厚生労働省の発表によると、新卒や中途で入社して定年まで同じ会社で働き続ける人の割合は37%とのことですが、転職時の大きな問題の一つが「人間関係」です。会社に1日も早く馴染むためには「この人使える!」と思ってもらえることが非常に大切なのは言うまでもありません。今回の無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』では著者でサラリーマン時代に部長職の経験があるという佐藤しょ~おんさんが、転職前に最低限マスターしておくべきことと、その理由を明かしています。
転職初日に見られているのはココ
今や生涯ひとつの会社というケースの方が少なくなっていて、生涯に何度か転職をする方が圧倒的多数になっています。このメールマガジンの読者さんでも、新卒で入った会社に今でもいる(しかもそれが15年以上)という人の方が少数派で、セミナー後の2次会でも転職に関する相談を受けることが頻繁にあるんですね。
今日はそんな転職先で上手く乗り切るための情報を伝授しましょうか。といってもガテン系ではなく、知識労働者に限定したネタですけどね。
私も多くの中途採用者を見てきたので、どういう人がスムーズに立ち上がるのかという点でそれなりの知見があるんですが、勝負は最初の日になんとなく決まっているんです。
今や会社でIT機器、特にPCは必須であって、入社したその日に自分用のPCを渡されるのが当たり前ですよね。最初の関門はここなんです。
どの会社でも、その会社に応じた環境設定というのが必要になるわけです。例えば、プリンターを設定したり、旅費の精算システムにIDを登録したり、メールを受信出来るようにしたり、各種パスワードを登録したりという、仕事を始めるために必要な環境設定ってありますよね。
この作業が実はよく見られているんです。というか、この設定にまごまごしているだけで、
■ 今度の人はパソコンがちゃんと使えないんじゃないの?
と思われちゃうんです。プレイングマネージャーで採用されているのに、この設定に手間取っていると、
■ おいおい、今度の人はお守りするのが大変だなぁ
と部下は感じますし、プレーヤーとして入社したのにこれがサクッと出来ないと、そもそもこの人は仕事が出来ないんじゃないのか? という疑いの目で見られますから。フツーにやって1時間で終わるはずのこんな作業が、お昼になっても終わっていないと完全に、「ITオンチが来ちゃったよ」と思われるのは必定です。
こうなると、
- まさかブラインドタッチが出来ないんじゃないよね
- エクセルはちゃんと使えるんだよね
- 社内システムを覚えるのにどれくらい時間が掛かるんだ?
みたいな心配をされちゃうんです。
今や生産性の多くがPCをどう使いこなせるかで決まっちゃうところがあるので、これを自分の右腕のようにサクサクと使えないと、IT系の会社では仕事にならなかったりするんです。
私はこういうのが非常に得意でして、どの会社に行ってもすぐに馴染めてしまうんですが、鈍くさい人が何人もこれだけで、出だしの評価をガクッと下げている場面を見ています。
■ スミマセン、ネットに繋がらないんですけど…
なんて言われたら、この質問だけでその人のITスキルレベルがバレてしまいます。
だからどのレベルで繋がらなくなっているんですか? まさかIPアドレスが取得出来ないってことはありませんよね? WiFiの設定は出来ているんですか? 繋がらないってどのサイトのことですか? ちゃんとVPNを設定しましたか? こういう簡単なトラブルシュートが出来ないと、現代ではPCを使えるとは言わないわけで、それが出来る人は正しいこんな風に漠然と、「ネットに繋がらない」なんて言わないんですよね。
ここでの会話の意味が分からない人は、転職前に基本的なITスキルを勉強しておいた方が良いですよ。
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