皆さんこんにちは！

外では蝉が鳴いていて、夏本番！　を感じさせるのですが、
私のいる大阪は涼しいです。
皆さんも思わぬ気温のギャップで体調を崩されないよう、お気を付けくださいね。

それでは、早速今日の問題です。
今日は３級の手形売上の問題です。この項目が苦手だという方、理解度をチェックしたい方、是非読んでくださいね！

☆☆☆………………今回のご質問………………☆☆☆

現在簿記の勉強を独学でやっているのですが、
「約束手形の裏書譲渡」の仕訳を毎回間違えてしまいます。

日商簿記3級
第146回（2017年6月）実施
問1
　1.木商店から商品￥800,000を仕入れ、代金のうち￥500,000は湖月商店振出しの約束手形を裏書譲渡し、残額は掛けとした。なお、当店負担の運送費￥3,000は現金で支払った。
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自分が回答した内容

仕入　800,000｜支払手形　500,000
　　　　　　　　　買掛金　　　297,000
　　　　　　　　　現金　　　　　3,000
-----------------------------------
実際の回答

仕入　803,000｜受取手形　500,000
　　　　　　　　買掛金　　　　300,000
　　　　　　　　現金　　　　　　3,000
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金額ミス、受け取り手形のところが支払手形に仕訳をしてました。
自分の傾向として、手形と裏書譲渡が苦手です。

参考書など見てはいるのですが、急に混乱したりしてしまいます。
最終目標は日商2級まで取れたらいいなーと思っています。

独学だけでは日商2級は難しいのでしょうか……。

手形は難しいと仰る方が多いですね。
ややこしさで言えば、日商簿記３級の最大の壁とも言えるのではないでしょうか？
ではでは、解説させていただきます！

☆☆☆………………今回の解説………………☆☆☆

　1.木商店から商品￥800,000を仕入れ、代金のうち￥500,000は湖月商店振出しの約束手形を裏書譲渡し、残額は掛けとした。なお、当店負担の運送費￥3,000は現金で支払った。

実際の回答

仕入　803,000｜受取手形　500,000
　　　　　　　　買掛金　　　　300,000
　　　　　　　　現金　　　　　　3,000

という問題ですが、
皆様お気づきでしょうか。今回の問題には、間違いやすい論点が2つあります。
1つは、今回テーマにもなっている勘定科目のことですね。
そして、もう1つは仕入の金額のことです。
金額の方が簡単な論点ですので、まずはそこからやっちゃいましょう！

仕入　803,000

この金額ですが、問題文に『商品￥800,000を仕入れ』と書いてあるのでうっかり￥800,000にしてしまう方もいるかと思います。

仕入の金額は、仕入商品自体の金額と、運送費などの仕入の際にかかった付随費用を合計した金額となります。
ちなみに、問題文に「付随費用については別の勘定科目を使用する」という指示がありましたら、別の勘定科目を使用しますので気をつけてくださいね！

今回は問題文にそんな指示はありませんので、
仕入の金額は、仕入商品そのものの値段(￥800,000)と、当店負担の運送費(\3,000)の合計になります。

ではでは、論点その2
勘定科目についてお話させていただきます。
仕入で約束手形だったら、支払手形になりそうなのに。なぜ受取手形を使用するのでしょう？

キーワードは『裏書譲渡』

問題文には
『代金のうち￥500,000は湖月商店振出しの約束手形を裏書譲渡し』
と、書かれていますね。

これはどういうことかといいますと、
問題文には直接書かれていませんが、
当店は、過去に湖月商店に対して商品を売り上げて、￥500,000の約束手形を受け取ったことがある、
ということなのです。

その時の仕訳を、仮に

受取手形　500,000｜売上　500,000

とします。

約束手形の裏書譲渡とは、
他店が当店宛で振り出した約束手形について、
受取人を変えて、他人に渡すということです。

つまり、当初は湖月商店が当店に\500,000を支払ってくれる約束だったのですが、
湖月商店が木商店に￥500,000を支払う約束に変更になるということです。

当店が受取手形の決済時に湖月商店からもらえるはずだった￥500,000がもらえなくなる、ということなんですね。

ですので、約束手形を裏書譲渡する場合は、
過去に計上した受取手形を減らす仕訳になるのです！

いかがでしたでしょうか？
手形は登場する会社も多く、ごちゃごちゃしてイメージがわかないという方も多いと思います。
ですが、きっちりと丁寧に学習すれば必ず理解することができますよ。

☆☆☆………………質問募集………………☆☆☆
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