声ナツキ：詩とおしゃべり

＊＊＊　声ナツキ　詩とおしゃべり　創刊号（サンプル号）　＊＊＊

こんにちは。声ナツキです。
現在、コロナウイルスの感染拡大防止のため、家にこもる日々の方も多いと思いますが、
お元気でお過ごしでしょうか。
声ナツキ：濃いめのトーク　というブログを書いてきましたが、
ブログよりももう少し親しく語りたい思いもあることに気づきました。
以前から書きためていた詩と、そこから連想するおしゃべりをセットでお届けします。

今は厳しい状況の方も多いかもしれませんが、なんとか外出解禁になったあと
花が咲くような結果にしていきたいですね。
というわけで、以前書いた詩の中からこちらを選んでみました。
ホームページで公開していた頃に、「孤独について考えさせられました」
という感想のメールをいただいたことを思い出しました。

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井戸の予感
　　　　　　　　　　　声ナツキ
わたしは一人。
たまたま一人なので井戸を掘る。
もし、私がいつまでもひとりなら
どこまででも掘ってみよう。
どこまでも、どこまでも。

誰も上から声をかけてくれないので
いつのまにか深い井戸が掘れたけれど
すこしも水がわいていない。
だからそこに腰を掛けて
しばらく目をつむり、休んでみた。
すると、そこは広い世界になった。
マッチ売りの少女の炎みたいに。

私は地下室で踊っていた。
ただ楽しくてしかたない、というように。
深い深い井戸の底。地下室でしか踊れない
そういうダンス。静かで柔らかい、
清潔な踊り。
解凍されてゆく、憧れ。

私は踊りながら知っている。

その笛の音に私が近づいていることを。


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ではまた、来週木曜日に元気にお会いしましょう！　声ナツキ