BOMB書店☆静かなる読書

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詩を物語化したような、ミステリアスで、ファンタジックな小説です。 「BOMB書店」という一風変わった本屋から、毎週、日曜日に、不思議な本が届くようなイメージで配信いたします。 第二回目は、8月25日から配信開始です♪ タイトル 「オレンジとアップルと9cm王国」☆ 第一回目の「HOUSE OF DRAGON」の前に作られた物語です。 オレンジとアップルという姿や思考が似ている二人が、 不思議な人物や動物たち、精霊、妖精たちと、関わりながら、 消えてしまったネコのキャロルを捜す旅のお話です。 全四部からなり、一章ごとが短編小説のような味わい。「静かなる読書」にぴったりです☆

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メルマガ名
BOMB書店☆静かなる読書
発行周期
週刊
最終発行日
2018年02月25日
 
発行部数
14部
メルマガID
0001600010
形式
PC・携帯向け/テキスト形式
カテゴリ
アート・文芸 > 文芸 > 小説

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            - 市川裕子劇場 - 
No.255
                                               
☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆
市川裕子の詩や物語を紹介する「BOMB書店☆静かなる読書」です。
■発行者プロフィール ⇒ http://ichikawayuko.com/


こんにちは☆ 発行者の市川裕子です。

毎週日曜日に、市川裕子の描く、

様々な作品をお届けするメルマガです☆

私は、詩を中心とした創作活動をしていますので、

小説は、「詩的なものを物語化している」と思っていただけたら、

分かりやすいかと思います。

現在は、「オレンジとアップルと9cm王国」をお届けしています☆

オレンジとアップルという二人が、

屋敷を取り囲む塀を作り、部屋の壁に絵を描いたことから、

白いネコのキャロルが行方不明になるという事件が起こります。

そして、何かの異変により太陽が出なくなり、

暗闇の中をいろんな人物たちが彷徨います。

支配していた者たちが囚われ、

囚われていた者たちが逃げ出すなど、

それぞれが、それぞれの目的で動き回り、

そして、いろんな出会いを経験していきます。

さて、太陽は戻るのか?

オレンジとアップルは、キャロルを捜し出すことができるのか?

どうぞ、お楽しみくださいませ☆


☆前回のラストシーン☆

キャロルの背後に、
「ハァハァ」と息を荒げた声が聞こえる。
キャロルは、振り向きもせずに、声をかける。
「ねえ。ルーボン。
この手錠と鍵は、僕が捨てた時と、
今、僕が拾う時では、様子が違うと思うかい?」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【★】「オレンジとアップルと9cm王国」  第四部  
☆ 第七十一章 手錠と鍵を前にして考えるキャロルとルーボン ☆ 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

かつての城の主ルーボンが、
白いネコのキャロルに近付き、
そして、地面に落ちている手錠と鍵を見下ろす。

真実の輪と真実の鍵と称される二つのものを。

「違うと思います。あなたが仰るなら」
 
キャロルが振り向く。

ルーボンを見る。

体を伸び縮みさせ、荒い息を吐いているルーボンを。

「君も変わった気がする」
とキャロルは呟くように言う。

「…そうかもしれません」
とルーボンは答える。

「自分でもそう思うの?」
とキャロルは聞く。

「何となくですが。
それに…キャロル様も変わったように思えます」
とルーボンが答える。

「なるほど…僕たちは、一回りして、変わったんだね」
とキャロルが他人事のように言いながら頷き、
手錠と鍵を両手で拾う。

「でも、相変わらず、この二つの使い道は分からないや」
 
キャロルが、手錠と鍵をルーボンに見せる。

「鍵は、私が閉じ込められていた鳥籠の扉を開けてくれました」
とルーボンは、鍵を見ながら答える。

「そうだね。僕の鳥籠の扉は開けてくれなかったけど…」
とキャロルは答え、そして、一瞬、考え込む。

鳥籠の扉に、この鍵を差し込んだかどうかを。

そして、自分の鳥籠の扉は、
キャラメルとチロルが開けてくれたことを思い出す。

彼女たちは、この鍵で、扉を開けたのだろうか?

いや、違う。

確か、彼女たちは…金貨と言っていた。

魔法の金貨だとか、叫んでいた…

そうだ。

彼女たちは、金貨で鳥籠の扉を開けたと言っていたんだ。

じゃあ、この鍵は? 

