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「勇気ある撤退」は正しい。感情で行動を決めることが愚かな理由

人間である限り感情を無にして生きていくのは不可能ですが、行動を決定する際に感情を最優先させるのは大間違い、とするのは無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』の著者・佐藤しょ~おんさん。佐藤さんは感情論で戦争まで初めてしまった日本人は特質として非常に危険なものを持っていると指摘、さらに様々な例を上げたうえで、「ロジカルな計算と判断」の必要性を説いています。

理屈が負けて感情で結論を見出すのは間違い

人間という生き物は感情が非常に強く、その感情に色々なものを引きずられてしまう生き物なんですね。理性とか理屈とか損得勘定では、それをやっちゃいけないって分かっているのに、「わかっちゃいるけど、止むに止まれぬ大和魂」で戦争までやっちゃったのが日本人なんです。あれなんて、ハルノートで満洲から撤退しろって言われて、ここで撤退したら日露戦争、日中戦争で斃れた英霊に申し訳が立たないって理由で拒否しちゃうんですから。これなんて完全に感情論ですよ。というかその感情ってのも、死者がそう考えるはずだという極めて妄想に近い感情で、全然リアリティはなかったんですね。

指導者が理屈ではなく感情で政策を決めた結果、250万人とも300万人とも言われる戦没者が生まれちゃったわけです。理屈で考えたら、日本がアメリカと戦って勝てるわけがないのは、軍の中枢にいた人たちだって分かっていたわけですよ。一部はそれでも勝てるって言ってたんですけど、その「勝てる」の定義は曖昧で、誰一人ワシントンに日章旗を立てるのだ(立てられるのだ)と言った人はいないんです。

それどころかアメリカ本土に上陸できると考えていた軍人もいないわけですよ。そんな杜撰な理屈(計画)よりも、死んだ人はこう思うはずだ、という概念の方が勝ってしまう日本人って特質として非常に危険なものを持っていると知っておいた方が良いですよ。

これは会社でも体育会系とか、イケイケドンドンの営業部長がいるところとか、どぶ板ローラー営業を強要するようなところてこれに近いですから。最近だと某広告代理店がそんな仕事のやり方をしていますよね。

こういうところって、客観的事実から目を背けて、その代わりに感情とか精神論根性論で議論が進むんです。

これは理由じゃなくて状況ですよね。どうしてこれが政策を決めるBecauseになるんでしょうか?

だからそれは過去の事情であって、それと今から何をどうするという話はリンクしませんよね?

ヤル気と結果の因果関係ってどうやって証明されるおつもりですか? 人生でも同様で、行動を決める最大のファクターが、

という感情だと、人間としての進歩は出来ません

我が家では、危うく保健所に連れて行かれるところだった犬を飼っているんですけど、これも切っ掛けは可哀想だからという感情だったわけですが、これが最大のファクターじゃないんですよ。今日びの資本主義社会では、犬一匹の生涯を全うさせるために飼い主が背負う経済的負担は100万円じゃ済まないんですよ。この犬の場合、毎月のトリミング代が主人の私のヘアカットよりも高い5,400円。さらに毎年の予防注射、蚤取り、ダニ除けのクスリ代、さらにドッグフード代、調子が悪くなれば治療費が保険なしの状態でチャージされるんですから。

そこを経済的にチャンと計算して、本当に養っていけるのかというロジカルな計算と判断があった上で飼うと決めたわけです。

そんなのは当たり前だよね、と思われるかも知れませんが、ビジネスではこれと真逆なことをやったり、やらされたりするんですよね。東芝やオリンパスのような大手だって、ああいうことをやらせたわけなんですから。

いくら感情でどうにかしたくても、理屈、論理、客観的証拠からそれは難しい、ムリだと分かったら前者を引っ込める勇気を持たないとダメだと思うんですよね。

image by: Shutterstock

 

サラリーマンで年収1000万円を目指せ。
著者/佐藤しょ~おん
高卒、派遣社員という負け組から、外資系IT企業の部長になった男の、成功法則を全て無料で公開。誰にでも、どんな状況、状態からでも自分の力で人生を変えるための情報と知性を発信する。
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