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飛び交う目に見えない光。こたつの断熱マットとwifiのただならぬ関係

あなたの家の無線LAN、冬場に遅くなったなんて感じていませんか? もしかしたらそれはこたつの断熱マットのせいかもしれません。無料メルマガ『アリエナイ科学メルマ』では、身の回りの「目に見えない光」を紹介するとともに、断熱マットと無線LANの興味深い関係についても記しています。

暮らしと科学:見えない光の話

身の回りにはいろいろな見えない光が活用されてます。例えばコタツは、赤外線を出して暖めていることが知られていますが、例えばコタツの下に敷く保温シートにマイカフィルム(アルミを蒸着させたアルミホイルのようなシート)が使われていることがあります。

赤外線でコタツが暖かいのは、赤外線を出して、コタツ布団や下の絨毯が暖められてその輻射熱で空間の空気自体も加熱されることで「あったかい空間」を作ってるわけです。ヒーターの下に手をあてると手があったかいのは、赤外線が手の表面組織で止まる大きさの波の光だからです。だからコタツ布団の外には漏れにくいわけです。

ではコタツの下に敷くアルミシートみたいな商品は、コタツヒーター面に向けるのが正解か、床に向けるのが正解なのでしょうか。

床に向けても効果がないとはいえないのですが化学の熱の移動的に見ると、むしろ冷たい床に熱を捨てやすくなるのでNGといえます。というのもアルミは金属なので、光を全般反射します。赤外線も人間の目には見えないだけで光なので、アルミは反射するわけです。

ただアルミマットは断熱性が高いのですが、wifiなどの電波(さらに赤外線より波長の長い光)をも遮蔽反射するので、無線LANの置いてある部屋にコタツがあって、断熱シートがあって、その下の階で無線LANをとるとかなり遅くなる…と考えることができるわけです。

無線LANもコタツも見えない光で性質が違うと思えば、なんとなくその置き場所や使い方にも工夫のしがいがあるわけです。

何気ない暮らしも科学の目で見るとなかなか面白いわけです。

image by: Shutterstock

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