しまさんの世直し考

グローバリズムと民主主義の終焉
　いま、説得力のあるビジョンを提示できている人物は世界に皆無だ。いずれも、現状の凋落した投機資本主義の末路と、民主主義幻想にすがりつき未来を予見しようとあがいている。リベラリズム、民族主義、全体主義への回帰でも、第二次産業を基礎にしてできあがった国民国家観のかけらを集めただけのくず鉄に過ぎない。
いかに民主的といわれる政治思想にも、宗教性を内在化せざるを得ない必然的な本質を理解できてはいない。また、民主主義という自由、平等のシンボル思想にも、構成員である個人に対する強制と権力の強圧が本質にあることを認識すらできない。世界金融支配へと到達した投機資本主義の解体しか見えない、金融から誕生した理論家達は、誰一人として金融資本主義の外には出られてもいない。