BOMB書店☆静かなる読書

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詩を物語化したような、ミステリアスで、ファンタジックな小説です。 「BOMB書店」という一風変わった本屋から、毎週、日曜日に、不思議な本が届くようなイメージで配信いたします。 第二回目は、8月25日から配信開始です♪ タイトル 「オレンジとアップルと9cm王国」☆ 第一回目の「HOUSE OF DRAGON」の前に作られた物語です。 オレンジとアップルという姿や思考が似ている二人が、 不思議な人物や動物たち、精霊、妖精たちと、関わりながら、 消えてしまったネコのキャロルを捜す旅のお話です。 全四部からなり、一章ごとが短編小説のような味わい。「静かなる読書」にぴったりです☆

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メルマガ名
BOMB書店☆静かなる読書
発行周期
週刊
最終発行日
2017年10月15日
 
発行部数
16部
メルマガID
0001600010
形式
PC・携帯向け/テキスト形式
カテゴリ
アート・文芸 > 文芸 > 小説

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            - 市川裕子劇場 - 
No.236
                                                
☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆
市川裕子の詩や物語を紹介する「BOMB書店☆静かなる読書」です。
■発行者プロフィール ⇒ http://ichikawayuko.com/


こんにちは☆ 発行者の市川裕子です。

毎週日曜日に、市川裕子の描く、

様々な作品をお届けするメルマガです☆

私は、詩を中心とした創作活動をしていますので、

小説は、「詩的なものを物語化している」と思っていただけたら、

分かりやすいかと思います。

現在は、「オレンジとアップルと9cm王国」をお届けしています☆

オレンジとアップルという二人が、

屋敷を取り囲む塀を作り、部屋の壁に絵を描いたことから、

白いネコのキャロルが行方不明になるという事件が起こります。

そして、何かの異変により太陽が出なくなり、

暗闇の中をいろんな人物たちが彷徨います。

支配していた者たちが囚われ、

囚われていた者たちが逃げ出すなど、

それぞれが、それぞれの目的で動き回り、

そして、いろんな出会いを経験していきます。

さて、太陽は戻るのか?

オレンジとアップルは、キャロルを捜し出すことができるのか?

どうぞ、お楽しみくださいませ☆


☆前回のラストシーン☆

黒い手の巨人ダルエスは、スライゴとベッティーダ、
それから、バズの様子をずっと見ていた。
壁に磔にされながら。
ダルエスの頭の中で、
「ガラスの城」「ガラス鳥」「三羽の緑の鳥たち」「姫たち」
「影たち」「アップル」「泥人間」
の縮図が、ぐるぐると回転している。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【★】「オレンジとアップルと9cm王国」  第四部  
☆ 第五十二章  予言者ダルエス、黒いカードをシャッフルする ☆ 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

