART BOOK FAIR」
の企画、運営など、本と人とをつなぐ活動を重点的に行なっています。
このメールマガジンでは、本を作る人にも本を楽しむ人にも気になる情報を
お伝え出来ればと思っています。よろしくお願いします。
UTRECHT(http://www.nowidea.info/)
内沼晋太郎/ブック・コーディネーター、numabooks(ヌマブックス)代表
numabooks代表の内沼晋太郎です。アパレルやレコードショップに本の売り場
を作ることから、電子書籍の売り場や端末のプロモーションに関わることまで、
本に関わる色々なプロジェクトに取り組んでいます。最近は、紙と電子の本の
それぞれの良さ、それらの読書のある生活とその周りの道具について考える日
々です。このメールマガジンを通じて、みなさんの疑問や課題を一緒に考えさ
せていただくことで、本をめぐる環境をもっと面白くしていくことができれば
いいなと思っています。
numabooks( http://numabooks.com/ )
SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS(SPBS)スタッフ
東京・渋谷神山町にある、出版社兼書店のSHIBUYA PUBLISHING & BOOKSE
LLERS(以下SPBS)です。「そこで作って、そこで売る」というコンセプトで
2008年から営業しています。出版社でもあり書店でもあるという事業形態だ
から見えてきた、書店業界・出版業界に向けてのアイディアや提言、豊富な
インタビュー記事を、代表の福井盛太や店長の三田修平をはじめとしたスタ
ッフが、読者のみなさまにお伝えしていきます。
SPBS(http://www.shibuyabooks.net/)
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1. 今週の「本と書店と出版ニュース」特選
世の中には本に関する、様々な情報があふれています。その中から執筆陣が
気になったニュースをピックアップして、毎週「これは知っておきたいニュー
ス」としてお伝えします。
(その他のトピックスは、本メールマガジン下部をご覧ください)
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■Amazon.com プレスカンファレンス、Kindle Fire発表
Amazonから新しい端末の発表がありました。
Kindle Fireのハードのスペックを既存の端末と比較するような記事をい
くつか見かけますが、そんなことにはほとんど意味がありません。なぜなら、
Kindleの敵はiPadではなく、iTunesStoreだからです(たとえ消費者が
iPadを持っていたとしても、Kindleアプリから本を買ってくれればAmazon
の収入が増えるわけですから)。
だから、Amazonが端末を出す目的は、端末それ自体の販売利益を出すとい
うよりも、業界に追い風を吹かせることによって、プラットフォーマーとして
現在一人勝ちしている状況を加速させることのほうが大きいのではないでしょ
うか。
早く日本に入ってほしい気持ちもある一方で、Amazonが一人勝ちしている
アメリカの読者が本当に幸せかどうかわからないなという気もするので、引き
続きウォッチしたいですね。
Amazon.com プレスカンファレンス、Kindle Fire発表
http://engt.co/qVqaJB
(内沼)
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■各主要書店の売上ランキングを分析しました。
【ブックファースト新宿店】9月19~25日
1 『暴力団』(溝口敦 著/新潮社)
2 『マスカレード・ホテル』(東野圭吾 著/集英社)
3 『体脂肪計タニタの社員食堂』(タニタ 著/大和書房)
4 『決断できない日本』(ケビン・メア著/文藝春秋)
5 『官僚の責任』(古賀茂明 著/PHP研究所)
6 『「通貨」を知れば世界が読める』(浜矩子 著/PHP研究所)
7 『少女不十分』(西尾維新 著 /講談社)
8 『思想地図β Vol.2』(東浩紀 編/コンテクチュアズ)
