元国税調査官・大村大次郎の「本音で役に立つ税金情報”特別版”」

こんにちは！

大村大次郎です。

このメルマガは、今まで私が出してきた「本音で役に立つ税
金情報」にプラスして、事業者や経営者向けの専門的な会計
情報、税務情報の記事を載せています。
「本音で役に立つ税金情報」を読んでこられた方で、もう少し
事業者、経営者の専門的な情報も欲しいという方はぜひ
ご購読ください。
前半部分は、「本音で役に立つ税金情報」とまったく同じな
ので、両方を購読する必要はありません。

「専門情報は要らない、今まで通りの一般的な情報だけでいい」
という方は、これまで通り「本音で役に立つ税金情報」をご購読
ください。
事業者、経営者向けの専門的な情報も欲しいというかたは、
従来版の「本音で役に立つ税金情報」は解約し、この「本音で
役に立つ税金情報“特別版”」をご購読ください。

このサンプル号のコンテンツは、以下の６本です。
■知って損はない生活保護の基本ルール２
■なぜ有名人が次々に死んでいくのか？
■高度成長期と今の日本はどこが違うのか？
■税理士に依頼せずに自分で申告する方法
■個人事業者の申告相談をしてくれる青色申告会とは？
■起業者の健康保険の裏ワザ
ではさっそく記事に参りましょう。

■知って損はない生活保護の基本ルール２
●お金は半月分の生活費しか持ってはならない

前回から、生活保護の基本的な仕組みをご説明しており前回
は収入の基準について述べました。
今回は、資産の基準についてご説明したいと思います。
生活保護を受けるためには、半月分の生活費以下のお金しか
持ってはいけない、ということになっています。
また地域もよっては車なども持っていてはならないことにな
っています。
車を持っている場合は、まずその車は売り払わないとなりま
せん（仕事や生活する上でどうしても車が必要な場合は、
車の所有が認められる場合もあります）。

生命保険も持っていてはならないことになっています。
生命保険に加入している人は、解約してからじゃないと生
活保護は受給できません。
ただし、学資保険の一部と、掛け捨て保険の一部は持って
もいいことになっています。
目安としては、掛け金が生活費の１割程度までとなってい
ます。

生活保護の条件の中で、この資産基準が一番きついといえ
るでしょう。
生活保護を受給するためには、建前としては、預貯金の
保有はほとんど認められないのです。
生活保護が申請されてから、支給が決定するまで二週間程
度を要するので、その間の生活費分の貯金は認めましょう、
ということです。

半月分の貯金しか認められない、というと、生活保護が
支給されるまではギリギリの生活ということになります。
もし生活保護の申請が却下されたら、ということを考
えると、当人は死ぬほど不安なはずです。

また「車を持ってはならない」という条件のために、生活
保護を受ける際に、わざわざ車を手放す人も多いそうです。
しかし車を手放せば、通勤をする際に困るので、そのため
に仕事ができなくなる、というケースも多々あります。
こういう点が、現実の市民生活とはかけ離れた感覚であり、
生活保護の大きな問題点でもあります。
行政は、こういう部分は、絶対に改善すべきだと筆者は思
います。

●家を持っていても生活保護は受けられる
生活保護にまつわる誤解の中に、「家を持っていたら生活
保護を受けられない」というものがあります。
が、本当は、家を持っていても生活保護は受けられるのです。
今、自分で住んでおり、ローンが残ってない家ならば手放さ
なくていいのです。
一戸建てに限らず、分譲マンションなどでも同様です。
だから、マンションに住んで生活保護を受ける、というこ
とも可能なのです。

また貸地に自分が家を建てて住んでいる場合も、所有でき
ます。
この場合は、地代分を住宅扶助として受け取ることができ
ます。
ただし、地代が住宅扶助の上限を超えるような高い土地に
住んでいる場合は、転居を指導されることもあります。

しかしローンが残っている家は、処分しなくてはなりませ
ん。
ローンが残っている場合は、生活保護費を支給すればロー
ンの支払いに充てられてしまい、それは生活費ではない、
という解釈になっているのです。

貸家や貸地などの不動産を持っている場合も、処分しな
くてはなりません。
ただし農地など、収入に関わるものについては認められ
ることもあります。
次回は、生活保護についてさらに具体的にご説明してい
きたいと思います。