バズは、地面に落とされたままの
金属の輪を顎でしゃくり、スライゴを見た。

その動きで、バズの首に下げている茶色い鞄が揺れる。

だが、スライゴは、
バズを見返したものの、動こうとしない。

ベッティーダが、その様子を見て、
金属の輪に手をかけようとした時であった。

「スライゴ」
とバズが語気荒く呼ぶ。

スライゴは、返事もせず、頷きもしなかったが、
その金属の輪を両手で持つ。

壁を背に、磔のように、
両手両足を金属の輪と鎖で繋がれているダルエスは、
三人の巨人たちの様子を見ている。

暗闇に、緊張感が増す。

バズは、もう一度、
「スライゴ」と言うと、
スライゴは、両手に金属の輪を持ったまま、
ダルエスの方へ向かう。

続けて、
「ベッティーダ」
とバズが声をかけると、
ベッティーダは、少し慌てたように、
スライゴの後を追い、ダルエスに近付く。

ダルエスは、自分に向かってくる
スライゴとベッティーダを見下ろす。

二人とも巨人であるが、
自分の方が遥かに大きいことを不思議に感じ、
そして、不快に感じる。

だが、ダルエスは、黙ったまま、彼らを見ていた。

見守っていたという方が正しいかもしれない。

ダルエスは、彼ら巨人たちが何をするのか、
何をしたいのかを見守っているのだという気持ちになっていた。

ダルエスは、一瞬、天を仰ぐ。

そして、ずっと天井から断続的に聞こえてくる
「スン…スン…スン…」
という小さな音に耳を澄ます。

「何かあるのか?」
とバズがダルエスに聞く。

ダルエスは、返事をしない。

さっきから聞こえる、この小さな音が、
バズには聞こえないのだ。

それとも、この自分の立っている位置でしか
聞こえないのだろうかと
ダルエスは考える。

では、自分に近付いてくる
スライゴとベッティーダには聞こえるのだろうかと
ダルエスが二人を見た時である。

スライゴが、
両手に持っている金属の輪を
ダルエスの腰にグイッと押し込むように嵌めたのである。

ダルエスは、一瞬、体を硬直させたが
呻くことはしなかった。

ダルエスは、バズを見る。

少し遠巻きにしながら、
真正面から自分を眺めているバズが、
ニヤニヤと笑っている。

ダルエスは、表情を変えずにバズの目を見据える。

こいつには何を言っても無駄だと思いながらも、
反抗も反論もできない自分に嫌気が差す。

だが、今は、バズを見守るしかないのだ、
とダルエスは思い直した。

その間に、スライゴは、
ダルエスの腰にしっかりと金属の輪を嵌め、
それから、ベッティーダの方に右手を差し出す。

ベッティーダは、ダルエスの左側へ回り込み、
ダルエスの左手首に掛かっている輪を外し、
その輪をスライゴに渡す。

スライゴは、その輪を受け取り、
ダルエスの腰に嵌めた金属の輪に引っ掛ける。

次に、スライゴが左手を出すと、
ベッティーダは、ダルエスの右側に回り込み、
ダルエスの右手首に掛かっている輪を外し、
同じように、その輪をスライゴに渡す。

スライゴは、やはり、同じように、
その輪を受け取り、
ダルエスの腰に嵌めた金属の輪に引っ掛けた。

なるほど…
とダルエスは、頭の中で頷く。

自分を真正面から見ているバズの顔に、
満足げに微笑む下卑た表情が浮かんでいる。

ダルエスは、久しぶりに自由になった両手を振る。

今、この巨人たちには、
自分の両手が必要なのだと、
ダルエスは、頭の中で頷く。

カードをシャッフルする、
この両手が、と。

だが、腰には、
がっちりと重たい金属の輪が嵌められ、
それが、壁と鎖で繋がっているのだと思うと、
ダルエスは、嘆息を漏らさずにはいられない気持ちになった。

だが、敢えて、何も感じていない、
むしろ楽しんでいるかのような表情で、バズを見る。

バズは、そんなダルエスの気持ちが
分かっているかのように頷きながら、
薄笑いを浮かべている。

スライゴとベッティーダは、
役目を果たし、バズの方を振り向くと、
バズは、顎をしゃくり、合図する。

ベッティーダは頷き、ダルエスの右側に立ち、
スライゴは、無言のまま、ダルエスの左側に立った。

その様子を確認し、
バズは、ダルエスを見据えたまま、
背後の暗闇に向かって大声を出す。

「ティオ!」
 
暗闇から、ひどく大きな黒い箱が、
ズズズッと引き摺るような音を立てて現れる。

暗闇に黒い箱とは、悪趣味だと、
ダルエスは思いながら、
その黒い箱を眺める。

黒い箱は、誰かに押されながら、
ズズズッ、ズズズッとダルエスに近付いてくる。

きっと、その黒い箱を押しているのが、
管理人ティオなのだろう。

黒い箱がやっと、ダルエスの目の前まで運ばれ、
その動きが止まると、
その陰から、ティオが顔を出した。

生気のない顔である。

もともと顔色がいい男ではなかったが、
さっきまでは、小狡さ丸出しの、
隙あらば何かしてやろうとする
