以前に「鏡張りのような美しい紅葉も。京都を美しく撮れる紅葉エリア10選」という京都の紅葉について紹介しましたが、全国各地で紅葉のピークを迎えるのは11月中旬頃と言われています。紅葉といっても、赤く染まる紅葉だけではありません。今回はゴールデンに染まる「黄金の黄葉」を中心にご紹介します。
黄金色、橙色、赤色。様々な色の紅葉を楽しむ
紅葉のシーズン到来していますが、種類や気候によって、色の具合やつき方も全く違います。一般的には、日光が強く、寒暖差の強い場所では色も鮮やかと言われています。また、都市部よりも空気の澄んでいる森林の紅葉も色が深いのが特徴。
そして、イチョウの木は黄金色に、モミジは赤く、カエデやカシワは橙色に染まります。それぞれの色合いが交わって、それが絶妙なグラデーションを描くことも。
まずはゴールデンに輝く黄葉スポットを見てきましょう!
【黄金の黄葉スポット】
146本の紅葉がゴールドに輝く!「明治神宮外苑」(東京)
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都内屈指のイチョウ並木の名所といえば、明治神宮外苑ではないでしょうか。青山口から円周道路までの間を、300メートルにわたりイチョウ並木146本が並び、見頃の11月中旬には周辺を賑やかに明るく輝かせます。
1999年にはドイツ・ベルリン市内の植樹キャンペーンの象徴として、明治神宮外苑のいちょう並木の枝をフンボルト大学のいちょう古樹に接ぎ木するセレモニー「日独のいちょう世紀の結婚」が開催されたという歴史もあります。
今年は11月17日から12月3日までの17日間にわたり、「2017神宮外苑いちょう祭り」が開催されますので、ぜひ参加を。
2017神宮外苑いちょう祭り
2017年11月17日(金)~12月3日(日) / 10:00~20:00
キャンパスの銀杏並木「東京大学本郷キャンパス」(東京)
東大マーク」にもなっている銀杏はまさに東大のシンボルともいえますが、東大のキャンパスを歩けば美しい銀杏並木に出会えます。創立時に植えられたという本郷キャンパス・安田講堂前のイチョウ並木は見頃になると、その美しいゴールデン模様を捉えようと、一般客や観光客などで賑わいます。昨年の見頃は11月下旬ごろなので、もうちょっと先になりますが、お見逃しなく!
本郷キャンパス
文京区本郷7-3-1(最寄駅 東大前駅)
黄金に輝くイチョウの木が98本も!「国営昭記念公園」(東京)
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立川市と昭島市にある広大な国営公園「昭和記念公園」。春は桜やチューリップ、夏はアジサイやヒマワリなどの花々が賑やかに咲き誇ります。そして、秋はイチョウが黄色に染まり、そこらじゅう一面が「黄色の絨毯」で埋め尽くされます。それもそのはず、300メートルにわたる98本の「かたらいのイチョウ並木」と、200メートルにわたる106本の「立川口 カナール イチョウ並木」の2箇所のスポットが、一面がゴールデンに輝くからです。
また、11月3日から11月26日まで「黄葉紅葉まつり」が開催されます。自然観察ツアー、日本庭園ガイドツアー、野鳥観察会などの催し物が予定されています。
国営昭記念公園
住所:立川市緑町3173 / JR西立川駅から徒歩約2分
入園料:大人410円
知る人ぞ知る茨城の黄葉スポット「茨城県立歴史館」(茨城県)
©茨城県
東京を抜け出すと、隠れたゴールデンスポットがあります。例えば、茨城県の「茨城県立歴史館」。
こちらは茨城の原始古代から近現代までの歴史が常時展示されている歴史館ですが、秋には銀杏並木がお目見え!
約7万2千㎡という広大な敷地には、移築復元された江戸時代の民家建築や明治時代の洋風校舎などもあり、お散歩コースとしてもおすすめ。
©茨城県
黄葉を迎えるのは中旬頃。それに合わせて、11月1日(水)~11月23日(木・祝)には「歴史館いちょうまつり」を実施します。黄葉の他にも、演奏会なども堪能できますので、ぜひ訪れてみましょう!
茨城県立歴史館
茨城県水戸市緑町2-1-15
Tel:029-225-4425
歴史散策しながら見れる黄葉スポット「三の丸周辺」(茨城県・水戸市)
©茨城県
水戸市三の丸周辺は、もともと「水戸城」があったところでも知られる茨城県有数の史跡スポット。藩政時代の遺構が数多く残る場所でもあります。「三の丸歴史ロード」と呼ばれる石畳の道をたどれば、周辺の水戸城の史跡をまわることができます。そして、秋には美しいイチョウ並木をお目見え。水戸の歴史を感じながらたどるゴールデン黄葉を体感しましょう!
