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┏┏┏ 小笠原昭治の マーケティング&ストローク
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┏┏ 【 マーケティング編 】
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┏ No.554 時勢を読むマーケティング リサーチ[後編]
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発行総数 2783部
まぐまぐ 2326部 https://www.mag2.com/m/0000111010.html
Melma! 0457部 http://melma.com/backnumber_96400/
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【CONTENTS】DATE:2019.1.28(月)
1 CONTENTS & introduction
2 【本編】No.554時勢を読むマーケティング リサーチ[後編]
3 マーケティング&ストローク/付記
4 マーケティング&ストローク/提携誌
5 メールマガジン相互紹介
6 メルマガ『マーケティング&ストローク』関連サイト
7 メッセージ紹介 or クッキングマーケティング or ストローク編
8 編集後記
introduction─────────────────────────────
一年半ぶりとなる月間二度目の配信(パチパチパチパチ)
“時勢を読むマーケティングリサーチ”三部作は、今回で終了になります。が、
次回は総集編!
お楽しみに!
(総論部分にあたる“できるようになるマーケティング”シリーズは、今後も
続きます)
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ここから本編が始まります。恵方巻キャビア添え金箔付の用意はお済みですか?
https://metropolitana.tokyo/ja/archive/140
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No.554 時勢を読むマーケティング リサーチ[後編]
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■ 時勢のほうからやってきた幸運な内装職人のケース ■
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すすけた白いバンの後部いっぱいに建築資材や工具を詰め込み、6~7年ほど前
まで、
「仕事ください」「来月以降のスケジュールは空いてます」
と、移動しながら携帯電話で営業活動していたリフォーム専門の内装職人さん
が、ここ数年、
「見かけなくなったなあ」
と思っていたら、ある日、新車で1,000万円は下らない高級車に乗って登場。
建設・建築業界は景気がいいと、ニュース等で知っていましたが、その明証を
目の当たりにすると、
「本当に、景気がいいんだなあ」
と首肯しきり。
聞けば、リフォームに特化するのをヤメ、需要に応えるまま、仮設足場、塗装、
大工、左官、タイル等々、建築全般を請け負っているとか。
察するに、内装(クロス貼り等)の仕事のみ請け負い作業する「職人」業では
なく、
工事の一部をマネジメントし、人員を集めて差配する「一人親方」業になった
様子。
しかし、一人親方では、500万円以上の工事を請け負えませんので、建設会社に
なるべく、ただ今、許可を申請中とのコト(会社は設立済み)
反対に、工事の発注が多すぎて、人を集められず(需要に応えられず)、廃業
する建設・建築会社(一人親方)も多いんだとか。すさまじい状況ですね。
いずれにせよ、活況を呈している業界であることは確かなようです、建設建築
業界。(業界の構図は、建設 = 建築ではなく、建設業界 > 建築業界)
こうも景気が良い業界になるとは、彼(遠い知人)自身、夢にも思わなかった
ことでしょう。時勢のほうから、彼のもとへやってきました。
孟子が説いた「天地人」の、天の時(天が動く時)ですね。
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■ 時勢のほうからやってきた幸運なシステム開発会社のケース ■
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もう一例。マーケティング(リサーチ)なんざ「無用の長物」と思わせる事例
を。
十数年前、どこかでお会いしたシステム開発会社(社員数名)の社長いわく、
「新規営業で、アポを取って、訪問したら、システム開発なんて、終わってる
でしょ?と、イヤミを言われました」
ところが、2012年頃から、スマホの登場(アプリの開発)、アベノミクス景気、
2020年問題等々、開発案件が増え始め、IT技術者が足りなくなりました。
ITエンジニア(SE、サーバエンジニア、Webエンジニア等々)の人手不足です。
フリーのSEは、やりたいプロジェクトのみ選んで引き受けるほどの供給過多。
社内SEも派遣SEも、許容量を超えた開発プロジェクトを前に、過労死寸前。
プロジェクトマネージャーが高給を提示して技術者を探し回っても、応募なし。
この、空前のITエンジニア不足は、2019年の今も、続いているそうです。
これも、天の時(天が動く時)
時勢のほうが近づいてきました。
これらの例は、マーケティングを知らなくても、仕事が勝手に舞い込んでくる
典型。
バブル景気の頃も、そうでしたよね。ゴルフ会員権にしても、不動産にしても、
広告出稿にしても、お客様のほうから、買い注文が殺到しました。
そのまま、時勢の追い風に乗って、飛び続けられると良いのですが、
時勢に煽られただけのビジネスは、時勢が去るとともに、墜落してしまいます。
ほんろうされないためには、やはり、マーケティング(増収)戦略が必要です。
マーケティングに携わるならば、天に運を任せるのではなく、天の動きを調べ、
天運を味方に付けなければなりません。
これが、前々回から続くテーマ「時勢を読むマーケティング リサーチ」です。
(景気が良いとか人材不足とか)ニュースで知るのみならず、当事者に聴けば、
肌身に沁みて実感できますよね?