9 『仕事ができる社員、できない社員』(吉越浩一郎 著/三笠書房)
10 『続・体脂肪計タニタの社員食堂』(タニタ 著/大和書房)
【ジュンク堂書店】9月19~25日
1 『体脂肪計タニタの社員食堂』(タニタ 著/大和書房)
2 『続・体脂肪計タニタの社員食堂』(タニタ 著/大和書房)
3 『マスカレード・ホテル』(東野圭吾 著/集英社)
4 『暴力団』(溝口敦 著/新潮社)
5 『決断できない日本』(ケビン・メア 著/集英社)
6 『知れば知るほどおもしろい朝鮮王朝の歴史と真実』康熙奉
7 『百歳』(柴田トヨ 著/飛鳥新社)
8 『官僚の責任』(古賀茂明 著/PHP研究所)
9 『ブッダ真理のことば』(佐々木閑 著/NHK出版)
10 『日本人なら知っておきたい日本文学』(蛇蔵、海野凪子 著/幻冬舎)
【TSUTAYA BOOKS】9月19~25日
1 『僕は友達が少ない(7)』(平坂読 著/メディアファクトリー)
2 『体脂肪計タニタの社員食堂』(タニタ 著/大和書房)
3 『続・体脂肪計タニタの社員食堂』(タニタ 著/大和書房)
4 『おまえさん(上)』(宮部みゆき 著/講談社)
5 『おまえさん(下)』(宮部みゆき 著/講談社)
6 『まよチキ!(9)』(あさのハジメ 著/メディアファクトリー)
7 『夜明けの街で』(東野圭吾 著/角川グループパブリッシング)
8 『神様のカルテ』(夏川草介 著/小学館)
9 『百歳』(柴田トヨ 著/飛鳥新社)
10 『マスカレード・ホテル』(東野圭吾 著/集英社)
【文教堂】9月19~25日
1 『知れば知るほどおもしろい朝鮮王朝の歴史と真実』
(康熙奉 著/実業之日本社)
2 『官僚の責任』(古賀茂明 著/PHP研究所)
3 『少女不十分』(西尾維新 著 /講談社)
4 『池上彰の宗教がわかれば世界がわかる』(池上彰 著/文藝春秋)
5 『「折れない心」をつくるたった1つの習慣』(植西聰 著/青春出版社)
6 『暴力団』(溝口敦 著/新潮社)
7 『決断できない日本』(ケビン・メア 著/集英社)
8 『新・堕落論 我欲と天罰』(石原慎太郎 著/新潮社)
9 『「通貨」を知れば世界が読める』(浜矩子 著/PHP研究所)
10 『内部被曝の真実』(児玉龍彦 著/幻冬舎)
このように並べてみると、書店ごとの特性がわかります。TSUTAYA BOOKS
は六本木や渋谷に店を構える場所柄かライトノベルに強く、日本各地にチェー
ンの店舗を持つ文教堂では、10冊のうち8冊を新書が占めました。
タニタ本の衰えぬ人気もさることながら、「一冊読めばひとつのことがらを
知ることができる」類の新書が数多くランクインしているのが目立ちます。た
とえば芸能界を騒がせた、島田紳助の引退。その理由には「暴力団との付き合
い」としか述べられず、何がどう悪いのか腑に落ちなかった一般読者たちが、
暴力団のことをもっと知ろうと『暴力団』を手に取った、ということが考えら
れます。
『これからの正義の話をしよう』や『もし高校野球のマネージャーがドラッカ
ーの「マネジメント」を読んだら』に始まる読者の知識欲は、「誰の話を信じ
ればよいのかわからない」「何が正しくて、何が正しくないのかわからない」
という世相の表れであるような印象を受けます。
(SPBS/内山)
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2. SPBSの「本と本屋と出版社のほんとうの話」第8回 ガケ書房インタビュー
新刊書店を開き、その運営を続けていく苦労は並大抵のものではありません。
利益率が2割程度しかない本を売って家賃や人件費などの固定費をまかない、
利益も出さなくてはいけません。
京都・左京区という京都の中でも静かな地域に新刊書店ができたのは2004
年のこと。書店員経験の少ないひとりの青年が「ガケ書房」を始めたのです。
この店名は、すぐに全国の本好きから知られるようになりました。
「ガケ書房」が愛され続ける理由は何なのでしょう? 現在ではあまりにも
有名になった「壁から車が突き出している」一風変わった店構えだからでしょ
うか。それとも、別の理由があるのでしょうか。店主の山下賢二さんから、お
話を伺いました。