■なぜ有名人が次々に死んでいくのか？

ここ２～３年、有名人の訃報が非常に多いと思いませんか？
今年に入ってからも、漫画家の鳥山明さん、声優のTARAKO
さん、大相撲の曙さんなど、誰もが知っているような有名人
が何人も亡くなっています。
しかも、まだ死ぬには早すぎるけっこう若い人たちが多いの
です。

有名人の訃報が多いのはたまたま訃報が重なっただけという
人もいますし、社会が高齢化しているせいだ、という人もい
ます。
なので「なぜ有名人が次々に死んでいくのか」と題して、今
回から二回に分けて、本当に有名人の訃報が増えているのか、
増えているとすれば何が原因なのかを探ってみたいと思いま
す。

●ザ・ベストテンの出演経験者の近年の死亡者

有名人の死亡を計測するにあたって、まず問題となるのが、
有名人の定義です。
定義をきっちり決めておかないと、計測ができないからです。
定義をあいまいにしていれば、自分の主張に沿ったデータ
だけをピックアップしたりもできるからです。

とりあえず「有名人＝芸能人」と解釈するとしても、どこか
らどこまでが芸能人かという定義がまた難しいです。
たとえば歌手であっても、テレビやラジオにも出まくってい
る人もいれば、地方のクラブなどを回っている人もいるの
です。
事務所に所属している人だけじゃなく、フリーの人、または
かつては所属していたけれど今は所属していない人なども、
芸能人として活動していたりもするのです。

また母数が大きすぎる場合は、死亡数の把握が難しくなり
ます。
芸能人といってもすべての人の訃報が報じられるわけでは
なく人知れずひっそり死んでいる人もいるからです。

なので、とりあえず最初は誰もが知っているような「スター」
と呼ばれる芸能人に的を絞ってみたいと思います。
で、「スター」の明確な基準を決めなければならないのです
が、まずは「ザ・ベストテン」に出演経験のある人をその基準
にしたいと思います。
「ザ・ベストテン」は、１９７８年から１９８９年までTBSで
放送されていた人気歌番組です。
この「ザ・ベストテン」に一度でも出演した人は、スターと
言っていいでしょうし、おそらく死亡した場合は、訃報が出て
いるはずと思われるからです。
また「ザ・ベストテン」の出演者は、ほとんどが現在４０代か
ら７０代であり、亡くなるのは少し早いという年齢です。
そういう方々がどのくらい亡くなっているかで、日本の高齢化
との関係も見えてくるからです。

２０１８年以降の「ザ・ベストテン」出演者の死亡された方の
数は以下の通りです。

２０１８年　　１名
２０１９年　　０名
２０２０年　　２名
２０２１年　　０名
２０２２年　　６名
２０２３年　　６名　

これを見ると、２０１８年から２０２１年までは、毎年多くて
も一人か二人しか死亡されていないけれど、２０２２年と２０
２３年はいきなり６名ずつになっており、急に死亡者が増えた
ことがわかります。
率にすると６００％以上の激増です。
この死亡者の増え方は、かなり異常だと言えるでしょう。
「最近、有名人の訃報が多い」
というのは、勘違いは錯覚ではなく、実際のデータにも出ている
のです。

次に死亡年齢と死因を見てみましょう。

２０１８年　　１名　　
５月　西城秀樹さん　　　　　　６３歳　急性心不全

２０２０年　　　２名
５月　浅野孝已さん（ゴダイゴ）６８歳　虚血性心不全
６月　黒川照家さん（１９８６オメガトライブ）６８歳敗血症

２０２２年　　　６名
６月　葛城ユキさん　　　　　　　７３歳　腹膜がん
７月　嵐ヨシユキさん（横浜銀蠅）６７歳　　肺炎
１０月　渡辺徹さん　　　　　　　６１歳　　敗血症
１２月　笠浩二さん（C‐C‐B）　　６０歳　　脳梗塞
１２月　田中裕二さん（安全地帯）６５歳　　脳内出血
１２月　高見知佳さん　　　　　６０歳　　がん性腹膜炎

２０２３年　　６名
１月　　高橋幸宏さん（YMO）　　70歳　　誤嚥性肺炎
３月　　坂本龍一さん（YMO）　　71歳　　　癌
１０月　谷村新司さん　　　　　　　74歳　　急性腸炎
１０月もんたよしのりさん　　　　72歳　大動脈解離
１１月　大橋純子さん　　　　　　７３歳　食道がん
１２月　八代亜紀さん　　　　　　７３歳　　間質性肺炎