全長380メートルの秋の風物詩。北大のイチョウ並木(北海道・札幌市)
北海道でイチョウ並木の名所と聞いて頭に浮かぶのは、北海道大学キャンパス内に広がるイチョウ並木。約380メートルにわたる70本のイチョウ並木が金色に輝きます。北海道大学によれば、10月下旬から11月上旬がピークなので、まさに今が見頃ですよ!黄葉状況はこちらから。
金色に輝く黄葉もまた紅葉に負けず劣らず美しいですね。次はオレンジがかった紅葉スポットをご紹介。
【オレンジ色の紅葉】
全国各地の山々にはオレンジ色、あるいはイエローとオレンジ、オレンジとレッドのようなグラデーションがかった紅葉をみることができます。
富士河口湖周辺のオレンジ
©やまなし観光推進機構
山梨県・河口湖周辺はもみじが約60本も並ぶもみじ回廊を中心とした紅葉が人気のスポットです。周辺はイロハモミジがオレンジ色がかった赤に染まります。
また河口湖北岸では11月1日~11月23日に「2017富士河口湖紅葉まつり」が開催されます。期間中はライトアップの演出も。富士山をバックに闇夜に浮かぶオレンジ紅葉は格別!
©やまなし観光推進機構
©やまなし観光推進機構
2017富士河口湖紅葉まつり
期間:11月1日~11月23日
場所:河口湖畔河口梨川周辺
グラデーションが美しい「蔦の七沼」(青森県十和田市)
蔦沼、月沼、長沼、菅沼、瓢箪沼、鏡沼、赤沼の総称「蔦の七沼」と呼ばれる周辺は、沼めぐり散策ができるスポット。
時期や気候によってはオレンジがかったグラーデーションが美しい紅葉が見ることができます。沼の水面にうつるリフレクションがまたきれい!
湖水の透明度国内第3位の「赤沼」
晩秋の装いでした。#赤沼 #蔦七沼 #八甲田 #八甲田山 pic.twitter.com/yGXzLV5eYK— Yunjii Tsugawa (@yunjii77) 2017年10月19日
白山のお花松原のオレンジ紅葉(石川県・岐阜県)
ヒルバオ雪渓から見た紅葉スポット©石川県観光連盟 / 木村 芳文
石川県白山市と岐阜県大野郡白川村にまたがる、標高2,702mの山、白山(はくさん)。登山する人なら馴染みのある白山には紅葉の名所「お花松原(おはなまつばら)」があります。オレンジ色、赤、緑の木々のコントラストが混じり合い、美しい光景を作り出しています。山ならではの迫力の美しさがありますね。
白山白川郷ホワイトロード©石川県観光連盟 / 木村 芳文
最後にご紹介したいのは、意外な紅葉(!?)です。
【意表をついた紅葉】
真っ赤に染まるもふもふコキア!「国営ひたち海浜公園」(茨城県)
茨城県の「国営ひたち海浜公園」といえば、春に青く染まる「ネモフィラ」のイメージが強いと思いますが、実は秋には3万2千本ものコキアの紅葉がみられるとあって、人気です。
コキアとはほうき草のことですが、夏は緑に、秋は赤に染まります。こんもりとまとまった形と、もふもふ感がたまらないと近年人気が急上昇。
インスタ映えするとあって、真っ赤なコキアの写真を投稿する人も多数。
最近では訪日外国人観光客にも人気のようです。
「国営ひたち海浜公園」のコキアは残念ながらすでに10月下旬に見頃のピークを迎え、11月6日(月)に抜き取り作業がなされるので、見るなら今週末がラストチャンス!
国営ひたち海浜公園
茨城県ひたちなか市馬渡字大沼605-4
Tel: 029-265-9001
入園料金:410円
コキアが見れる他のスポットも! 大石公園(山梨県・河口湖)
1万本のコキアが。「ひるがの高原コキアパーク」(岐阜県)
コキアアカリがきれい!「国営みちのく杜の湖畔公園」(宮城県)
以上、黄金の黄葉を中心に紹介しました。これから見頃の「ゴールデン黄葉」をお見逃しなく!
image by: Supermop / Shutterstock.com
ジモトのココロ