川上滋人
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川上滋人の全日本ロードレースメルマガ

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1980年代半ばより取材開始。
現在も全日本ロードレース選手権シリーズの現場で
取材を続けるジャーナリスト川上滋人。
今はなきサイクルサウンズ誌元編集長である氏の
視点からロードレースの奥深い魅力を、
最先端の情報の中から伝えます。

著者プロフィール

川上滋人

1980年代中盤からロードレース取材開始。ロードレース専門誌編集長を経て、現在はフリージャーナリストとして専門誌、web、関連メーカーのwebでのレポートなどで活動中。ライダーやメカニックインタビュー、独自の視点からのレースレポート、マシン分析などに定評がある。1990年代中ごろから、国内で開催されるロードレースの決勝後に行われるメディア向け共同記者会見の代表質問者として現在まで活動中。同時並行してポケバイスクールを2002年から主宰。のべ1000人を超える子供たちにバイクの楽しさを伝えてきている。また、小学生、および中学生世代のサッカーコーチとしても活動中。それらの経験から、ロードレース界で若手育成を行うチームのサポートを行い、アスリートに求められる高いレベルの心・技・体の『心』の部分のライダーへのケアを行い、ヨーロッパでも活躍する選手を送り出している。

かねてより、独自のメディアを持ちたいと自分のwebを持ったりとさまざまなトライをしてきましたが、仕事になりにくく、継続することができませんでした。あるきっかけでこうした場を持つことが可能であることを知り、悩むくらいなら見切り発車でいいからスタートさせろ! との信念によって始めることにしました。専門誌の編集長時代でも、広告主への配慮やさまざまな人間が発信することが雑誌であるとの認識から、100%自分の作りたい本にすることはできませんでした。ですがこれは川上滋人発信のメルマガですので、コアな熱いレースファンに伝えたい私の声をリアルタイムに書いていきたいと考えています。また私・川上一人だけでなく、信頼するチーム関係者にも情報発信者として登場してもらう予定です。メインの情報は全日本ロードレースですが、タイミングによっては鈴鹿8耐、MotoGP情報も伝えていきたいと考えています。

サンプル号
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        全日本ロードレースメルマガ  Vol.000 

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1980年代半ばからサーキットへ取材のために訪れるようになりましたのでもう
25年ほど、この仕事をしていることになります。

国内のレースの世界も1990年ころをピークに、毎年厳しい状況になっています。
必然的に我々メディアの人間の仕事も減り、取材のためサーキットを訪れる仲
間の数も減ってきました。

「やーめた」そう言えば済んでしまうような環境の中、それでもサーキットへ
通うのはなぜなのか。

理由は人それぞれでしょうが、わたしの場合はひとえに、そこが自分の原点だ
からです。
仕事のやりかた、人との接し方、話の聞き方、物事の考え方、人としての生き
方、そのすべてをサーキットで学んできました。

観客動員、参加者数と厳しい状況では、それを報道するメディアの数も必然的
に限られます。
ではその中で行なわれているレースも魅力のないものなのかというと決してそ
んなことはなく、さまざまな魅力が詰まっています。

今日ここまで、わたしは何がしたかったのかという話ですが、いちばん伝えた
いのは、レースの世界を通して見えてくる『人としてどう生きるべきか』とい
う生き方です。

それを象徴するエピソードがありますので、それを紹介したいと思います。

もう10年以上前の話ですのではっきりとした日時は不明ですが、恐らく1995年
シーズンころの全日本の鈴鹿でした。

当時HRCの副社長を務め、全体的なマシン開発を見ていた吉村平次郎さんをピッ
トロードでつかまえることが出来たので、NSR500の速さの秘密についての質問
をしたのです。

レース界では「鬼平」と呼ばれ恐れられる方ですが、なぜかわたしはいろんな
話を聞かせていただく機会がありました。
何度もピットロードで、こちらが心配になるくらい長くお話を聞かせていただ
くことがありました。

その日も同じように、質問をぶつけたのです。
NSR500は94年に全14戦中9勝という圧倒的速さを見せてタイトルを獲得。
この95シーズンもずば抜けた速さを見せ付けていました。

「何だと思う?」
吉村さんはニヤッと笑ってわたしを見ると逆に問いかけきます。
「なんですか?」
わたしのその言葉を受けて吉村さんは一言
「徹底的に『質』を追求したんだよ」
この言葉には相当な衝撃を受けました。