これを見るともっとも高齢の人でも谷村新司さんの７４歳で
あり、全員が６０代から７０代前半までの人です。
現在の日本人男性の平均寿命は８１歳、女性は８７歳なの
で、平均寿命よりもかなり早く亡くなっているということ
になります。
つまり、「社会の高齢化により有名人の訃報が増えた」と
いうわけではないのです。
「社会の高齢化」以外の要因で、有名人の死亡が増えている
のです。

そして死因を見ると、新型コロナは一人もおらず、癌が多い
ことがわかります。
有名人の死亡の増加は、新型コロナが要因でもないという
ことです。

整理をしますと、「ザ・ベストテン」出演者の死亡者は、
●２０２２年以降急に増えているということ
●みな平均寿命よりかなり早く亡くなっている
●死因は新型コロナは一人もいない
ということが言えます。

ただ、１８年～２３年までの死亡者総数が１５名なので母数
としては少なく、これだけのデータで「なぜ死亡者が増えた
のか？」などを追及するのはちょっと難しいものがあります。
なので次回は「オリコンにチャートインしたことがある有名
人」という定義で、死亡者数を分析したいと思います。

■高度成長期と今の日本はどこが違うのか？
●大企業を優先する経済政策の愚

前回までトヨタが税制などで優遇されてきた経緯を見てき
ましたが、なぜここまでトヨタが優遇されなくてはならな
いのか、という疑問を持たれた方も多いはずです。
「政治献金」も確かに大きな理由ではあるでしょう。
が、もう一つ大きな理由があります。
それは「経済政策」です。
つまり、経済政策として、トヨタなどの大企業が優遇され
てきたのです。
バブル崩壊以降、日本の政治家や経済官僚たちが目指して
きた目標というのは、「高度経済成長の再来」でした。
そして高度経済成長するために、企業業績を上げることを
最優先にしてきたのです。

しかし、バブル崩壊以降の経済政策は、実は高度経済成長の
時の経済政策とは真逆とさえいえるものだったのです。
というのも、高度経済成長を象徴する経済政策「所得倍増計
画」は、「国民の所得増」を第一の目的とするものでした。
そして、実際に官民が一体となって、「国民の所得を増やす」
という目的に向かって邁進したのです。
現代日本のように、「企業業績を最優先」にしたものでは
なかったのです。

昭和３５（1960）年に池田勇人首相によって発表された所得
倍増計画は、今後、10年間で国民所得を26兆円に倍増させる
ことを目標にしていました。
当初は、戦争に負けて大きなダメージを受けた貧しい日本が、
そんな奇跡のような経済成長ができるわけはない、という
批判もありました。
しかし、そういう懸念をよそに、その後の日本経済は予想以上
に成長し、国民所得は7年で倍増に達したのです。

戦後から昭和３０年代前半まで日本社会というのは、戦後の
民主化による市民運動、労働運動がもっとも激しいときです。
国民世論やマスコミも、「企業や資本家」を吊し上げるとい
う方向に行きがちでした。
経済学者たちも「経済成長」よりも、いかにブルジョアジー
から労働者にお金を回すか、ということばかりに気を取られ
ていました。
そんな中で、政府は「現在の日本は、上から下まで皆、貧し
いから、官民が協力して国民全体の所得をあげるように努力
しよう」という政策を打ち出したのです。

企業側もそれに応えました。
高度成長期からバブル崩壊にかけて、日本の企業は、何より
も雇用を重んじ、常に賃金の上昇を意識していました。

たとえばあのトヨタも、かつてはそうでした。
終戦後の１０年間というのは、労働運動が非常に激しく、
トヨタでも、１９５０年には、２か月に渡るストライキも
決行されました。
が、１９６２年、トヨタの労働組合と経営側により「労使
宣言」が採択され、トヨタの労使は「相互信頼を基盤とし、
生産性の向上を通じて企業繁栄と労働条件の維持改善を図
る」ということになったのです。
つまりは、トヨタの労働組合は、経営との協調路線を採る
ことになったのです。
これは、戦後の日本企業を象徴するようなものだといえま
す。
以降、トヨタの労働組合は、ストどころか、団体交渉さえ
行なったことがなく、賃金、労働条件などすべての労働問
題は、労使協議会で行われています。
これは雇用や賃金をトヨタがしっかり守る姿勢を見せたの
で、従業員側も歩み寄ったということです。

