MAG2 NEWS MENU

一歩前へ踏み出そう。一歩引く人は自分を賢く知的に見せたいだけ

今までに見たこともないような革新的な商品やサービスを目のあたりにした時、あなたならどう反応しますか? 驚いたり興奮を伝えようとする人もいれば、中には危険性やデメリットなどネガティブな意見ばかり口にする人もいます。今回の無料メルマガ『人間をとことん考える(人間論)』では、著者で薬剤師でもある小原一将さんが、革新的アイデアを前にした時どう反応するのが自然かについて鋭い考察をしています。

一歩引くより一歩進んでみる

私はフェイスブックで人の投稿や写真を見ることはあまりない。上から流してみた時によっぽど興味が湧くような写真やワードが目につかない限りは飛ばして見ている。そんな私だが、唯一注目して読むものがあるそれは世界中で発明される面白い物を紹介するページだ。

超高級キャンピングカーだったり、全く新しい乗り物だったり、仕事上で役にたちそうなガジェットだったりが紹介されている。物欲がほとんどないので実際に買うことはないのだが、世界のスタートアップは創造性と遊び心が満載だなと楽しくなる。

フェイスブックを見たことのある人はご存知だろうが、投稿された記事にはコメントを載せることができる。私が見るその面白いページにも様々なコメントが載せられている。ここで不思議なのがポジティブとネガティブの意見が半分ずつくらいあることである。

例えば新しい移動手段を紹介する場合、素晴らしいアイテムだといった称賛のコメントも多いが、道路交通法がとか事故が増えそうといったネガティブな意見も多く載っている。

一定量の批判などは商品を作るための必要な要素であると言えるが、何度も読んでいるとなぜわざわざそんなにマイナスの面を見ようとするのかと思ってしまう。画期的な移動手段が発明されたというニュースを聞き、こんな事故が起こるかもしれないといったことがなぜ最初に頭に浮かぶのだろうか。

個人的な意見になるが、こういった人たちは自分を賢く知的に見せたいのではないだろうかと思ってしまう。外国人たちが陽気に乗り物に乗る動画を見て、冷静に意見をすることがスマートであると思っているのかもしれない。

たしかに専門的な意見や批判はためになることも多い。私が気付かない問題点を指摘している人も少なからずいるのでとても参考になる。

しかし、法律が問題と言うなら法律を変えるように働きかければ良いし、事故が増えるかもしれないのなら乗り方を指導してヘルメットを着用しても良い。なぜ一歩踏み出して考えるのではなく、一歩踏み出さない方へエネルギーを使うか不思議でならない

面白い物、今まで見たことがないものを見た時の感動はだれしもあるだろう。その気持ちにそのまま従って、このアイテムを使って何が出来るだろうかと考えを膨らませる方がよっぽど楽しくて意義のあるものだろう。

今までに目の前になかったものを、これまでの価値観で意見したり批判することはあまり良いとは思えない。作った人を尊敬し、その作られたアイテムを使ってこれからの人生がどれだけ楽しくなるかを考える方がよっぽど有意義であると思っている。

image by: Shutterstock

小原一将この著者の記事一覧

■医師を目指して二浪したが実力不足のために薬学部へ。しかし、薬学には全く魅力を感じられなかった。哲学や心理学などの本を読み漁り、サークル活動やフリーペーパー作成など大学生活を薬学以外に費やした。 ■薬剤師資格を持たないまま卒業し、臨床心理士を養成する大学院へ進学。しかし、臨床心理学の現状に落胆。 ■薬学の勉強をし直して薬剤師資格を取得。薬局に勤務し今に至る。 人間とは何を考え、どのように行動するべきなのかを大学生活の4年間で考え抜いた。友情や恋愛、道徳や倫理などジャンルにとらわれないものを提供する。

無料メルマガ好評配信中

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 人間をとことん考える(人間論) 』

【著者】 小原一将 【発行周期】 毎月1,11,21,日

print

シェアランキング

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MAG2 NEWSの最新情報をお届け