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車の飛び出す奇抜な外見、店の奥には、お客さんが勝手に書きこむ「リアル
掲示板」、天井には女の子の絵。一見すると、まさに「サブカル」という言葉
が似合う店内です。
「静かにしなきゃいけない雰囲気は苦手で。つい友達に教えたくなる、にやっ
とするようなお店にしたいんです」と山下さん。
しかし、書店業はお店の雰囲気づくりだけで続けられるほど、甘いものでは
ありません。実際に書店を取り巻く経営環境は大変厳しく、2001年に20,000
以上の店舗を数えた新刊書店も、今年はおよそ15,000店舗にまで減少しまし
た。つまり、この10年で4軒にひとつの書店が店をたたんでいることになりま
す。
ガケ書房は開店から8年目を迎えます。「本屋を続けていくのは大変ですよ」
と山下さんも言うとおり、個人のお店をこれだけの間続けていくためには、か
なりの努力と工夫が必要だったはずです。
お店の棚をよく見ると、店の印象が少し変わります。置かれている本に偏り
はなく、さながら「まちの本屋」といったぐあいです。入れ物と中身の絶妙な
バランスを保ちながら、ガケ書房は営業を続けているようです。
「本屋は半分ギャラリーですから、お客さんがいらしただけではお金は発生し
ません。だから少しでも本を買っていただけるように馴染みやすい本を並べて
いるのです」と山下さんは話します。
ガケ書房の売上は、新刊以外のものが多くを占めます。たとえば、直接作者
から仕入れている一風変わった雑貨。また、古本の「貸し棚」も売上げに貢献
しています。「貸し棚」というのは一般からオーナーを募って、店内に小さな
古本屋(棚)を開いてもらうというもので、現在16店舗が運営されています。
「置く本は絶版本」という決まりはあるものの、屋号や品揃えはすべてそれぞ
れのオーナーに任せています。棚代は無料で、売上の30%をガケ書房が取るか
たちだそう。ここから出る利益は着実に増えています。
「ずるい商売のやりかたですよね」と山下さんは笑います。しかし、普通の人
がゼロから古本屋を開くには、物件探しや開業資金の準備、そして在庫の確保
など、現実的な障壁が立ちはだかります。それは、同じようにゼロからガケ書
房を作った山下さんがよくわかっているところだからこそ、考えついたアイデ
アなのでしょう。
古本屋をやってみたいという人が、ビジネスにとらわれすぎることなく店舗
の中で古本屋さん「ごっこ」をし、いい本を売ることができるとすれば、それ
は双方にとって良いことに違いありません。
もちろん新刊書の取引にも特徴があります。ガケ書房には取次を通さずに仕
入れている本がいくつかあり、そこで仕入れ価格の調整もできているとのこと。
特にミニコミのような小さな出版物には強く、作家や発行元を口コミなどで知
り、直接やりとりし、ガケ書房で売れそうなものなら規模を問わず置くことに
しています。
10月18日からは恵文社一乗寺店と共同で「きょうと小冊子セッション」と
いうイベントを行い、山下さんらが選んだ小冊子を42冊、2店舗で独占販売し
ます。その内容の期待度もさることながら、「ここでしか買えない本を売るこ
とができる」機会は、本来どこで買っても同じ価格・内容の「本」という商品
を扱わなければいけない書店にとって、ほとんどないことといえます。
「本屋のリアル店舗は、どうしてもAmazonと比べられてしまいます。ですか
ら、お客さんには目的の外の買い物をして帰ってもらわないといけません」と
山下さんは話します。つまり目的買いはAmazonで、衝動買いを書店で、とい
うことでしょう。
さらに山下さんは続けます。
「これからは、一つの分野に特化した本屋よりも、それこそアンパンマンから
アートブックまで、あらゆるジャンルの本が揃っている本屋が生き残るのでは
ないでしょうか」ただし、それは商品数の多い少ないという話ではなく、いか
に用意した在庫をお客さんにプレゼンテーションするかという話だそう。そこ
に、それぞれの店のカラーが見えてくるのです。
山下さんはこうも言います。
「ジャンルというカテゴリにはこだわっていません。棚に集まった顔ぶれで結果
的に生まれたジャンルこそ、本当のその店の棚のジャンルです」