このトヨタの労使協調路線は、高度成長期の日本の労使関係の
モデルにもなったほどです。
こういう企業側の努力があって、日本の高度成長はもたら
されたのです。

この当時の経済政策が「所得」をターゲットにしたのは、
確かに的を射ていました。
国民の収入が増えれば、消費も増えます。
消費の拡大がまた経済成長につながるのです。
つまり、まず所得を増やし、それを牽引車にして、経済を
成長させる、という考え方です。

●高度成長期と真逆だったバブル崩壊後の経済政策

一方、バブル崩壊以降の日本の経済政策は、「トリクル
ダウン」を目指したものであり、「所得倍増計画」の真逆
を行っていました。
トリクルダウンとは、「富める者がより富めば貧しいもの
も富むようになる」という理論です。
大企業や富裕層が潤えばそれは社会全体に波及する、つま
り山の頂に水を流せば、やがてふもとまで流れていくとい
う発想です。
このメルマガでも何度も指摘した、大企業や富裕層ばかり
を優遇する政策は、この考え方によるものです。

この理論は、ソ連、東ヨーロッパの共産主義国が崩壊した
ころから、幅を利かせるようになったものです。
１９９０年代、共産主義国が次々と倒れるのを見て「金持
ちを優遇することこそが、経済を成長させる唯一の道」と
いう極端な方向に振れてしまったのです。

しかし、そもそも、共産主義というのは、資本主義がおざ
なりにしてきた貧困問題が発端となって、広まったもので
す。
そして共産主義が崩壊したのは、皆が平等だったからでは
なく、むしろ「隠れた特権階級」が生じたことが要因なの
です。

そこを丁寧に分析することなく、「共産主義がダメだった
んだから富裕主義（トリクルダウン）を取ればいい」とい
うような雑な方法を採ってしまったのです。

このトリクルダウンの理論により、バブル崩壊後の日本で
は、大企業や富裕層が優遇されるようになりました。
「企業の業績を上げることで、経済をよくしていこう」
「富裕層が潤うことで国全体を豊かにしよう」
という経済思想になったのです。
そのため政府は、派遣社員の範囲を広げたり、企業が残業
手当をあまり払わないでいいような法改正をたびたび行な
ったのです。

企業は業績向上のために平気でリストラを行うようにな
りましたが、政府はそれを黙認しました。
また企業は業績が向上しても、社員の給料を上げないよう
になりました。
それは、高度成長期以来の日本の雇用政策を大きく変革す
るものでした。
「正規雇用を大事にし、出来る限り賃上げを行なう」
という日本型雇用を崩してしまったのです。
「トリクルダウン」は、国民の所得が増えれば消費も増え
景気もよくなるという好循環を崩してしまったのです。
次回は、日本の衰退をもたらしたトリクルダウン政策に
ついて、もう少し掘り下げて追及したいと思います。

■税理士に依頼せずに自分で申告する方法

個人事業者や会社の経営者にとって、「税理士」というのも
頭の問題の一つです。
経理や税務は難しいので、税理士に頼みたいと思っている
人は多いでしょう。
でも税理士に依頼するには最低でも年間１０万円くらいは
かかります。
個人事業者が申告だけ依頼する場合は、これよりも少なく
て済む場合もありますが、会社が税務を依頼する場合は、
最低でも月１万円、申告書作成だけでも５万円以上かかる
ことがほとんどです。

この税理士報酬を払うくらいなら、どうにか自分で申告をし
たいと思う人もいるでしょう。
個人事業者の白色申告の場合は、まあ少し頑張れば申告
書は自分でつくれるでしょう。
というより、白色申告で税理士に依頼するのは、逆にもっ
たいないです。
頑張って自分でやりましょう。

個人事業者の青色申告の場合、これはかなり大変ですが、
頑張ればできないこともありません。
青色申告会などの相談機関などもありますので、これを
うまく利用しましょう（詳細は後述）。