一言で『質』といってしまえば終わってしまうのですが、この言葉には実に奥
深い意味があります。

そして勝った負けたの勝負をしているレーシングマシンの話をするのに、エン
ジンのここがどうとかサスペンションがどうとかという技術の話をするのでは
なく、マシン全体のコンセプト、しかも一言ですべてが理解できるほど明確に
説明するこの吉村さんの言葉は、文字通り衝撃でした。

吉村さんによれば、70年代から80年代にかけ、GP500の世界はパワーという絶対
値を求める時代だった。
多気筒化し、高回転までエンジンを回してパワーを搾り出せるだけ出す絶対値
の世界。

それが80年代後半になり、エンジン特性、車体特性といった『特性』を良いも
のにしようとする時代になった。
さらに90年代に入り、より速く走るためにはレーシングマシンを扱う人間の、
その感覚にフィットすることが重要になった。
そこで開発のテーマが『特性』から『質』になり、その結果として出来上がっ
たNSR500がチャンピオンマシンになったのだ、というわけです。

ライダーが加速したいときにアクセルを開ける。
ライダーが要求した分の加速をエンジンがしてくれ、タイヤもそれに応え、ス
ピードを上げていく。
スピードを落としたいときにブレーキを掛けるわけですが、ブレーキレバーに
手を伸ばしたとき、
違和感なく握りこめる位置に存在し、握りこむ力の入力に応じた減速がされる。
言われれば当たり前のことですが『より速く』とスピードばかりにこだわって
しまうと、それを扱うのが人間であることを横に置き、機械的に優れている絶
対的数値を大きくすることに開発の主眼を置きがちです。

その結果、ライダーが扱いきれないジャジャ馬になってしまう。
マシンを作るほうは、機械的に優れているんだからライダーが乗りこなす努力
をするのが当然と主張してしまう。
それでは、限界で決められた距離を走り続けることは不可能です。

そしてこの『質を追求する』ということは、あらゆることに当てはまります。
この吉村さんの言葉を聞いてから、わたし自身の仕事に対する考えも変化しま
した。

わたしはもの書きが天職と思っていますし、実際の仕事も原稿を書くことがそ
のほとんどです。
書くからには読む人に喜んでもらえるものを意識しますが、そのために明確に
『質』を意識するようになりました。

わたしがこのメルマガで読者の皆さんにいちばん伝えたいことは、こうしたこ
となのです。
目の前で展開される勝った負けたの勝負の裏側に潜む、さまざまな努力、チャ
レンジ。
その理由、実際の行動を通し、レースの魅力はもちろんのこと、人としての質
を高められるヒントを見つけてもらえればと考えます。

    *         *

メルマガ第1号のメイン記事は、昨シーズン終了以降、わたしが書きたいテー
マの一つだった株式会社7C代表・坂井信人さんのインタビューです。
タイトルは「ロードレース界の若手育成のあるべき姿とは」。

昨シーズン、J-GP3クラスで目覚しい飛躍を遂げた一人と言えば、7C所属の
渡辺陽向選手であるはずです。
彼は坂井さんがミニバイク時代から育てたライダーで、まさに若手育成によっ
て成長を遂げた典型的一人と言えます。
全日本でいくつかのチームが若手育成を行っていますが実際問題、なかなか飛
躍できていない現状があります。
その理由はどのあたりにあるのか、坂井さんのインタビューを通じて考えてみ
たいと思います。

また、3月14日から16日にツインリンクもてぎで、全日本開幕戦に向けた事前テ
ストが行われました。
その中で、今シーズンの大きな話題の一つである完全4サイクル化されたJ-GP3
クラスの動向、注目すべきNSF250Rを取材しましたので、そちらもご紹介します。

もちろんこのメルマガは、わたし川上滋人だけでなく、たくさんのレース関係
者に登場いただこうと思っています。
冒頭でご紹介した吉村平次郎さんは現在、埼玉県の関東工業自動車大学校で特
別講師として定期的に講義をされており、わたしも不定期に受講生として講義
を聞かせていただいています。
吉村さんもいろんな形で登場いただこうと思っていますしまた、さまざまな形
でともに行動することの多いノビーこと上田昇さんも登場いただけると既に約
束いただいています。

ご期待ください。

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