ガケ書房のカラーを聞くと、意外にも、「お客さんが作ってくれました」と
いう答えが返ってきました。
「うちでは、ニーズのある本を置いているだけです。売上を見て、お客さんの
傾向をつかむようにしています」
本を選ぶ基準もお客さんと同じだと言い切ります。
「たとえば小説を買う時なら、お客さんはじっくり立ち読みするというよりは、
ざっと作家や扱うテーマ、その切り口を見たりすると思うんです。僕も同じよ
うにして、知識をまったいらにして、ファーストインパクトを大切にして本を
見るようにしています」
じつは、開店から2ヵ月で、早くも廃業を考えたそう。売上がまったく伸び
ず、苦しい時期を過ごしたそうです。
「自分の色を過剰に出した店づくりをしてしまっていました」。苦しい経営が
続く中で、思い切って人を雇ったのが、お店の転機になったそうです。新しいスタ
ッフが入ったことで、ひとりでは見えなかったお客さんの動きがわかるように
なり、「本屋は多面的な要素が必要」だと感じたのです。
「お店をやるのは、人とコミュニケーションをとるのと同じことだと思います。
こちらばかりがしゃべっていたら、それはコミュニケーションとしておかしい
ですよね。それと同じで、相手ときちんとやりとりをするつもりで商売をしな
いといけません」
「これからは小売に徹するのではなく、自社製品を作って売りたい」と経営拡
大にも意欲的です。すでに山下さん名義で一冊、小冊子を出しています(『京
都の音楽家案内』)。
「自分で作って自分で売れば、すべての売上げが取り分になりますから。本に
限らず、雑貨の開発も考えています」
本屋としては、これからも地元のお客さんのニーズに応えていきたい、との
こと。
「町の空気を吸いながらこれまでやってこられましたから、これからも地域性
のある店作りを続けていきたいです」
本とお客さんに真摯に向かい合い、対話する姿勢の大切さを語ってくれた山
下さん。店先で行ったインタビューの合間にも、常連さんとおぼしきお客さん
が何人か、会釈をして通り過ぎていきました。
(SPBS/内山)
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3. 今週のQ&A -本の仕事に関する質問コーナー
皆様からの質問、ご相談に答えるコーナーです。書店、出版、その他、本周
りのどんなご相談でもお送り下さい。執筆陣が回答します。特定の執筆者への
ご質問・ご相談もOK。難しいご質問・お悩み相談も大歓迎です。
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◆◇◆ Q.1 ◇◆◇
雨の日などお客さんの入りが悪い時、突発的に行なったら成果があったとい
う販促活動やフェアはありますか。
■A■
新刊書店の場合、雨の日にセールをするわけにはいかないのが難しいですよ
ね。立地にもよると思いますが、雨宿りをするお客様は滞在時間が長くなるの
で、普段より業務に余裕があれば、そういうお客様に話しかけてみるのもあり
かもしれません。「雨ですね」みたいな漠然としたことを話すのではなく、具
体的にそのお客様が手にとっている本の関連書をご紹介するのが、お客様の心
に届きやすいです。
(内沼)
うーん。雨の日はあまりあせらない方がいいと思います。来る人は来ますし、
そういう人はたいてい買ってくれるので。
(江口)
SPBSは、どの駅からも10分以上歩くという場所柄、雨の日などはどうして
もお客さんが少なくなってしまいます。このような日は集客のために手を打つ
必要があると思いますが、雨の中わざわざ足を運んでいただけるほど、お客さ
んにとってメリットのある打ち出しはなかなかできていないのが現状です。雨
の日はポイントカードのポイントが2倍になるサービスもしていますが、目を
見張るほどの効果があるわけではありません。
(SPBS/三田)
◆◇◆ Q.2◇◆◇
過去、どれくらいの本を読んできましたか。膨大な数だと思いますが、内容
をどれくらい覚えていますか。みなさん、すっと内容をお話しになるので、気
になります。
■A■
ぼくは読者としてはいたって普通に本と接しています。あまり覚えようとは
していません。覚えていることはたいてい、人に一度話したことがあることで