何の役にも立たなかったのだろうか? 

キャロルの頭がズキズキと疼く。

キャロルは、過去の記憶を取り戻せるような気がしたが、
その気配は、一瞬で消える。

ルーボンが、何か考えているキャロルの顔を覗き込みながら、
「私たちは、鳥籠に入ったことがありました。なぜ、鳥籠なんでしょう?」
と聞く。

「分からない。記憶がないからね。
でも、それなりに理由はあるんだろうね」
とキャロルは答える。

「閉じ込めるには、鳥籠が便利なんでしょうか?」

「便利? そうなのかな…
この世の中で、鳥籠に入っている者は、どのくらいいるのだろうね?」

「…少なくとも、鳥たちは、鳥籠に入っているでしょう。
それから、影をなくした者。
影をなくした者は、鳥籠に入れやすいです」

「それは、経験上の話?」

「私の場合は、姫たちを鳥籠に入れてから、
十五羽のガラス鳥たちに影を抜き取らせましたが…」

「鳥籠の中には、抜け殻だけが入っているってこと?」

「魂そのものが入っているってことです」

「そうかな?」

「え?」

「魂を閉じ込めることなんてできるのかな、って思ったんだよ。
魂とか、精神とか、そういうものは、
鳥籠に閉じ込めることはできないんじゃないの?」
と、キャロルは言いながら、ルーボンの目をじっと見る。

ルーボンの目が、虚ろに宙をさまよう。

そして、頷きながら答えた。

「そうかもしれません。
十五人の姫たちの精神は、
鳥籠に閉じ込めることはできなかったと思います」

「十五人の姫たちは、どうしているのかな?」

「姫たちを閉じ込めた鳥籠は、
十五羽のガラス鳥たちに、妙に先の尖ったポールへ運ばせました。
ポールの地下で眠っているはずです」
とルーボンは目を瞑ったり開いたりしながら答える。

「今頃は、もう、その鳥籠の中は、もぬけの殻だろうね」
とキャロルが言い、
ルーボンは、驚いて、キャロルの目を見る。

「今頃は、抜け出しているってことだよ」
とキャロルは答える。

「どうやって?」
とルーボンは聞く。

「影を見付けたんじゃないかな。
影を見付ければ、鳥籠になんて、囚われてはいられないんでしょ」
とキャロルは答える。

「…だったら、よいのですが…」
とルーボンは、小さな消え入りそうな声を出す。

「あなたは、影が欲しいんだよね?」
とキャロルは聞く。

「え?」
とルーボンが怯えたように聞き返す。

「あなたは、影が欲しい。
そのためには、何でもする。そうだね?」
とキャロルは聞く。

ルーボンは、答えられずに、首をただただ振り続ける。

「影を見付けてどうしたいの?」
とキャロルは聞く。

だが、ルーボンは、首を振り続けるだけで答えない。

「影を見付けたところで、何も変わることはないよ。
君は、すでに、この鍵のおかげで、鳥籠から出られたのだし」
とキャロルは言う。

だが、ルーボンは答えない。

「僕にだって、影がないよ。たぶん。
でも、影があっても影がなくても、僕は変わらない」
とキャロルは言う。

「不安ではないのですが?」
とルーボンが、恐る恐る聞く。

「不安? 影を取り戻そうなんて考える方が、無駄だし、不安だよ。
一度離れてしまった影を見付けようなんて、無理に決まってるし。
見付からなかったらどうしようと考えるだけでも不安に陥ってしまう。
大体、影が離れてしまったのには、それなりの理由があったのだろうしね。
それに抗うのは無理というものだよ。
それに、僕は、影があってもなくても、僕なんだし。
記憶があってもなくても僕だっていうのと同じだよ。
それに、もし、仮に、
あの影の男ジャードが、僕の影だとしたら、ゾッとするし。
影が僕を支配したら、いやだし。
事実、影たちは、影の国を作ろうとしているし。
影は、影としての存在を忘れたために、
この世の中がおかしくなっているし」
とキャロルは言う。

