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「悩みは未来と過去にしかない」と気付いたら楽になったという話

食事中、電車の中、入浴中、ペットと遊んでいる時さえも、頭の中は悩みでいっぱい。誰かに相談したら、今度は説教されてもうグッタリ…そんなあなたに朗報です。今回の無料メルマガ『人間をとことん考える(人間論)』では、著者で薬剤師の小原一将さんが、アメリカのエリート達が取り入れている方法をご紹介。「今ここに注目する」とは、一体どういうことなのでしょうか?

人間論 「今ここを考える」

寝ても体がだるく、なかなかやる気がでない日が続いている。一般の人よりは医学の知識と心理学の知識があるので色々と原因や対処法を考えてしまうのだが、特に何もしない日が続いていた。そんな時にある本に出会った。

その本は休息の取り方を説明している本で、アメリカのトップレベルで働く人たちが最近取り入れている方法を紹介していた。その方法自体に効果があるのかどうかは分からないが一つの記載に目をとめた。それは「今ここに注目する」こと。

短い期間ではあるが臨床心理学を学んだこともあるので「今ここ」というフレーズは懐かしくもある。あの頃は知識として読み飛ばしていたが、社会人になって改めてこのフレーズに出会うとまた違った感覚がある。

今ここ」というのはつまり、過去でも未来でもなく今である現在に焦点を合わせるということ。人間は何もしていなくても自然に過去のことを振り返ったり未来のことを想像してみたりと頭が動いていることが多い。それをやめて現在にだけ注目する。

言葉で言うと簡単なのだが、実際にやろうと思ってもなかなかできない。これからやらないといけないことを考えてしまったり、過去の失敗を思い出したりと人間の頭というものは賢いのか制御が難しいのか分からない。

人間が思い悩む原因は過去や未来にあることがほとんどである。例えば自分の今思いつく不安や悩みを考えてみてほしい。それは全て過去や未来の内容であるはずだ。つまり、それらの悩みから解放されるために「今ここに焦点を合わせることで気持ちが解放される

もちろん悩みの根本が解決されるわけではない。過去の失敗はこれから取り返さなければならないし、未来の不安はこれから準備することによって減らしていくしかない。ただ、そういった悩みによって心に負荷がかかり続けているので、それから一時的にでも解消させる必要はあるように思う。

歩いていて信号にひっかかった時はチャンスだと思って空を見上げてみれば良いということがその本に書かれてあった。たしかに空をゆっくりと見上げることはほとんどなくなったように思う。 

筋力トレーニングと同じでこういった行動はすぐに効果があらわれないかもしれない。ただ、薬物療法や心理療法を積極的に行うよりも簡単で心理的な負担も少ないだろう。もし私と同じように疲れている方がいれば、一緒に空を見上げて過去や未来から解放される時間ができれば良いと思う。

image by: Shutterstock.com

小原一将この著者の記事一覧

■医師を目指して二浪したが実力不足のために薬学部へ。しかし、薬学には全く魅力を感じられなかった。哲学や心理学などの本を読み漁り、サークル活動やフリーペーパー作成など大学生活を薬学以外に費やした。 ■薬剤師資格を持たないまま卒業し、臨床心理士を養成する大学院へ進学。しかし、臨床心理学の現状に落胆。 ■薬学の勉強をし直して薬剤師資格を取得。薬局に勤務し今に至る。 人間とは何を考え、どのように行動するべきなのかを大学生活の4年間で考え抜いた。友情や恋愛、道徳や倫理などジャンルにとらわれないものを提供する。

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【著者】 小原一将 【発行周期】 毎月1,11,21,日

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