会社の場合は、自分で申告するのはかなり厳しいですが、
それなりの時間と労力をかける覚悟があれば可能です。

●個人事業者の申告相談をしてくれる青色申告会とは？

青色申告会という団体をご存知でしょうか？
青色申告会というのは、税務署の肝いりで作られた経営
者の団体で、主に個人事業者を対象にした「青色申告」を
推奨するために作られたものです。
各地域に支部が設置されていて、各税務署の管轄内に
一つは必ずあります。

原則としては個人事業者しか入れませんが地域によって
は法人の会員を受け入れる場合もあるようです。

この青色申告会というのはどういう団体かと言うと、簡単に
いえば税務申告初心者の集まりという感じの団体です。
青色申告会に入れば、記帳指導などが受けられる上に、
青色申告会を通して申告書を提出することができます。
もちろん、青色申告会を通して申告すれば、税務署の心証
は非常によくなります。

また青色申告会は、さまざまな親睦会や研修などを行って
います。
なので、他業種の人と交流するにももってこいの場所だと
いえます。

しかも青色申告会の会合には、税務署の職員も時々参加
します。
なので、税務署の人とコネを作りたいという人には持ってこ
いの場所といえるでしょう。
もちろん、税務署の人とコネをつくることはいいことばかり
ではありませんし、そういうのは嫌いという人もいるでしょう。
あくまで、税務署と仲良くしたいという人には、打ってつけの
場所ですよ、という話です。

月会費は千五百円程度なので、気軽に入れます。
ただし、この青色申告会は、税務署の肝いりで作られた
ものなので、税務署寄りの団体であり、突っ込んだ節税
方法などは教えてくれません。
家賃を経費に入れようとしたら、「それはダメだ」と指摘
されたりするかもしれません。
「あまり突っ込んだ節税策など教えてくれなくていい」
「基本的な記帳の仕方を学びたい」
というような方には最適でしょう。
このメルマガでは、今後さらに
「会社の記帳指導をしてくれる団体」
「税務署の申告相談でボロを出さない方法」
などをご紹介していきたいと思います。

●起業者の健康保険の裏ワザ

起業すると、税金とともに大きく変わるものが社会保険
です。
なので、今回は起業した場合の社会保険についてお話
したいと思います。

会社を辞めて起業すれば、「健康保険」に自分で加入し
なければなりません。
ご存じの通り、健康保険というのは、病院にかかったと
きなどに、医療費の７割を出してもらう制度です。
また入院などで医療費が高くなったときには、さらに還
付制度などもあります。
収入に応じて毎月の医療費の自己負担限度額というの
が定められていて、その自己負担限度額を超えた医療費
は、戻ってくるのです。

この健康保険には、大きく二つの種類があります。
「健康保険」と「国民健康保険」です。
サラリーマンの場合は「健康保険」です。
サラリーマンの「健康保険」の保険料は都道府県によって
若干、違いますが現在はだいたい給料の１０％前後です。
この保険料を会社と従業員が折半で払うということになっ
ています。
だから自分が払う保険料は、５％程度です。
そして４０歳以上になると、これにプラスして１，８％（自己
負担０，９％）程度の介護保険料が課せられます。

サラリーマンじゃなく、自営業やフリーランサーなどの場合
は「国民健康保険」となります。
この国民健康保険は、サラリーマンの健康保険に比べれ
ばだいたい高額になります（地域や年収によってかなりば
らつきがありますが）。

この国民健康保険は、ほかの健康保険に入っていない
国民には加入の義務があるのですが、ややこしいことに
強制加入させられたり、強制徴収したりはされないのです。

サラリーマンの場合は、会社から自動的に加入させられて
いますが、サラリーマンを辞めた場合は、自分で加入手続
きをとらなくてはならないのです。
会社を辞めたからといって、市役所から「あなたはこの国民
健康保険に入らなくてはなりません」などという通知が来る
わけではありません。

またサラリーマンを退職して起業した場合、原則として国
民健康保険に入らなければなりませんが、サラリーマン
と違って裏ワザもたくさんあるのです。

国民健康保険料そのものを安くする方法もいくつかありま
すし、国民健康保険に入らずに会社での健康保険を任意
継続する方法や、家族の健康保険に入るという方法もあ
るのです。
さらに会社をつくることで健康保険料を抑えるという方法も
あります。
このメルマガではそれらの方法を順に説明していきたいと
思います。