梅田で働く投資家の日記

『梅田で働く投資家の日記』では主に1.経営目線での企業分析、2.投資戦略（投資活動そのものをどういう戦略で行なっていくのか）という、2つのメインテーマを軸に毎週配信をしています。

少しでも投資で利益を出すという結果ではなく、その手前にある「企業分析」「戦略の追求、仮説検証」に夢中になる方が増え、その結果投資活動における利益発生が生まれるキッカケ作りをすることが、本メルマガの発起理念となります。

●今週の投資日記トピック
・Broadcom（AVGO）の企業分析
・機関投資家を味方につける動き


●Broadcom（AVGO）の企業分析
・半導体業界の中でもトップレベルのCCC
「CCC（キャッシュコンバージョンサイクル）」という言葉を初めて聞いた…という方もいらっしゃるかと思います。これは端的にいうと「投資をしてから実際に売上着金があるまでの期間/日数」と思っていただければ良いかと思います。このCCCは短ければ短いほど良く、マイナスになれば先に入金がされ→後から支払うお金の流れになります。※AmazonなんかはCCCがマイナスで有名な企業の1つです。

そんなCCCを半導体業界で並べてみると…
- Broadcom：約35日
- NVIDIA：約60~80日
- AMD：約150日
- Qualcomm：約100日

※ 期間のデータは少しのズレなどはありますが、伝えたいことはBroadcomがCCCにおいてかなりの競合優位性があるということです。

個人的にAIの領域は「持つべきものが更に強くなっていく」という特性があると考えているので、CCCが短く→先行投資する為の資金が早く手元に戻ってくる構図になっているBroadcomは注目している企業の1つでもあり、今週詳しくウォッチしていてCCCは非常に個人的な投資判断にも追い風となった情報でした。


●機関投資家を味方につける動き
・少し前からいくつか本も出されているミネルヴァニさんの「ミネルヴィニの成長株投資法 ━━高い先導株を買い、より高値で売り抜けろ 」という本を読んでいて、その中で納得感の高い1フレーズに出会ったのでそちらを紹介したいと思います。

『並外れたパフォーマンスを達成するためには、期間投資家という強力な援軍を味方に付けて、持株を大きく上げてもらう必要がある』
※こちらが本の中に出てくる1フレーズです。

個人的にはものすごく本質的かつ、株式市場で成果を出す上で大事な考え方だと感じました。株価を動かしている変数はいくつも存在しますが、この「機関投資家」は1回の取引において動かす金額も多く、株価に与える影響はかなり大きいと思います。

そしてこの機関投資家を味方につける＝機関投資家が買いに入る前に個人投資家ならではの柔軟性や機敏性を活かして入っておく事だと個人的には考えています。

もう少し具体的な話をすると、機関投資家によっては今後のレポートなどを発行しているケースが多いので、それらから情報を仕入れて「次に巨人達（＝機関投資家達）はどこにお金を動かそうと着目しているのか」を常にウォッチしておく事が大事だと思います。

例えばキャシーウッドのARK Invest（ https://www.ark-invest.com/ ）では定期的にレポートを出したり、年に1回以上はかなり内容の濃いいレポートも出しているので、それらを見たりするのも1つの手段になります。