これ即ち、定性調査。人様の話を聴くリサーチです。
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■ オープン情報とクローズ情報を集めて分析しよう ■
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「マーケティングリサーチが必要なのは分ったケド、日々ナニすればいいの?」
って、答えはカンタン♪
情報収集です。
ヒト・モノ・カネに続く第四の経営資源といわれる『情報』を集める作業。
「情報を集める作業って、どうすればいいの?」
それが、マーケティングでいうところの、リサーチ(調査分析)です。
「マーケティングは、リサーチに始まり、リサーチに終わる」
と唱えているのは(検索してみると)筆者のみならず、沢山おられるようです
が、
それらのサイトを読むと、100%、テーマあってのリサーチを指しています。
テーマあってのリサーチとは、
「朝、コーヒーを飲む人」
といったテーマに基づく調査です。調査の仕事、と言い換えていいでしょう。
もちろん、それはそれで正解!かつ重要ですが、テーマなしの調査も必要です。
テーマなしの調査とは、時勢を読むこと。
時勢で分かりにくければ、社会のムード、時代の流れ、人心、傾向、トレンド、
新しい価値観、趨勢、世論、風潮、潮流といった、世の中の動きです。
世の中の動きというと、PEST(ぺすと)分析 ※ が挙げられがちですケド、
※
Politics(政治)
Economy(経済)
Society(社会)
Technology(技術)の頭文字をつなげた情報分析。規制緩和が好例。ぶっちゃけ、
日本経済新聞(の政治面、経済面、社会面、企業面)を読むこと。
PEST分析を用いて、こんにちの禁煙社会を予測していたマーケターが、いたか
どうか?
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喫煙ピーク時の1966年には、83%もの成人男性が、たばこを吸っていました。
電車の席や、自動車には、灰皿が付いていて、当たり前でした。
わずか17年前の平成13年さえ、過半数(52%)の男性がスモーカーでした。
喫茶店や観光地では、マッチを無料で配っていました(東京ディズニーランド
のマッチがあったくらいです)
マッチが、キオスクでは、10円で売られていました(私事ですが、ライターを
忘れた時なぞ、よく買いました)
それが今では、まったく見かけなくなりました。時勢です。
こうした変化は、PEST分析からは読み取れない、人々の心の移り変わりであり、
民意のインサイト(本音)
以下は推測ながら、心のどこかで、
・たばこを吸っている多くの人々が、禁煙したいと思っていた
・たばこを吸わない多くの人々が、禁煙の社会になってほしいと思っていた
・WHO(世界保健機構)が時勢を作った(全世界が啓蒙された)
等、こうした、人々の気持ちや作為が、まさかの禁煙社会を実現したといって
いいのでは?
またも私事で恐縮ですが、禁煙するつもりのなかった筆者が禁煙してしまった
のは、その時勢に飲み込まれたから。
このように、時勢は、身近に在りて、他人事ではありません。
時勢を知るには、メディアでオープン情報を集めるのみならず、前掲のように、
当事者からも聴くことです。
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■ 成功に再現性は無くても、失敗には2つの再現性がある ■
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時勢を比喩するとしたら、大津波。気づかないうちに近づいてきます。
その津波の到来を、感知しようとする調査分析が「時勢を読むマーケティング
リサーチ」です。
仕事としての(期限や予算が決まっている)担当者レベルのリサーチではなく、
会社の10年後を展望するような、俯瞰したリサーチになります。
その高みにアンテナを立てられるかどうかは、従業員であっても、経営意識の
有無によりけり。
(経営意識については、このメルマガ創刊の頃から、耳にタコができるくらい、
繰り返してきましたね?)