嫌らしい光を放っていたのである。

だが、今は、それがない。

むしろ、どうでもいい投げやりな生き方を選んだ
覚悟のようなものさえ見えるような
生気のない顔であったのだ。

「だが、ティオは、緑に光る指を持っている」
とダルエスは思い出す。

そして、同時に、
バズの首に下げた茶色い鞄をティオに奪えと言った
自分の言葉を思い出したが、
今のティオには、覚えていないだろうという考えに至った。

それほど、ティオは、無気力な表情をしていた。

あまりにも、ダルエスが、ティオの顔を見ていたためか、
ティオが、それに気付き、ダルエスを見上げた。

ティオは、両手を手錠に掛けられていて、
両足も、それぞれ重りの付いた鎖を引き摺っている。

ダルエスは、小さなティオを見下ろし、
少し哀れむような表情をしてしまった。

すると、ティオは、
その表情を見逃さないというふうに目の奥で捉えた。

ダルエスも、そのティオの様子を見逃さなかった。

その時である。

バズが、ダルエスに近寄りながら、
ティオを蹴飛ばした。

ティオは、犬のように転がり、蹲る。

だが、声は出さなかった。

ダルエスは、思わず、顔をしかめる。

その表情を見逃さず、
バズは、ニヤニヤと笑いながら、
手に持っている黒いカードをダルエスの鼻先につけて見せ、
そして、ティオが運んできた黒い箱の上に乗せる。

黒い箱がテーブルというわけか、
とダルエスは思う。

ちょうど自分の腰のあたりの高さの黒い箱を
ダルエスは見下ろす。

暗闇に、黒い箱に、黒いカードが、
何故、自分の目にきちんと輪郭を持って見えるのか、
ダルエスは、不思議だった。

自分の目が暗闇に慣れすぎて、
全てが、明るいかのように感じてしまうくらいだった。

巨人たちの姿や動きや目の色、感情の揺れまで見える。

「いや、勘違いかもしれない。
彼らの意識までは分からないのだから」
とダルエスは思い直す。

バズは、そんなダルエスの心の動きを
見通しているかのように、口を開いた。

「さあ。予言者ダルエスよ。最初のカードをめくれ」
 
ダルエスは、バズを見据え、無言で、黒いカードをシャッフルする。





To be continued. 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【★】編集後記
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「市川裕子の聖なる創作空間」

一週間の間に、
パリのギャラリーでの展示があり、
終了しました。

私の代表作
海賊本「難破船」が
展示されたのですが、
私は、行かなかったため、
どのようだったのか
分からないのですが、、、笑。

でも、
写真などでの報告はあるはずなので、
それが届き次第、
お伝えしたいと思います。

海賊本「難破船」とは何?
と、思いましたら、
HPがありますので、
どうぞご覧くださいませ〜

http://01yuko.wixsite.com/yukobooks

さて、
音楽紹介ですが、
前回、ブログの方で、
音楽の話から
映画の話に脱線しまして、
その続きと言っては何ですが、
映画音楽にしたいと思います。

ロードムービーが好き
と書いたので、
そのロードムービーで。

「ストレンジャー・ザン・パラダイス 」

「ダウン・バイ・ロー 」
ね。

どちらも、
ジム・ジャームッシュ監督。

映像も音楽も、超クール!

当時、
「ぴあ」で紹介された
「ストレンジャー・ザン・パラダイス 」 の小さな写真に魅了されて、
映画館へ行ったの。
もちろん、一人で。

ノックアウトだったー

その時、
私は劇団に入っていたんだけど、
映画だーっ!
って思ってね、、、

おっと、
続きは、ブログの方で、
お話ししますね〜

「流星ラビットパンチ」のブログへ
どうぞ〜

http://ameblo.jp/rabittpunch/



それでは、また次回!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


「オレンジとアップルと9cm王国」は、
2013年8月25日から第一部開始、
2014年7月20日〜2015年7月19日までが第二部。
2015年7月26日〜2016年10月16日までが第三部。
そして、2016年10月23日から第四部を開始しています。

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└→ http://www.formzu.net/fgen.ex?ID=P6195468
■市川裕子ホームページ
└→ http://ichikawayuko.com/
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