すね。よく言われることですが、忘れたくないなら他人に話すのがいいですよ。
本の具体的な内容は忘れても、大切なものは残っていると思っています。
(内沼)
どれくらいの本を読んだかは、具体的にはわからないのですが、割とさっぱ
り内容は忘れてしまいます。表紙を見ると不思議と中身を思い出したりします。
(江口)
もともと本を日常的に読み始めたのは大学に入ってからなので、読書の絶対
量は一般的な書店員と比べて、かなり少ないのではないかと思います。また、
書店で働き始めてからは読書の仕方が変わり、通読する本の数はぐんと減って
しまいました。新刊書店の書店員が「通読したことのある本しかわからないし、
紹介できない」というのでは、多種多様なお客さんの要望に応えることはでき
ません。
いまは、その本の内容や魅力、価値観、世界観をきちんと把握し、お客さん
のタイプや要望に応じてすぐに取り出せるように体系立てて整理しておくこと
が、大事かなと思っています。
(SPBS/三田)
◆◇◆ Q.3◇◆◇
SPBSのように出版社と書店がひとつになっている形態は珍しいと思います
が、それぞれの仕事の本質的な違いはどこにあるでしょうか。たとえば出版社
や編集の人と接していて、こういう仕事はおもしろそうと思えることや、逆に
これは自分にはできなさそうだと思うことはありますか。
■A■
歴史的には、SPBSのように自分たちで作った本を自分たちで売る会社は珍
しくありませんでした。出版社に「○○書店」という名前が多いのはそのため
です。
実際にいまの出版社も、作者の書くものを売り物として形にしたり(編集)、
その本を売り込んだり(書店営業)するわけですから、本質的にはそれほど大
きな違いはなく、リニアに続いているものだと思います。
古いシステムのまま本を作る会社と売る会社を分業させていることによって
不自由な部分がでてきたため、逆にぼくのような「ブック・コーディネーター」
という仕事が成立しているともいえます。
(内沼)
書店も出版社も作業の本質には大きな違いはないと思います。
ただ、本の「売り方」は違うのではないかと思います。
書店の場合、SPBSに来るようなお客さんをターゲットに、商品をセレクト
したりフェアを組んだりせざるを得ませんが、出版社の場合、書店を選び、そ
こで売れそうな本(コンテンツ)を作ることも可能です。販路がたくさんある
ので、想定読者の幅を広くとらえられるところは面白そうだなと思います。
あとは「完成」のあるなしでしょうか。出版は本を完成させ、世に送り出さ
なくてはいけませんが、書店は刻一刻と変わるお客さんのニーズや、日々出版
される新しい書籍によって形を変え続けます。これはお店の面白いところかな
と思っています。
(SPBS/三田)
☆☆質問大募集中☆☆
「今週のQ&A」で採り上げる質問を募集しております。
・ご質問は、booktomorrow@gmail.comにお送りください。
・400文字以内で簡潔にお願いします。
・一号につき、お一人様一問に絞ってください。
・お送りいただいた質問はブログ、弊社ウェブサイトに掲載される可能性がご
ざいます。
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4. 編集部の選ぶ、本と書店と出版のニュース一覧
【出版もろもろ】
■星海社新書創刊・編集長インタビュー
http://bit.ly/mWtlG3
■読みたい本の1位、「心が落ち着く本」
http://bit.ly/r9Gvos
■電子書籍になった“謎” 死海文書
http://bit.ly/oeCgxZ
■ミロブックサービス、破産手続き開始決定
http://bit.ly/ne3nKS
■スマートフォン、最短20分で修理 丸善やジュンク堂
http://s.nikkei.com/qVHTP4
■突如モテまくる草食系 「モテキ」原作者にきく
http://bit.ly/oRvKpU
■「やっぱり美しい詩を書くことしかない」谷川俊太郎さん
http://bit.ly/q0EuPf
【新刊】
■小学生にもロジカルシンキングを、ロジムが新刊
http://bit.ly/nAHlQL
■ワンピース新刊64巻で初版記録更新するか?