そのマーケティング リサーチは、日々の仕事に追われて、いつしか、やらなく
なってしまいがち。それが現実です。
なので、リサーチを継続するには、情報を持ち合い、時勢を読む会議のような
定期的なミーティングを催すと良いでしょう。
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まとめますと、時勢は、その時しか成し得ない大いなる力、天が動く時※です。
※天の時 地の利 人の和。天地人(孟子)
その力によって、上昇気流に乗った企業もあれば、失速した企業もあります。
時勢が変われば、ビジネスも変わります。
廃れるビジネスもあれば、興るビジネスもあります。
天地人の動きに呼応する時勢を読むには、テーマを設けない調査分析が必要
です。
なぜなら、起業や事業の成功に、レシピ(再現法)は無いからです。
あるとしたら、コンサルタントが後づけで分析した成功要因(KSF)でしょう。
成功の軌跡は、事業や商品の数だけありますが、失敗には、共通点があります。
1.情報不足(リサーチ)
と
2.思い込み(バイアス)
です。
情報を集める作業(リサーチ)から始めるマーケティングは、勝つ方法である
以前に、
負けない方法、会社を潰さない方法でもあります。
ぜひ、時勢を読むマーケティング リサーチを、取り入れてみて下さい。
何も難しいことはありません、オープン情報を集め、気になる情報があったら、
話を聴きに行って、クローズ情報も集めるのみ。
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■マーケティング&ストローク■No.554 時勢を読むマーケティング リサーチ[後編]
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■□■ ス ト ロ ー ク 編 ■□■
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今回は、67回目のストローク編。
流行語大賞2018の年間大賞は「そだねー」でした。
「そだねー」は、プラスのストロークをルール化(チームスローガンに)した
ものだそうです。
北海道で女子カーリングチームを運営する一般社団法人ロコ・ソラーレの本橋
代表理事は、チーム内の約束事として、
「ポジティブな言葉だけを発するルールで活動してきた」
とのコト。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181203-00000120-dal-ent
というのも、カーリング競技は、選手同士で、意見を出し合い、作戦を立てる
スポーツなので、相手の意見を否定せず、
「そだねー」
と同意しながら作戦を立てる。これが、ステイ・ポジティブ(前向きな状態で
いる)というチーム・スローガンなんですって。
素晴らしいですねえ(パチパチパチ)
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■□■ 編 集 後 記 ■□■
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前号の本編で、最後の年賀状を宣言する「終活年賀状」や「年賀状じまい」
https://www.asahi.com/articles/ASLC74J6KLC7PTIL00G.html
を取り上げました。タイムリーでしたので。前編の続編としては唐突でしたが。
それはそうと、年賀状を下さった皆様、ありがとうございました。
厚顔にも、プライベートの年賀状は、こちらから差し出さず、誠に恐れ入ります。
改めまして 新年のお慶びを申し上げます。
今年も よろしく お願いします。
って、遅すぎ?(苦笑)
思い起こせば、まだ、世間が「平成最後」の話題に沸いていなかった一昨年末
(2018年の年賀状)、
私の(プライベートの)年賀状で、平成最後の話題に触れていたことが、今回
の年賀状じまいを、予見していたのかもしれません。
常日頃より、人間関係は「接触あるのみ」と説いておきながら、自ら、接触を
断つなんて、言行相反そのもの(苦笑)ですが、
プライベートとは何ぞや?について深く考えると、親兄弟だからこそ、年賀状
を送らないようなもの(遠方や義理を除く)に似ていますよね。
その反対に、ビジネス用の年賀状は“必須”です(本編にも書きました通り)
なぜなら、経済的人脈を維持する戦術だからです(プライベートは精神的人脈)
このように、来年(今年2019年末)の年賀状のコンテンツは、プライベートと
ビジネスを、分けて考えてみては如何でしょう?
思わぬ気づきに遭遇するかも知れませんよ♪
「ビジネスの相手へ、喪中ハガキを送るな(経済的な人脈が切れる)」とか。
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メールマガジン ■ マーケティング&ストローク ■ 終
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「今日のメルマガは、あの人が気にしていた話題だったなあ。
そうだ!お役に立つかもしれない。転送してあげよう!共通の話題になるし」
と、当マガジンを、知人や顧客へ転送すれば、貴重な接触機会が一回増えます
ね?
しかも、作る手間いらずで、無料。Eメールを送るだけ。送信文のサンプルは、
----------------------------
○○○○様
お世話になっております。△△△△です。
さて、早速ですが、○○○○様が、以前、このメルマガに書かれてあることを、
https://archives.mag2.com/0000111010/
お気になさっていたような記憶がありましたので、お役に立つかも知れないと
思い、メールを差し上げました。
ご休憩のひとときにでも、お楽しみ頂ければ幸いです。
△△△△拝
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