正確なマーケティングを行うためには信頼できるアンケートが欠かせないため、調査する側としてはたくさんの回答が集まるのはうれしいのですが、その集計、かなりてこずりますよね。元一流製薬会社でマーケッターとして活躍していたクロスさんが無料メルマガ『生活向上のヒント(カイゼン日記)』の中でグーグルの無料サービスを使った楽々集計法を紹介していますよ。。
市場調査の基礎知識
本号では、アンケートと強い関連性のある市場調査について説明します。
私は外資系製薬会社で12年間の営業と2年間の留学の後、東京本社の市場調査部で2年間、新製品企画部(商品開発部)で13年間を過ごしました(最後の2年半は教育部門です)。
部署間の職務分担の関係で、製造承認前の市場調査は、新製品企画部が担当することになっていたので、数多くの市場調査を実施しました。
市場調査は、マーケットリサーチ、あるいはマーケティングリサーチとも呼ばれます。市場調査の目的は、市場を知ることです。市場(特に顧客)の情報を集めて分析し、ビジネスや学術研究などに活かすことです。市場調査の基礎を知っておく事は、新しい事業を始める時、市場調査会社と話をする時などに役立ちます。
市場調査は、大きく一次調査と二次調査に分かれます。前者は自らが市場からデータを集める調査で、後者は、他の人(団体)が市場から得たデータを分析する調査です。アンケート調査は一次調査に該当しますし、Website、新聞、雑誌等に掲載されている調査結果を利用するのは二次調査です。
一次調査は、書面調査(Webを含む)、面接調査(電話を含む)、座談会(フォーカス・グループ、フォーカス・パネルとも呼ばれる)の3つに分けられます。1人当たりの調査費用は、座談会が一番高いのですが、調査票の字句を確定しなくても実施できますし、すぐにデータが得られるので、急いで回答が欲しいときによく使用されます。但し、参加者が他の参加者の意見の影響を受けますので、司会者の技量が問われます。
書面調査(Web)だと1人当たりの調査費が安く済みますが、回答者が質問を正しく理解しているか、正直に答えているかの確認が困難です。質問票が長ければ長いほど、回答者の負担になる為、回答の信頼性が低下します。
一般的に面接調査は、費用、スピード、柔軟性、信頼性のいずれにおいても書面調査と座談会の間に位置します。この3つの調査方法を使い分けることで市場調査の費用対効果を高めることが出来ます。
市場調査(アンケート)は、グーグルフォームで簡単に
書面調査(Webを含む)、面接調査(電話を含む)、座談会のいずれにおいても、アンケート用紙(=調査票)を準備するのが一般的ですが、特に書面調査では、回答時に調査実施者が関与する事が出来ないので、アンケート用紙を送付(送信)する前に、徹底的にチェックする必要があります。
本号で、調査票の作成のコツについて書くつもりでしたが、ジャストシステムが運営しているファストアスクという調査会社のWebsiteにとても分かりやすく書かれていることを発見したので、駄文を書くのは止めて、ファストアスクのURLと目次の一部を紹介します。
設問作成ノウハウ(チェックポイント)
- 専門用語を避ける
- あいまいな表現、難解表現を避ける
- 代表的な選択肢の不備を避ける
- 論点の複数化を避ける
- 誘導質問を避ける
- 黙従誘導を避ける
- 条件分岐を考慮する
- 選択肢の引継ぎ(パイピング)
- ランダム表示(ランダマイズ)
- キャリーオーバー効果を避ける
さて、調査票の回答がたくさん集まるのは、うれしいのですが、集計の手間は増加します。1つ1つの選択肢について、何人が選んだかを数えるのは一苦労です。質問数×選択肢数×回答者数の積の数だけ、これを繰り返す必要があります。
幸いな事に、グーグルの中には、調査票作成と集計が出来る無料サービスがあります。「グーグルフォーム」で検索するか、グーグルサービスの「ホーム&オフィス」の中でこれを探してください。
「グーグルフォーム」を使用した調査票作成と集計の手順は以下の通りです。
- 調査票の中で質問文を入力し
- 選択肢を作成し
- 完成した質問票のURLを回答希望者にメールで送信する
回答が始まると、グーグルの中で自動的に集計されて、グラフ作成まで完了します。
image by: グーグルフォーム
『生活向上のヒント(カイゼン日記)』
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