「世の中がおかしくなっているのは、影のせいですか?」
とルーボンが聞く。

「影のせいでもある。
でも、それは、結果的に、ってことだと思う。
本当は、みんな、それぞれのせいだ。
でも、それぞれのせいであって、それぞれのせいではない、ってこともある。
そこがやっかいだね。
でも、少なくとも、僕が思うには、
それぞれには、それぞれの役目があって、
それぞれの役目の中で、真っ当な考えと行動を起こすのが、本来の姿だってことかな。
誰でも、自分が頂点に立ちたいのは分かるけど、
頂点に立つために、支配しようとする考えは、違うと思う。
もし、頂点に立ちたいのなら、
それは、全ての生きている者たちが最高の状態になるために、
自らが犠牲になるかもしれないっていう覚悟が必要だよ。
自分ではなく、全ての生きている者たちの幸福の上に立つっていう覚悟だよ。
そんなことを考えている誰かなんて、僕は、知らないけどね。
普通、自分のことしか考えないから。
自分だけが頂点に立つなんて、ありえない。
そんなこと、例えできたとしても、一瞬だよ。
一瞬で壊れる。
次の頂点に立ちたい奴に潰されちゃうさ。
だとしたら、他者を支配するなんて考えないで、
自分のやれることを真っ当に行動している者の方が優っているさ。
どうせ、自分のことしか考えられないなら、
他者を支配しようとはせずに、
他者に迷惑をかけずに、
他者に依存せずに、
自分のやりたいように生きる方がいいよ。
我儘で自分勝手に見えるかもしれないけれど、
その方が、うまく、世界は回る。
みんな、自分の幸せを考える方が、素直になれるし、考えやすい。
僕はね、そう思うよ。
それぞれが、それぞれを支配しようとするから、
狂ってきちゃうんだよ。
いろんな、つまらない策略を考えて、混乱させて、
自然な動きを不自然なまどろっこしいものにして、
結局は、生きている全員が、不安に陥っちゃうんだ。
何も信じられなくて、自分も信じられなくなって…
何も信じられないから、
こんなふうに、手錠とか、鍵を使って、束縛したり、
閉じ込めたりしちゃうんだ。
こんなもの、ダメなんだ。
こんなものがあるから、ダメなんだ。
こんなもの、本来なら、いらないものなんだ」
 
キャロルは、両手に持っている手錠と鍵をもう一度、
投げ落とそうとした。

だが、ルーボンが、その手をそっと、押さえる。

「ルーボン?」
とキャロルは、ルーボンの目を見る。

ルーボンは、静かに首を振る。

「その手錠と鍵は、真実の輪と真実の鍵です。
あなたが、その二つを使って、解き放つのです。
その鍵で、多くの鳥籠の扉を開け、
そして、その輪で…」

「この輪で?」
とキャロルが聞き返す。

その時であった。

暗闇から、
「そこにいるのは、誰だ?」
という野太い声が聞こえた。








To be continued. 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【★】編集後記
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「市川裕子の聖なる創作空間」

もう、2月も終わりですね。

日にちが少ない、ということもありますが、
何だか、あっという間。

でも、まだ、寒いので、
春は、まだなんだな〜と思い、
一体、時が経つのが早いのか遅いのか
分からなくなる感覚です。

今、春からの自分の活動を考えて、
いろいろ試行錯誤していますが、
結局は、
作品を制作するということに行き着いてしまいまして、、、

今、その作品制作に向けて準備中ですが、
それが、できたら、次の行動を、
と考えています。

ということで〜
今回の音楽紹介は〜
新年早々、
「暗黒音楽・厳選10曲」と題して、
それにまつわる音楽を
一つ一つピックアップしていましたが、、、
一つだけ、まだ、残っている音楽がありました。

それは〜
「YOUR SONG」SABBRABELLS
です!

この曲は、
私が、展示に向けて、
詩集を制作していた時に、
突然、私の耳に飛び込んできた曲です。

これは、すごい名曲です!
ほんと!

もう、すでに解散してしまったバンドなんですが、、、

実は、
それについても、すごいニュースがありまして、
それも、一緒に、
ブログで紹介しますので、
ぜひ、見てくださいね〜〜♪

「流星ラビットパンチ」のブログです〜〜

http://ameblo.jp/rabittpunch/




それでは、また次回!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました♪


「オレンジとアップルと9cm王国」は、
2013年8月25日から第一部開始、
2014年7月20日〜2015年7月19日までが第二部。
2015年7月26日〜2016年10月16日までが第三部。
そして、2016年10月23日から第四部を開始しています。

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■市川裕子ホームページ
└→ http://ichikawayuko.com/
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