「ONE PIECE」 第64巻が11月4日に発売!
http://bit.ly/o5gHLF
■『宮台教授の就活原論』太田出版
http://bit.ly/nbj0JX
■『ガール・ジン 「フェミニズムする」少女たちの参加型メディア』太田出版
http://bit.ly/p9VhZ6
■雑誌編集者装い490万円の腕時計詐取
http://bit.ly/n5gLqD
【雑誌】
■雑誌大賞第二回 グランプリはBRUTUS糸井重里特集、新人賞にワイアード
http://bit.ly/psE4Zz
■千趣会グループ、講談社とショッピングサイト「お買い物with」開設
http://bit.ly/q8XP6u
■「JELLY」のお姉さん雑誌創刊 豪華モデル陣を発表
http://mdpr.jp/021152873
■雑誌モノクル世界初のカフェ 有楽町阪急メンズ館に出店
http://bit.ly/qeb69Q
■「旅」1000号 名随筆選を収録
http://bit.ly/mS7hQ2
【電子書籍】
■電子書籍の世界規格上陸へ
http://bit.ly/nbhCG4
■三省堂、印刷本と電子書籍を同時発行する自費出版サービス
「自分の本プログラム」
http://nifty.jp/qsLQUi
■町の書店で電子書籍を--日書連とウェイズジャパンが今秋サービス開始
http://bit.ly/qbdIUw
【フェア】
■洋書えほんハロウィンフェア(紀伊國屋書店)
http://bit.ly/nZjb1K
■平和の棚から「つながり」を考える(ジュンク堂書店大阪本店)
http://bit.ly/oUZm89
■共生をめざして(丸善丸ノ内本店)
http://bit.ly/nVHaX2
■「LIFE / WORK」生きること働くことを考えるブックフェア
(青山ブックセンター本店)
http://bit.ly/pEHM2q
■『最終講義』刊行記念 内田樹先生セレクト
『最終講義』を読んだ若い読者のための60冊
(ブックファースト新宿店)
http://bit.ly/EVDtV
■秋、ファッションについてまじめに考える。
(ブックファースト渋谷文化村通り店)
http://bit.ly/bOFv4d
■オープン1周年記念 スタッフ オススメ コミック
~これが売りたくて書店員になりました~
(ブックファーストアトレ吉祥寺東館店)
http://bit.ly/qYwoBq
■女子力向上委員会(ブックファーストルミネ北千住店)
http://bit.ly/nD34zJ
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☆☆「まだ本になっていない企画」を大募集!☆☆
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だ本になっていない本の企画を大募集致します。
企画の投稿については、件名を「企画投稿」としていただき、
1.「企画タイトル」
2.「企画概要」
以上2点を明記の上、質問受付のアドレスまでご応募下さい。
みなさま渾身の企画案を楽しみにしております!
※ みなさまからお預かりした企画に全て答えられるわけではありません。
※ 採用企画が無い場合もございます。予めご了承ください。
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予めご了承ください。
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■ 発行元:SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS,LLC
■ Web:http://shibuyabooks.net
■ Twitter:http://twitter.com/spbs_tokyo
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